第二次世界大戦後は、朝鮮戦争において韓国救援の先遣部隊として派遣され、釜山に追い詰められた国連軍の中のアメリカ軍の中核として困難な時期を支え、マッカーサー元帥の立案した仁川上陸作戦(クロマイト作戦)に中核戦力として用いられ、上陸後のソウル奪還にも一番乗りの一翼を担った。また、中華人民共和国の参戦によって総崩れとなった国連軍の殿(しんがり。最後尾防衛)を務めたのもアメリカ海兵隊であった。その後もゲリラの掃討戦に従事し、また国連軍が行った攻勢には常に主力として用いられ、アメリカ海兵隊は朝鮮戦争の休戦を38度線の防御陣地で迎えることになる。
その後も、ベトナム戦争、グレナダ侵攻、湾岸戦争、イラク戦争などアメリカの行った大規模軍事行動には常に最前線に投入され、アメリカ海兵部隊は規模の大小はあるものの全世界に展開されており、アメリカの有事の際には世界中どこにでも展開できる能力[3]を保有している。
入営者の個人性を徹底的に否定し、団体の一員として活動し、命令に対する即座の服従を叩き込まれる4軍の中でも最も訓練期間が長く、苛烈な練兵で有名。ついて来られない者は容赦なく民間社会に投げ戻される。練兵訓練を修了した者のみが「海兵」と名乗ることを許される。海兵隊除隊後に他の軍に入隊しても再度練兵訓練を受ける必要は無いが、他軍を除隊し海兵隊に入隊した者は他軍における功績を問わず海兵隊の練兵訓練を受けなければならない。映画「フルメタル・ジャケット」ではベトナム戦争当時の訓練が元軍事教練指導官によって再現されている。参戦した米軍部隊の中で最もベトナム人から恐れられ、残忍だったのは海兵隊だった。
創設以来、志願制による補充を原則としてきたが、第二次世界大戦中及びベトナム戦争中には徴兵による補充を行っている。
階級
士官 Officers士官の階級に元帥は設定されていない。
将官
大将 General 給与等級 O-10
中将 Lieutenant General 給与等級 O-9
少将 Major General 給与等級 O-8
准将 Brigadier General 給与等級 O-7
佐官
大佐 Colonel 給与等級 O-6
中佐 Lieutenant Colonel 給与等級 O-5
少佐 Major 給与等級 O-4
尉官
大尉 Captain 給与等級 O-3
中尉 First Lieutenant 給与等級 O-2
少尉 Second Lieutenant 給与等級 O-1
准士官 Warrant Officers准士官の階級の最上位は5級、最下位は1級である。1級は国防長官によって任命され、2級以上は大統領によって任命される。また、准尉以上の階級から階級章は肩に付ける。
准尉5級 Chief Warrant Officer 5 給与等級 W-5
准尉4級 Chief Warrant Officer 4 給与等級 W-4
准尉3級 Chief Warrant Officer 3 給与等級 W-3
准尉2級 Chief Warrant Officer 2 給与等級 W-2
准尉1級 Warrant Officer 1 給与等級 W-1
下士官及び兵 Enlisted
海兵隊最先任上級曹長 Sergeant Major of the Marine Corps 給与等級 E-9
最先任上級曹長(管理職) Sergeant Major 給与等級 E-9
上級曹長(専門職) Master Gunnery Sergeant 給与等級 E-9
先任曹長(管理職) First Sergeant 給与等級 E-8
曹長(専門職) Master Sergeant 給与等級 E-8
一等軍曹 Gunnery Sergeant 給与等級 E-7
二等軍曹 Staff Sergeant 給与等級 E-6
三等軍曹 Sergeant 給与等級 E-5
伍長 Corporal 給与等級 E-4
伍長より制服(ブルードレスB)のズボンに赤い線が入る
上等兵 Lance Corporal 給与等級 E-3
一等兵 Private First Class 給与等級 E-2
二等兵 Private 給与等級 E-1
昇進
兵
海兵隊に入隊した兵は、二等兵に任命される。入隊契約上初期教育課程終了後一等兵への昇進が確約されている者は初期教育課程を終えると一等兵に昇進するが、その他は入隊から6ヶ月後に一等兵に昇進する。一等兵に昇進から9ヵ月後に上等兵に昇進する。
士官
士官候補生として入隊して小隊指揮官課程(Platoon Leader Course)を終えると少尉に任命され、1年に及ぶ基本術科学校(The basic School)の課程を終えると専門別に1週間から16ヶ月の教育を受ける。少尉任官後の5〜6年の勤務を経て、成績がよければ中尉に昇進する。10〜12年経つと有望な士官は少佐となるための専門教育を受けて昇進するが、佐官は非常に狭き門であり少佐にまでなれる人間は少ない。さらに将官にまでなる者はアメリカ海兵隊指揮幕僚大学(Marine Corps Command and Staff College)へ入学する。
アメリカ海兵隊では、二度昇進を見送られた者は強制的に除隊させる規則があるため、名誉階級などの例外を除いて同じ階級のまま10年以上勤務する事は出来ない。
なお、少佐に昇進できずに大尉のままでいる士官はほぼ20年目での除隊を強いられる。
名誉除隊
軍人として在役中の成績が概ね良好で、軍法会議または民事訴訟などの対象にならずに一定の条件を満たして除隊した者は、名誉除隊となり、名誉除隊証書が交付される。名誉除隊証書の交付を受けると福利厚生、生活保障の面においてさまざまな恩典を受けることができる。なお、名誉除隊となる勤務成績以外の主な条件は、次のようなものである。
20年以上の勤続
戦傷によって勤務できなくなった場合(勤続年数を問わない)
名誉ある職業への転職(勤続年数を問わない)
なお、勤続19年目以前に昇進見送りなどの理由によって強制的に除隊させられた場合は、戦傷や転職の条件を満たさない限り、名誉除隊とはならない。
不名誉除隊
軍法会議による有罪判決の確定、犯罪で逮捕されるなど、軍人として不名誉な行為に対する懲戒処分の一種で、強制的に除隊させられる。