11歳の頃より柔道とサンボをたしなみ、大学在学中にサンボの全ロシア大学選手権に優勝。1976年には柔道のレニングラード市大会で優勝したこともある程の実力者である。体を鍛えていることで、他の政治家とは比べ物にならない逞しい肉体や戦闘技術の高さ、高い指導力が目を引き、インターネット上では一部でカルト的な人気を博している。2008年8月31日に研究者らによる野生のトラの監視方法を視察するため国立公園を訪問していた際、カメラマンに向かって走ってきたアムールトラにプーチンが麻酔銃を打ってカメラマンを救出したというエピソードもある[12]。身長は168cmと言われている。
柔道については自伝のなかで「柔道はたんなるスポーツではない。柔道は哲学だ」と語っている。また柔道について書いた『わが柔道』という本を著しており、その中で嘉納治五郎、山下泰裕、姿三四郎を柔道家として尊敬していると記している。この著書のほかに、自身が出演した柔道DVDの販売を予定している[13]。得意技は「払い腰」。
2000年7月の九州・沖縄サミットでは沖縄県具志川市を訪問し、柔道の練習に飛び入り参加。掛かり稽古(お互いが交互に投げる練習形式)を行い、相手の中学生を投げた後、同じ相手に今度は投げられるというパフォーマンスを行った。中学生は大統領相手にためらったが、プーチンに促され投げたという。投げられる大統領の姿はインパクトが強く、その写真や映像は世界中に報道された。好感度アップの行動というよりは、柔道を愛するが故の行動といえるだろう。警備員やSPはまさか大統領が稽古とはいえ投げさせるとは考えられなかったようで、非常に驚いたという[14]。
2000年9月の来日時には講道館で技の型を森喜朗首相(当時)に演武した。またこの時、講道館より柔道六段の段位を贈られることになったが、「私は柔道家ですから、六段の帯がもつ重みをよく知っています。ロシアに帰って研鑽を積み、一日も早くこの帯が締められるよう励みたいと思います」という言葉とともに、これを丁重に辞退した。
プーチンは元KGB情報部員であり、その過去についても不明な点が多く、首相就任時には影の薄かった彼が大統領に就任した時は、その謎に包まれた経歴から帝政ロシア末期の怪僧「ラスプーチン」に引っかけられ、「ラス・プーチン」と揶揄されたことがある。ただし、プーチンという姓はロシア語で道を意味するプーチ (Путь, Put') を思わせ、ラスプーチンのラス (Рас, Ras) は(さまざまな意味があるがその1つとして)「逆」という意味があるため、ロシア人の間では、プーチンは「道」、ラスプーチンは「道がない」という逆の意味だと、好意的に捉える者もいる。また、天然ガスなどの資源外交を行うことから、同じくラスプーチンと引っ掛けて「ガスプーチン」と揶揄されたこともある。
プーチン大統領に対しては、過去4度暗殺が試みられたが、いずれも事前に阻止されている。
2000年2月24日 - サンクトペテルブルグでのアナトリー・サプチャークの葬式時。ロシア連邦警護庁(FSO)によれば、チェチェン独立派が背後に立つ某組織が計画した。「標準より際立った保安措置」により計画は阻止された。
2000年8月18日?19日 - ヤルタでの非公式のCISサミット時。国外より情報がもたらされ、チェチェン人4人とアラブ人数人が拘束された。
2002年1月9日?10日 - アゼルバイジャン、バクーの公式訪問時。アゼルバイジャン国家保安省により阻止。アフガニスタンで訓練を受け、チェチェン独立派と関係を有するイラク人、キャナン・ロスタムが逮捕され、懲役10年を言い渡された。
2008年3月2日 - モスクワでのロシア大統領選当日。ロシア連邦保安庁(FSB)が察知し、直前に阻止。現場からはライフル銃やカラシニコフ銃などが発見され、タジク人1名が逮捕された。
発言一覧
「テロリストは便所に追い詰めて肥溜めにぶち込んでやる(たとえ便所に逃げ込んでも息の根を止めてやる)」(チェチェン武装勢力に関して)
「我々が戦っている相手は残酷な連中、人間に化けた獣だ」 (チェチェン武装勢力に関して)
「もしあなたがイスラム過激派になりたくて割礼が必要ならモスクワに招待する」 (2002年11月「チェチェン住民を抹殺しようというのか」というフランス記者の質問に対して)
「あれは沈んだ」(ロシアの原子力潜水艦クルスクが沈み、乗員118人が死亡した事件について)
「我々の敵はテロリストでなく、ジャーナリストだ」(2001年5月)
「引き渡しを憲法で禁じているのなら改正しろと英国は言う。これは植民地主義的な考え方だ。英国の連中は脳を入れ替える必要がある」(リトビネンコ毒殺事件の容疑者引き渡し要求に反論して)
「(金正日は)国をよい方向に変化させたいと望んでいる」(2005年7月)
「(地球温暖化のおかげで)毛皮コートを買う金も節約できる」(2003年9月の気候変動会議の開幕式で)
「国歌演奏中は行儀良くするように。歌詞を知らないなら、せめてガムを噛むなと選手に伝えて欲しい」(2004年サッカー欧州選手権・ロシア対スペイン戦開始前の国歌斉唱で)
「かわいくてついやってしまった」(2006年7月、クレムリン宮殿の中庭で少年のシャツをめくって腹にキスするというスキャンダルを起こす。後にこう釈明)
「10人をレイプした強い男性でうらやましい」(2006年10月、イスラエルのカツァブ大統領に関して。記者会見後、冗談のつもりで大統領府職員に語ったところ、偶然マイクの電源が切られておらず、声を拾われてしまう。