イエズス会は近代においてプロテスタント側のみならずカトリック側の人間からもさまざまな陰謀の首謀者と目されることが多かった。「イエズス会員」を表す言葉(たとえば英語のJesuit)がしばしば「陰謀好きな人、ずる賢い人」という意味でも用いられるのはその名残である。イエズス会は「より大いなる善」のためならどんなことでもするというイメージをもたれており、そのため教皇や各国元首暗殺、戦争、政府の転覆などあらゆる「陰謀」の犯人とされた。さらにイエズス会の組織の強力さとその影響力の大きさのゆえに教皇とバチカンを陰から操っているのは実はイエズス会総長であるといううわさがまことしやかに吹聴されてきた。
現代においてもイエズス会員について「過度に進歩的であり、特定の話題において教会の公式な教説に反することを説くことがある」と批判されることがある。たとえば中絶手術、司祭の独身性、同性愛、解放の神学などの話題がそれにあたる。
ロヨラやザビエルなどの創立メンバー以外にも、イエズス会には多くの著名人がいる。
アタナシウス・キルヒャー(Athanasius Kircher) ドイツ出身、17世紀の万能学者。
アルフレッド・デルプ(Alfred Delp)20世紀、ドイツ出身。ヒトラーを厳しく批判しつづけて処刑される。
アルベルト・フルタード(St. Alberto Hurtado) チリの社会運動家、聖人。
アレクサンドル・ドゥ・ロード(Alexandre de Rhodes) 16世紀、フランス出身。ベトナム宣教で活躍。
アレッサンドロ・ヴァリニャーノ(Alessandro Valignano) 16世紀、イタリア出身。戦国時代の日本に巡察師として到来。
アロイシウス・ゴンザーガ(St. Aloysius Gonzaga) 16世紀、マントヴァの名家ゴンザーガ家の出身。青少年の保護聖人。
アンソニー・デ・メロ(Anthony de Mello) インド出身。数々の霊的著作で知られるが、バチカンからクレームがついたことも。
アントニオ・ヴィエイラ(Antonio Vieira 1608?1697) 17世紀、ポルトガル出身。ブラジルで活躍した宣教師であり、ポルトガル王の信頼厚い外交官でもあった。
アンジェイ・ボボラ(St. Andrzej Bobola) 16世紀、ポーランド出身。ポーランド宣教で活躍するもコサックに暗殺される。ピウス11世により列聖される。
アヴェリー・デュレス(Avery Dulles) アメリカ出身。20世紀を代表する神学者の一人、枢機卿。
アダム・シャール(Johann Adam Schall von Bell) 湯若望として知られる。清朝宮廷で活躍。
イグナシオ・エラクリア(Ignacio Ellacur?a)中央アメリカ大学総長、1989年エル・サルバドルで暗殺される。
イグナチイ・ツェンマルトニー(Ignacije Szentmartony) 18世紀 クロアチア出身の数学者・天文学者。
エウセビオ・キノ(Eusebio Francisco Kino) 17世紀、スイス出身。アメリカ宣教と地図作成に功。
エドマンド・キャンピオン(St. Edmund Campion) 16世紀、イギリスで捕らえられ処刑される。聖人。
オラシオ・デラ・コスタ(Horacio De La Costa) 歴史家。フィリピン人としてはじめてフィリピン管区長に。
カール・ラーナー(Karl Rahner) 20世紀を代表する神学者の1人。
カルロ・マリア・マルティーニ(Carlo Maria Martini) 元ミラノ大司教。
クリストフ・クラヴィウス(Christoph Clavius) 16世紀、ドイツ出身。物理学者。グレゴリオ暦算定の中心人物。
クリストフ・グリーンベルガー(Christoph Grienberger)16世紀の天文学者。
クリストフ・シャイナー(Christoph Scheiner)16世紀の天文学者。
クロード・ジャン・アルエ(Claude-Jean Allouez) 17世紀、フランス出身、五大湖周辺を回り、ネイティブ・アメリカンに宣教。
ゲオルク・ヨーゼフ・カメル( ⇒Georg Joseph Kamel) 17世紀、モラヴィア出身。宣教師としてフィリピンで活躍。植物学者として椿を初めてヨーロッパに紹介した。ツバキの学名Camelliaはこのカーメルに由来。
ジェームズ・ウォルシュ(James Walsh) 神学者、ジョージタウン大学教授。
ジェラード・マンリ・ホプキンス(Gerard Manley Hopkins)19世紀、イギリス出身。ジョン・ヘンリー・ニューマンの影響でカトリックに改宗し、イエズス会に入会。『ドイチュランド号の難破』など英国文学史に名前を残す。
ジャック・クルトワ(Jacques Courtois) フランス出身。17世紀の画家。
ジョセフ・マリー・アミオ(Jean Joseph Marie Amiot) 18世紀、フランス出身。中国で銭徳明として活躍。
ジュゼッペ・カスティリオーネ(Giuseppe Castiglione) 画家として清朝宮廷で重用され、郎世寧を名乗る。
ジュリオ・アレーニ(Giulio Alenio) 17世紀、イタリア出身。正確な中国地図を作成。
ジョアン・ロドリゲス - ポルトガル出身のイエズス会宣教師。安土桃山時代の日本でキリスト教の布教活動を行う。『日本大文典』・『日本教会史』の著者(1561年-1624年)。
ジョン・コートニー・マリ (John Courtney Murray) 20世紀、アメリカ出身。思想家。
ジョン・キャロル(John Carroll)アメリカ合衆国最初の司教にしてジョージタウン大学の創立者。
ジョン・ジェラルド(John Gerard) イギリス出身。ロンドン塔に収監されながら釈放された数少ない生存者。
トマス・エウィン・シャーマン(Thomas Ewing Sherman) 南北戦争の英雄ウィリアム・シャーマン将軍の息子。
バーナード・ロナガン(Bernard Lonergan) カナダ出身、哲学者・神学者。代表作『インサイト』。
パウロ三木 16世紀の日本人、日本二十六聖人殉教者の1人。
ピエール・テイヤール・ド・シャルダン(Pierre Teilhard de Chardin) フランス出身の人類学者。