アメリカ軍は、次の5つの軍種からなる。そのうち国土安全保障省に属する沿岸警備隊を除く四軍は国防総省の管轄下に属し、アメリカ合衆国大統領の指揮統制下にある。海兵隊は海軍と共に海軍省に所属しているが、海軍と海兵隊の間に指揮系統の上下関係はない。各軍の機能は、部隊の編成・維持・訓練に特化されている。軍行政組織と言っても過言ではなく、各統合軍に部隊を拠出するまでの責任を負っている。作戦指揮は次項の統合軍が管轄する。
アメリカ陸軍(United States Army)
アメリカ海軍(United States Navy)
アメリカ空軍(United States Air Force)
アメリカ海兵隊(United States Marine Corps)
アメリカ沿岸警備隊(United States Coast Guard)
2007年10月時において、アメリカ沿岸警備隊を除く陸海空軍及び海兵隊は次の10の地域別・機能別の統合軍 ( ⇒Unified Combatant Commands, UCC, 旧略称COCOM)に編制されている。それぞれの統合軍に属する陸海空軍及び海兵隊部隊を一人の統合軍司令官が運用するという編制は統合作戦の円滑な遂行と軍事学的な指揮統一の原則を同時に達成するためである。
管轄地域別
アメリカ北方軍(USNORTHCOM)- 北米担当
アメリカ中央軍(USCENTCOM)- 中東担当
アメリカアフリカ軍(USAFRICOM)- アフリカ担当
アメリカ欧州軍(USEUCOM)- 欧州担当
アメリカ太平洋軍(USPACOM)- アジア・太平洋地域担当
アメリカ南方軍(USSOUTHCOM)- 中南米担当
機能別
アメリカ特殊作戦軍(USSOCOM)- 特殊作戦担当
アメリカ統合戦力軍(USJFCOM)- 予備戦力の訓練と研究開発を担当。表記がまぎらわしいが、上述の「統合軍」とは異なる。
アメリカ戦略軍(USSTRATCOM)- 核兵器と宇宙軍を統括
アメリカ輸送軍(USTRANSCOM)- 戦略輸送を担当
アメリカは米ソ冷戦における安全保障政策を受けて、多くの国家に現在も軍部隊を駐留させている。防衛条約並びに協定によってアメリカ軍が常時駐留している国家は以下の通り。〔〕内数値は駐留兵力[1]を示す。
日本・ドイツ・イタリアなどの第二次世界大戦の旧敗戦国の国内に、多くの基地を占有し駐留軍を維持している。基地によってはその存在が航空機の騒音や、一部兵士による犯罪の温床となっているため、周辺住民との間でトラブルが起きるケースもある。反面、基地の兵士が地元商店街の客層となり、また地元住民が基地の従業員として雇用されるなど、経済的に重要な存在になっている場合も多く、撤収の是非はどこの国でも賛否両論である場合が多い。
なお、政治的・戦略的な理由ではなく、自然災害がきっかけとなり閉鎖となった基地も存在する。
北大西洋条約機構(NATO)加盟国
アイスランド〔1,478人〕
アイスランドは軍を保有しておらず、アメリカ軍がアイスランド防衛の任務を担っている。ただし駐留軍は2006年9月末で撤収し、第二次大戦時から続く空軍基地は閉鎖された。
イギリス〔10,620人〕(海外領土含む):相互防衛援助協定、通信傍受協定(エシュロン)、軍事情報包括保全協定(GSOMIA)、サイバー攻撃対処に関する覚書(MOU)
英国と米国は第二次世界大戦以来、政治軍事両面で強いつながりを持っており、冷戦期の米国の外交には英国の意向が強く反映されていた。このような特殊な関係から、特に英米同盟(UKUSA、米英同盟)と呼ばれる。
イタリア〔10,790人〕
オランダ
カナダ:相互防衛委員会設立協定、通信傍受協定、GSOMIA、MOU
防空任務の大半をアメリカに依存している。
スペイン〔2,160人〕
デンマーク
ドイツ〔68,400人〕:相互防衛援助条約
トルコ〔3,860人〕
ノルウェー
ベルギー〔1,290人〕
来日したロバート・ゲイツアメリカ国防長官と握手を交わす石茂防衛大臣(2007年11月8日)
日米安全保障条約
日本〔38,450人〕(在日米軍):相互防衛援助協定、資金提供協定(思いやり予算)
第二次世界大戦後の占領軍から駐留が続いている。自衛隊の創設と発展を含め、日本の国防に深く関与してきた。