撮影賞・美術賞(当時の呼称は室内装置賞)・衣裳デザイン賞はカラーと白黒で部門分けされていた時期がある。第30回(1957年度)に一本化されたが、撮影賞は第31回(1958年度)に、美術賞と衣裳デザイン賞は第32回(1959年度)に二分化された。第40回(1967年度)から全てが一本化された。
本賞以外に、『表彰に値する顕著な功績のあった者』に対して贈与される賞全般を指す。毎年必ず選出されるわけではなく、該当者が存在する場合に設定されている。これらの賞には定まった賞の名称はなく、単に「特別賞」として贈与されるものや、「名誉賞」の名称で贈与されるものもある。なお、特定の条件を満たした者は、特別賞枠内に設定された下記のような特定の賞が贈与される。
アービング・G・タルバーグ賞
映画業界に顕著な功績のあったプロデューサーに対して贈られる賞
ジーン・ハーショルト友愛賞
長年にわたり映画業界全体の発展に顕著な功績のあった人物に対して贈られる賞
ゴードン・E・メイヤー記念賞
映画業界に技術面で顕著な功績のあった技術者に対して贈られる賞
特別業績賞
科学技術賞
最近では、アメリカのスタントマンが在籍している団体が、スタントマン部門賞を設立してほしいという嘆願を出している。
アカデミー賞は「アメリカ映画の祭典」と銘打ってはいるものの、前記ノミネート条件を満たしていれば、英語音声以外で公開される映画(アメリカ以外の国で製作された映画を含む)であっても作品賞を含む本賞にノミネートされたり、あるいは受賞したりということは可能である。(但し実際には、ハリウッドの業界人が選出するというシステム上、純粋な外国映画はノミネートはされても受賞に至ったことは少ない。)
前記ノミネート条件を満たしていないアメリカ国外制作の非英語作品の場合は、各国の映画業界が映画芸術科学アカデミーに推薦する形で「外国語映画賞」にエントリーされる。
「外国語映画賞」の第1回は、1946年の第19回で「特別賞」に選出されたイタリア映画の『靴みがき』。もっとも、この時点で「外国語映画賞」という賞は存在せず、前述の「特別賞」の一つという扱いであった。ちなみに『靴みがき』の選出理由は、「敗戦国であるイタリアが、創造精神を駆使して、敗戦の逆境を跳ね返す作品を作り出したこと」であった。
翌年の1947年に「この年にアメリカ国内で公開された、最も優れた外国語映画」という理由付けで、フランス映画『聖バンサン』が選出され、外国語映画賞の母体的な選考理由がここに初めて誕生、以後同選考基準によって、米国内で公開された優れた外国語映画が1本、選出されるようになる。
「外国語映画賞」という正式な賞として、これまでの特別賞から独立したのは1956年(同年の受賞作はイタリア映画『道』)からで、同年から各国推薦の作品を5本厳選してノミネートし、うち1本に賞を授与するという、現在のスタイルが完成した。
一方、アニメーション作品など特定ジャンルの作品は、当該ジャンルの規定に沿った賞の対象となる(アニメーション作品で長編のものなど)が、作品賞を含む他の各賞の条件も満たしていればそれら各賞の選考対象にもなりうる。