”We the People of the United States, in Order to form a more perfect Union, establish Justice, insure domestic Tranquility, provide for the common defense, promote the general Welfare, and secure the Blessings of Liberty to ourselves and our Posterity, do ordain and establish this Constitution for the United States of America.”(われら合衆国の人民は、より完全な連邦を形成し、正義を樹立し、国内の平穏を保障し、共同の防衛に備え、一般の福祉を増進し、われらとわれらの子孫のうえに自由のもたらす恵沢を確保する目的をもって、アメリカ合衆国のために、この憲法を制定する。)
前文では、アメリカ合衆国憲法が13邦の主権を否定し、アメリカ合衆国が13邦の連合体でなくそれらを合邦した統一国家であることを宣言する。また、国民の安全や防衛など、当該憲法を制定する目的が列挙されている。
第1条は政府の立法府、すなわちアメリカ合衆国議会を定義している。これには下院と上院が含まれ、上下各院の議員選出の方法と資格付けについて規定している。さらに、議会における討論の自由を保障し、利己的な行動を制限し、立法の方法を概説し、また立法府の権限を示している。第1条第8節に挙げられている権限は、そのままのものであるかということに関して議論がある。これらの権限は本来行政府か司法府の権限と考えられていたが、議会に明らかに認められたものとして列挙されている通りとも解釈される可能性がある。この解釈はさらに商業条項と必要適切条項の広い定義で支持されている。列挙された権限に関する議論は1819年のマカロック対メリーランド州事件の合衆国最高裁判所判決まで遡ることができる。最終的に、この判決では連邦議会および州議会の権限を制限している。
(修正14条、16条、17条、20条により一部修正)
第2条は行政機関としての大統領府に言及し、大統領の選出方法、資格付け、確認されるべき宣誓、およびそ任務の権限と義務を定義している。また副大統領職についても定め、もし大統領が執務不能、死亡あるいは辞職した場合は大統領職を引き継ぐとしている。ただし、この引継ぎが代行であるのか任期の間続くものであるのかは不明のままである。実際面では、大統領就任として常に扱われてきており、憲法修正第25条によって明らかに就任と決められた。第2条はまた、弾劾制度と大統領、副大統領、判事などの公職追放についても定義している。
第3条は最高裁を含む司法制度について定義している。合衆国最高裁判所と呼ばれる裁判所があるべきとしているが、議会はその裁量の中で下級裁判所を創出することができ、その判決と命令は最高裁によって審査されることができるとしている。あらゆる刑法事件では、陪審制裁判を要求し、反逆罪を定義し、議会にはその罰則を決めるよう求めている。また連邦裁判所で聴聞される事件の種類を定め、そのような場合は最高裁が最初に聴聞すること(第一審管轄権)、および最高裁によって聴聞される他の事件は上告によることが定められている。
第4条は州と連邦政府の関係および州の間の関係について定義している。例えば、各州は他の州の公的な行動、記録および裁判の進行に付いて、十分な信頼と信用を置くことを要求している。議会はそのような行動、記録および進行の証拠が受け入れられる方法を立法化することが認められている。「特権と免除権」条項では、州政府がその州の住人のために他の州の市民を差別することを禁じている(例えば、ミシガン州内で犯罪を犯して有罪とされたオハイオ州の住人により重い罰則を科すこと)。また州間の犯罪者の引渡しについて定め、州間の自由な移動と通行について法的な根拠を与えるよう定めている。今日、この条項は特に州境に近く住む市民によって当然のことと取られているが、連合規約の時代は州境を越える事が大変難儀な(また金の要る)行動であった。第4条ではまた、新しい州の創設と合衆国への加盟の方法を定めている。領土条項は、議会に連邦の財産を処分する規則を作る権限を与え、まだ州になっていないアメリカ合衆国の領土を統治する権限を与えている。第4条第4節では、アメリカ合衆国が各州に共和政体を保障し、各州を侵略や暴力から守ることを求めている。
第5条は憲法の修正に必要な手続きを定めている。連邦議会によるものと州によって請求された憲法議会によるものである。連邦議会による場合、上院と下院の投票で定足数(全議員である必要はない)の3分の2によって修正を提案する。憲法議会による場合、州議会数の3分の2が連邦議会に憲法議会の開催を申し出た時に、連邦議会はその修正を検討する目的で会議を招集しなければならない。2007年までは第1の連邦議会による修正のみが行われてきた。
一旦修正が提案されると、上記のどちらの提案であっても、修正案はその時の州の4分の3以上の州によって批准されれば、有効となる。連邦議会は批准が州議会によって行われるか、各州で開催される憲法会議で行われるかを選択することができる。会議による批准は、修正第21条の時に唯一度用いられた。第5条では現在、修正の権限に一つだけ制限を設けている。それは、上院では各州から同数の代表を出すことになっているが、有る州からその同意無しにその平等を奪うことは出来ないということである。この憲法は、その改正にあたり通常の法律の立法手続よりも厳格な手続を必要とする硬性憲法に分類される。
憲法を起草した者達は、予測される国の成長に応じた変化に対応して憲法を持続していくならば、時を追って変わっていく必要性があることにはっきりと気付いていた。しかし、誤った考えを入れたり性急に修正をしたりしないように、そのような変更は容易であってはならないとも考えていた。この考え方のバランスを取るために、全会一致というような過度に硬直したような規定では民衆の大多数によって望まれるような行動も止めてしまうので、それを避けようとも考えた。その解決策は憲法を改定する手続きを二段階にすることであった。
他の国の憲法とは異なり、アメリカ合衆国憲法の修正は、主要条項の改定や挿入ではなく、現行の条項に新しい条項を追加していくスタイルを採った。古く使われなくなった文章を消し去ったり無効にされたりした条項は無い。
アメリカ合衆国の人口動態、特に州間の人口格差の問題は、人口の4%にも過ぎない州の集まりでも90%以上によって望まれる修正を理論的には阻止できるということで、憲法の修正を難しいものにしていると指摘する者もいる。そのような極端な結果は起こりえないと感じる者もいる。しかし、これを少しでも改善しようとすれば憲法そのものを改定する必要がある。
憲法を修正する直接の方法とは別に、その実際的な効力を司法の判決や審査で変えることも可能である。アメリカ合衆国はイギリスのコモン・ローに根付く慣習法の国である。裁判所の判断は以前の事件に対する判例に基づいて行われる。しかし、最高裁の判決が現行法に対して憲法の一部が適用されていると明確にした場合、その効力はあらゆる実行面で憲法の一部という意味合いを持つことになる。憲法の発布からそれほど時を経ない1803年、マーベリー対マディソン事件の判決で、最高裁は議会の立法やその他の行動を検証しその合憲性を審査する権限があるという違憲立法審査権の原理を確立した。