黄金狂時代(おうごんきょうじだい、The Gold Rush)は、アメリカ映画史において喜劇王と呼ばれたチャールズ・チャップリンの製作によるコメディー映画。1925年に制作されたオリジナル版と、1942年にチャップリン自身がナレーションをつけたサウンド版がある。
目次
1 概要
2 あらすじ
3 キャスト
4 メインスタッフ
5 オリジナル版
6 サウンド版
7 参考文献
8 関連項目
9 外部リンク
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1923年に、チャップリンは友人であるダグラス・フェアバンクス、メアリー・ピックフォード夫妻の家を訪れた際、アラスカ州のチルクート峠を越える探掘者の行列の写真を見て、作品のアイデアが浮かんだとされている。そのアイデアに、1848年のシエラ・ネバダ入植団の悲劇を取り入れた。撮影は同年冬から始まり、初めはシエラ・ネバダでロケーションが敢行されたが、チャップリンが風邪を引いたり、悪天候で撮影が思い通りに進まなかったこともあり、チャップリン・スタジオでの収録に変えた。スタジオ内に大掛かりな雪山や街のセットを作り、雪は塩と小麦粉で代用した。また、ヒロイン役のリタ・グレイが妊娠(後にチャップリンと結婚→チャールズ・ジュニア、シドニーの2児をもうけたのち離婚)したため、ジョージア・ヘイルと交代した。1925年5月に撮影が終了した。
冒頭の、チルクート峠を越える大勢の探掘者は、近くのサクラメントにいたホームレスなど600人をかき集めたものである。チャップリン映画としては異例の大規模なロケーションを敢行したり特撮を取り入れたりするなど、「チャップリン映画の中で最も力が入っている作品」とする評価もある。チャップリン自身、この作品でのチャーリーが理想のものと考えていたようであり、晩年に至るまで「チャーリーといえば、まずこの作品のチャーリーを思い浮かべて欲しい」と繰り返し述べている。
ロールパンのダンス、靴を食べるシーン、チャーリーがニワトリに化けるシーン、そして崖に落ちそうになる小屋から脱出を図るシーンなど、印象的なシーンが多いことから、他のチャップリンの名作を差し置いて「チャップリンの最高傑作」と評するファンもいる。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
雪深い山に金鉱を捜し求めてきた一人の金鉱探し・チャーリー。猛吹雪に難渋した上転がり込んだ小屋にはお尋ね者のブラック・ラーセンがいた。やがて、同じく猛吹雪で転がり込んできた金鉱探しのビッグ・ジム・マッケイと避難生活を送ることとなる。寒さと飢えがピークに達し、ビッグ・ジムはチャーリーがニワトリに見える始末。やがて靴を食べる生活まで始めた。
ビッグ・ジムと別れ、麓に出来た新興の街にやってきたチャーリーは酒場で出会ったジョージアに一目ぼれ。最初はチャーリーの単なる片思いであったが、ジョージアも粗暴なジャックに愛想を尽かし、チャーリーに少しずつ思いを寄せるようになる。
酒場で偶然再会したビッグ・ジムと艱難辛苦の上、ついに金鉱を探し当て百万長者になったチャーリー。帰りの船上でジョージアと再会。めでたく結ばれる。
キャスト
金鉱探し:チャールズ・チャップリン(浮浪者でないがお馴染みの扮装で登場する)
ジョージア(酒場の女):リタ・グレイ→ジョージア・ヘイル
ビッグ・ジム・マッケイ(金鉱探し):マック・スウェイン
ブラック・ラーセン(指名手配犯):トム・マレイ
ハンク・カーティス(鉱山技師):ヘンリー・バーグマン
ジャック(女たらし):マルコム・ウエイト
バーテンダー:スタンリー・サンフォード
鉱山師:アルバート・オースティン、アラン・ガルシア、トム・ウッドetc
etc
メインスタッフ
製作・監督・脚本:チャールズ・チャップリン
助監督:チャールズ・リスナー、エディ・サザランド、アンリ・ダバディ・ダラ
制作主任:アルフレッド・リーヴズ
撮影:ローランド・トザロー
美術:チャールズ・D・ホール
カメラ:ジャック・ウィルソン、マーク・マーラット
以下はサウンド版でのスタッフ他
ナレーター・作曲:チャールズ・チャップリン
音楽監督:マックス・テール
録音:ピート・デッカー、ウィリー・ダルグリッシュ
フィルムエディター:ハロルド・マックガン
サウンドシステム:RCA
オリジナル版
1925年:アメリカ
制作会社:チャップリン=ユナイテッド・アーチスツ
モノクロ
上映時間:82?96分
フィルム:10巻/9000ft超→8555ft/スタンダード/モノラル
ワールド・プレミア(9000ft超版):1925年6月26日、ローマンズ・エジプシャン劇場(ロサンゼルス)
ニューヨーク・プレミア(8555ft版):1925年8月16日、ストランドシアター
後述のサウンド版公開以降は、一部を除くとほとんど公開されることはなかったが、1993年にサイレント映画研究の第一人者であるケヴィン・ブラウンロウとディヴィッド・ギルが修復している。1925年のベルリンプレミアの際には、チャーリーがロールパンのダンスを披露するシーンで、観客の喝采によってそのシーンを繰り返し上映している。
尚、オリジナル版は作品中に著作権表記が有るものの公開時期が古く、リニュー(著作権更新手続き)が行われなかった事から公開当時の米国の法律(方式主義)により権利放棄とみなされ、米国に於いてはパブリックドメインとなった。尚、現在の版権保有者であるリヒテンシュタインの法人は米国以外(監督没年を基準とする国)では著作権存続を主張してる。
サウンド版
1942年:アメリカ
制作会社:チャップリン=ユナイテッド・アーティスツ
モノクロ
上映時間:73分
フィルム:7巻/8498ft/スタンダード/モノラル
リヴァイバル・プレミア:1942年4月16日
第15回アカデミー賞音響賞・劇・喜劇映画音楽賞ノミネート
1941年6月9日からローランド・トザローとともにすべてのネガを見直し、冗長と思われるカットや、字幕・シーンの差し替えなどを行った。