イエメン
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9世紀:ザイド派(シーア派の一派)のイマームを祖とするラッシー(ラシード)王家による王朝が成立。王家は近年まで存続。

16世紀オスマン帝国の支配下に入るが、イエメン人はオスマン帝国に対し抵抗。1世紀後にオスマン勢力を駆逐し、ザイード派勢力による支配を受ける。

19世紀初頭:エジプトの勢力下に置かれる。


1839年:イギリスがアデンを始めとする南イエメンを占領。以後、南イエメンはイギリスの植民地となる。

1849年:オスマン帝国が北イエメンを再占領。

1918年:オスマン帝国の第一次世界大戦敗北にともない、イエメン王国独立

1962年軍事クーデターにより、イエメン王国が崩壊。イエメン・アラブ共和国が成立するも、北イエメン内戦が勃発(〜1970年)。

1967年:英領イエメン(南イエメン)が、南イエメン人民共和国として独立。後にイエメン人民民主共和国へ改称。

1990年5月22日北イエメン南イエメンが合併し、現在のイエメン共和国が成立。

1994年5月4日:旧南側勢力が再独立を求め、イエメン内戦が勃発。しかし、南側勢力は国際的な支持を得られず、約2ヶ月で鎮圧される(〜7月7日)。

1999年9月23日国民直接投票による初めての大統領選挙が行なわれる。

2000年6月12日:サウジアラビアとの国境線が画定し、領土面積が正式なものとなる。

2000年10月:旧南イエメンの首都であったアデンにあるアデン港で、イスラム原理主義勢力アルカーイダによる米艦コール襲撃事件が起こる。


政治

イエメンは、アラビア半島諸国において唯一共和制をとる立憲国家である。現行憲法1991年に発布され、1994年および2001年に改正されたものである。民主化に強い意欲があり、言論の自由も認められている。

国家元首である大統領は、国民の直接選挙により選出される。任期は7年で、3選禁止。その権限は強大で、形式上も事実上も国家の最高指導者である。副大統領首相は大統領により任命される。

内閣に相当する閣僚評議会のメンバーは、首相の助言に基づき大統領が任命する。

議会二院制で、諮問評議会(111議席)と人民代表院(301議席)から構成される。諮問評議会議員は全員が大統領による任命制。人民代表院議員は国民の直接選挙で選出され、任期は6年。ただし、諮問評議会に立法権は無く、大統領の政策に対する助言機関に過ぎないことから、イエメン議会は実質的に立法権を行使しうる人民代表院のみの一院制であるとする説もある。

主要政党には旧北イエメン与党でアリ・アブドラ・サーレハ大統領率いる国民全体会議、旧南イエメンの政権党であったイエメン社会党、そしてイエメン改革連合の3党がある。

最高司法機関は最高裁判所。女性にも参政権が認められている。


経済

一人当たりの国内総生産2003年に800米ドル。周辺アラブ国に比べても著しく低い。石油を産出し、貿易収入は漸増傾向にはあるものの、そのほとんどは食料品機械類などの輸入で帳消しとなる。 コーヒー豆の生産は有名で、モカコーヒーのモカとは、この国の南部にある港湾都市の名称である。しかし国が砂漠地帯に位置するため農業はふるわず、昔ながらの遊牧生活を営むものも多い。漁業も比較的盛ん。失業率は35%(2003年推計)と高い。近年は石油開発で発展する隣国のサウジアラビアに出稼ぎに行く労働者も多く、その家族の多くは出稼ぎ者の送金で暮らしている。

また2007年に天然ガス田が発見され、開発が進められている。


国民

人口は1994年で1267万人、アラブ人が98パーセントでアラビア語を話す(但し出生届が十分に整備されていないため概算となる)。国民ほぼ全てがイスラム教信者。


文化

国民の殆どがイスラム教徒であるため、生活様式にもイスラムの影響が強い。但し、イスラムの教えよりも部族内のルールが優先することがある。

一般的な成人男性は腰帯にジャンビーアと呼ばれる半月形をした短剣を差している。この短剣は、所有者の家柄や部族、貧富といった属性を表わしている。実用面よりもシンボルとしての性格が強いため,刃が研がれていないことも多く,日常的に使用することはない。都市部ではスラックスにYシャツ姿の男性も多く見かけるが,その場合でも多くの男性は自宅に自分のジャンビーアを持っている。 女性は宗教的な慣習から髪や顔を隠すためのスカーフや体を覆う布を着用しているが、サウジアラビアのように全体を隠すことが義務づけられているわけではない。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen