銀杏はギンコール酸などを含み、漆などのようにかぶれなどの皮膚炎を引き起こす。また、食用とする種の中身にはビタミンB6の類縁体4-O-メチルピリドキシン(4-O-methylpyridoxine、MPN)が含まれているが、これはビタミンB6に拮抗してビタミンB6欠乏となりGABAの生合成を阻害し、まれに痙攣などを引き起こす。大人の場合かなりの数を摂取しなければ問題はないが、1日5?6粒程度でも中毒になることがある。特に報告数の70%程度が5歳未満の小児である。太平洋戦争前後に中毒報告が多く、大量に摂取したために死に至った例もある、これは食糧難から来るビタミンB6欠乏状態と関係性があると思われる。
その一方で喘息等の症状に対する鎮咳去痰作用など薬草としての効力もあり、後述の難破船に遺された銀杏も薬の原料として送られたものであると言われている。[要出典]
イチョウ葉食品
ドイツでは、フラボノイド22?27%、テルペノイド5?7%(ビロバライド2.6?3.2%、ギンコライドA,B,C2.8?3.4%)、ギンコール酸5ppm以下の規格を満たすイチョウ葉エキスが医薬品として認証されており[1]、日本においても(財)日本健康・栄養食品協会が同様の基準を設けている。[2]しかし、同協会の認証を受けていない商品についてはそういった基準はない。なお、イチョウ葉は日本からドイツやフランスへ輸出されている。[3]
日本では、イチョウは医薬品として認可されておらず、食品であるため効能をうたうことは出来ない。しかし、消費者に対し過大な期待を抱かせたり、薬事法で問題となるような広告も散見されるのが実態である。[1]
生の葉は摂取しないほうがよい。また、雑誌などでイチョウ葉茶の作り方が掲載されることがあるが、これに対して国立健康・栄養研究所は「イチョウ葉を集めてきて、自分でお茶を作るという内容であり、調製したお茶にはかなり多量のギンコール酸が含まれると予想され、そのようなことは勧められません。」としている[2]。
ギンナンと葉で薬効成分が異なる。 葉の薬理効果の研究は国内大学[4] をはじめ海外でも行われている。
国民生活センターのレポートによると、アレルギー物質であるギンコール酸、有効物質であるテルペノイド、フラボノイドの含有量には製法と原料由来の大きな差がみられる。また、「お茶として長時間煮詰めると、ドイツの医薬品規格以上のギンコール酸を摂取してしまう場合がある」とし、異常などが表れた場合は、すぐに利用を中止し医師へ相談するよう呼び掛けている。[1]
数々の臨床試験において、イチョウのさまざまな有効性が報告されている。[2]
認知症の改善
記憶改善
脳機能障害の改善
末梢循環障害の改善
なお、これらの臨床試験は、医薬品規格を満たすイチョウ葉エキスを用いて行われており、市場で販売されているものが、同等の効果を持つとは限らない。
イチョウに対するアレルギー反応を引き起こすことがある。医薬品規格を満たさないものの場合、アレルギー物質であるギンコール酸をより多く摂取することとなり、アレルギー反応の可能性も大きくなると思われる。また、出血傾向も認められる。[1][2][5] まれな副作用としては、以下のようなものが報告されている。
胃腸障害
頭痛
スティーブンス・ジョンソン症候群
下痢
吐き気
筋弛緩
発疹
口内炎
イチョウ葉エキスには血液の抗凝固促進作用があり、アスピリンなど抗凝固作用を持つ薬との併用には注意を要する。インスリン分泌にも影響を及ぼすため、糖尿病患者が摂取する場合は医師と相談したほうがよい。また、抗うつ剤や肝臓で代謝されやすい薬(CYP2C9、CYP1A2、CYP2D6、CYP3A4の基質となる医薬品(例:ジアゼパム、ワルファリン、トリアゾラム、ハロペリドール))も相互作用の生じる可能性がある。[6][7] 原因は明らかでないものの、トラゾドンとイチョウ葉エキスを摂取した高齢のアルツハイマー症患者が、こん睡状態に陥った例も報告されている。利尿剤との併用により、高血圧を起こしたとの報告も1例ある。[5][2]
真の自生地については定かでないが、もっとも有力なのが現在の安徽省宣城県付近で、11世紀初めに当時の北宋王朝の都があった開封に移植された。
日本に持ち込まれたのは当然それ以後のことであり、諸説あり[8]平安後期から鎌倉時代にかけてとされている。1323年に当時の元の寧波から日本の博多に航行中に沈没した難破船の調査において銀杏が発見されている。現在では全国で栽培されている。
「いちょう」の名前の由来は、葉が鴨の足に似ている事から、中国語の「鴨脚(YaJiao ヤーチャウ)」が訛った、とされる説が有力である。但し、中国語はもともと方言差が大きく、また、のk/gの音価は中世以降大きく変化したため、「銀杏」と書いてそのまま「イー・チョウ」もしくは「イン・チョウ」のように発音する時代・地方から導入されたことも否定はできない。