国家元首である大公は、スペインのウルヘル司教とフォワ伯爵位を法的に継承するフランス大統領との二頭制である。その権限は、首相の任命等、儀礼的なものに限られる。この両名がアンドラに来訪することはほとんどなく、それぞれの代行者が来訪して、または駐在代理官が委任を受けて、その権限を行使する。
議会は、一院制で、Consell General de les Valls(渓谷総会)と呼ばれる。28議席、任期4年。14議席を全国区から、残り14議席を各教区2議席ずつ選出する。行政府の長Cap de Governである首相は、議会によって選出される。
外交は1993年まではフランスが代行していたが、アンドラ政府自身で行うことになった。国際連合(1993年)および欧州評議会(1994年)に加盟。2007年現在、WTOに加盟申請中である。これに対して欧州連合(EU)や欧州自由貿易連合(EFTA)、万国郵便連合には加盟していない。
日本は1993年12月にアンドラを国家承認し、1995年10月に両国間の外交関係が築かれた。なお、在アンドラ日本大使館の業務は、在フランス日本大使館が兼轄している。
日本人のアンドラへの渡航は、在スペイン及び在フランス日本人によるものを中心に年間数千人程度と見られている。なお在アンドラ邦人はアンドラ人と結婚したものや観光関係者など数人とみられている。
軍事
敵対する国家も存在しない上、近年まで外交をスペインとフランスにゆだねていたこともあり、軍隊は持たず、国防に関してはフランス及びスペインに委託している。
ただし、アンドラはかつて第一次世界大戦及び第二次世界大戦に参戦していた。第一次世界大戦の際の「アンドラ国軍」は全員で11名(士官1人、参謀4人、兵士6人)であり、余りにも小規模であったためかヴェルサイユ条約調印式にフランスがアンドラの存在を忘れてしまい、それ故アンドラは形式上第一次世界大戦を継続したまま第二次世界大戦に突入する結果となった。
アンドラ経済の中心は観光業である。独自通貨は持たず、EUには非加盟だがユーロを使うことができる。
アンドラの第一次産業、第二次産業はいずれも規模が小さい。アンドラの鉱物資源は鉄鉱石と鉛、ミョウバン、石材、イオウを含んだ水である。300年以上に渡り、採鉱から鍛鉄まで小規模ながら一貫した「工業」が継続していた。現在でも鉄資源は枯渇していないが、製鉄業は成立していない。イオウを含んだ水は羊毛の洗浄に用いるためのものである。
アンドラの工業は、繊維業、紙巻きたばこ製造、家具製造業を中核とする。繊維業では、レス・エスカルデスの羊毛で織ったスカーフや毛布が著名である。アンドラの輸出額に占める工業製品の比率は90%に達する。内容は自動車、精密機械などであるが、いずれも軽微な加工に留まる。工業製品に分類される輸出金額は5700万ドル(2002年時点)である。
農業には人口の4%が従事し、国土の2.1%が農地である。主な品目はタバコ、ジャガイモ、トウモロコシ、オリーブなどのほか、牧畜も行なわれている。世界的な観光業の成立以前は農業が国の基盤であった。現在、世界市場で競争力をもっているのはタバコである。大変香りが強いため、ブレンド用として輸出されている。
冬季のスキー、夏季のトレッキングやスパ、免税店でのショッピングといった観光業が基幹産業となっている。
バルセロナから週末の観光をかねた買出し客が押し寄せることもあり、国境沿いにはそれらの客を目的にした免税スーパーマーケットやガソリンスタンドが軒を連ねる。また、これらの周辺の国の人々の別荘も多く存在している。
国内の交通は自動車とバス、オートバイが一般的である。スペインとフランスとの間は幹線道路で結ばれており、特にバルセロナとの間には、高速道路が一部完成していることから交通量も多い。空港、港、鉄道はない(ヘリポートは存在する)。
空港がないため航空便による直行便はない。多くの場合はフランクフルトやパリ、ロンドンやドバイなどを経由してバルセロナに入り、自動車やバスなどによって陸路で入国することになる。
国籍はスペインが37.4%、アンドラが35.7%、ポルトガルが13.0%、フランスが6.6%、その他が7.3%である(2004年時点の公式統計)。
言語は公用語がカタルーニャ語である。その他、スペイン語、フランス語、ポルトガル語などが使われている。