ウィーン
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経済

ウィーンは、ヨーロッパの主要河川であるドナウ川の河港として、重要な位置を占めている。 工業、金融業、保険業の中心地で、オーストリアの工業総生産の約5分の1を占める。おもな工業は食料品、電気機械、化学、機械、金属、繊維、衣料、印刷、製紙など。磁器、宝石、ガラス製品、皮革製品、楽器といった手工芸も盛んである。 21年から2年に1度開かれるウィーン見本市は、中央ヨーロッパの経済活動に重要な役割をはたしている。第二次世界大戦後のウィーンを特色づけるのは、外国人観光客の増大である。


交通


空港

ウィーン国際空港(空港コードVIE)

都心から東南東に約20キロメートル離れた、ドナウ河沿いのニーダーエステライヒ州Schwechatにある国際空港。オーストリア航空グループ、Fly NIKI、Sky Europeがこの空港をベースに多くの路線を開設している。2007年の利用者は1876万8468人。冷戦期は小さな空港であったが、現在は西欧と東欧、中東を結ぶハブ空港として大きく成長している。フランクフルト国際空港を凌ぎ、最も多くの東欧路線をもつ空港である。3本目の滑走路の計画があるが、現在環境影響評価などの手続き中である。2009年には新ターミナルと新しい鉄道駅がオープンする予定。日本からは成田空港よりオーストリア航空便が就航している。

Wien Mitte駅よりノンストップ16分のCAT (City Airport Train) があるほか、S-Bahnによってウィーン市内と結ばれている。 またリムジンバスがウィーン西駅、南駅や、スロバキア、ハンガリー、チェコなどを結んでいる。

2013年にはリンツ方面からの長距離列車が乗り入れる予定。

将来的には、空港から南側に線路を新設しOstbahnに接続する計画がある。 ウィーン方面から国際空港を通り、ブラチスラバやハンガリー方面に列車が運行されることになる。


高速道路

西方のリンツザルツブルク、そしてドイツ方面と結ぶA1はオーストリアの背骨といえる。これに南のグラーツイタリアスロベニア方面と結ぶA2は、冷戦期に既に開通していた。90年代になり、ウィーン国際空港まで開通していたA4が欧州連合の補助金を得てブダペストまで延伸された。また、A4と分岐し、スロバキアの首都ブラチスラヴァまでのA6が2007年に開通した。

2004年のEU拡大にともない、新規加盟国からの通過車両が増え、市内のA23では渋滞が激しくなっていたが、A4とA2を結ぶ環状道路の役割をもつS1が2006年4月に供用開始され、リンツおよびグラーツ方面からウィーン空港、ブダペスト方面への渋滞なしに行けるようになった。

チェコ第二の都市ブルノ方面への高速道路(A5)は2010年に部分開通、2013年にチェコ国境までの開通を予定している。

オーストリアの高速道路は、日本と異なり、料金所をもたない。自家用車はVignetteと呼ばれる有効期限のあるシールを購入して貼らなければならいが、年間72ユーロと、割安である(2ヶ月有効や、10日有効のものもある)。貼らないで走行していることが見つかると高額な罰金をとられる。 トラックについては車両に積載された装置により走行キロ数に応じて料金を徴収するシステムになっている。


鉄道

主要幹線はオーストリア連邦鉄道(OBB)により運行されている。政府から莫大な補助金を受け取りながらも赤字であるため、リストラが進められる一方、巨額のインフラ投資を行っている。これはEUの拡大による交通量の増大と、オーストリアの二酸化炭素排出抑制目標達成が極めて困難視されていることによるものである。

主要駅

西駅(Westbahnhof)ドイツスイスリンツザルツブルクインスブルック方面 地下鉄U6、U3が発着。市内最大の商店街であるマリアヒルファー通りに近い。現在、駅舎を保存したまま大規模な増築工事が進められている。2013年にウィーン中央駅が開業後は現在のウィーンの玄関口としての役割を失うことになる。

南駅(Suedbahnhof)グラーツイタリアスロベニアハンガリースロバキアチェコ方面。ベルヴェデーレ宮殿の真向かいにある。ターミナル構造をした2つの駅が合わさったような構造になっていて、グラーツ方面を南駅、ハンガリー方面を東駅とよぶこともある。今後はこのターミナル構造を解消して通り抜けできる構造に改築、トンネルを掘ってリンツ方面からも直通できるようにする工事が進められている。完成時はここがウィーン中央駅(Wien Hauptbahnhof)となる。ただし出入り口は現在のSudtirolerplatzの場所にできることになる。

フランツ・ヨーゼフ駅 (Franz-Josefs Bahnhof) グミュント、クレムス、チェスケ・ブデヨヴィツェ方面 かつてはウィーンとプラハを結ぶ特急の発着駅であったが、現在では完全に国内向けの駅となった。駅舎は1980年代に建設された近代建築で外観はガラス張り。線路上を建物が覆っており、Spittelau寄りにはウィーン経済大学およびウィーン大学理学部が入居している。

ミッテ駅 (Wien Mitte) 近郊電車 (S-Bahn) の主要路線および、地下鉄U4、U3、空港特急CATが発着し、チェックイン設備もある。地下鉄を含めた一日の発着列車数が国内で最も多い駅である。現在、建て替え工事中。ミッテは「中央」の意だが、ドイツ語圏で一般に言われる「中央駅」の意である“Hauptbahnhof”ではなく、国際列車や長距離列車は殆ど発着していない。

プラターシュテルン駅 (Wien Praterstern) 以前はウィーン北駅(Bahnhof Wien Nord)と呼ばれていたが2008年に改築を機に名称変更された。プラターに近く、地下鉄U1,U2、路面電車の5、Oなどが通る交通の結節点である。

ウィーンの路面電車 世界一床が低い(段差18cm)ためUltra Low Floor tram (ULF)と呼ばれる

かつてウィーンからは帝国の各方面にむけて個別に鉄道がしかれたためパリロンドンなどに見られるようにターミナル駅が分散している。しかしこれは現代の国際的な旅客移動を考えると合理的ではない。例えば、ドイツ方面から東欧方面に乗り継ぐためには、西駅から南駅に路面電車で移動しなければならない。また、南駅も、構内で東駅と南駅に分かれており、イタリア方面から東欧方面には直通できない構造になっていた。このため、全ての国際列車が発着する Wien Hauptbahnhof ⇒[2]が建設されることになった。新駅は、現在の南駅の裏手で、地下鉄U1のSudtirolerplatz駅と直接に結ばれる。2007年6月に着工され、2013年に暫定開業、2015年に全面完成を予定している。第二次大戦後に建てられた現在の南駅舎は取り壊され、跡地にはオフィスビルや住宅などの複合施設街区ができる。駅と直結した2万平米の商業施設も予定されている。

ウィーン西駅からリンツ・ザルツブルク方面へ向かう鉄道WestbahnはEUから ⇒TENの指定を受けた路線であり、パリ - ミュンヘン - ウィーン - ブダペストを結ぶ欧州の背骨である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki