馬肉(ばにく)とはウマの肉のこと。地域によってはタブー食とする社会もある。
目次
1 概要
1.1 日本の馬肉食
1.2 馬肉食を容認する国
1.3 馬肉食に否定的な国
2 栄養
3 その他
4 関連項目
5 参考文献
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ウマは歴史的に農耕や馬車の牽引、乗用に重用され、家畜の中でも生活の友、あるいは戦場において戦士の命を預ける戦友としてきたために、肉食に供することに激しく嫌悪感や抵抗感を持つ文化を持つ地域・個人と、そうではないものとの対照が激しい。これは狩猟の友などとしてやはり飼育者・使用者との友情を育むことが多いイヌを食用とする犬食文化に対して投げかけられる様々な感情や文化摩擦の問題と似た部分が多い。 なお、日本の一部の地方では馬肉は400年以上も前から重要な蛋白源として重用されてきた。
日本の馬肉は、牛肉が高かった時代の増量材、ニューコンミートに代表される加工食品等に使用されていた冷凍トリミング(主に南米産)、熊本県、長野県伊那地方、福島県会津地方、青森県南部地方などの郷土料理として供されることで知られている馬刺しや桜鍋用の生鮮肉(現在はほとんど北米産、若干欧州産)と用途も分かれている。現代では流通している馬肉のほとんどはカナダやアメリカからのものとされているが、廃用となった競走馬の一部も食用に回されている。こうした背景から、競馬・乗馬関係者を中心に、馬肉を食べることに対して抵抗感をもつ人も少なからず存在する。しかし最近では、「馬を知らずして勝てるわけがない」と競馬のゲン担ぎに馬刺しを食べたり、「食べてみたらウマ勝った(旨かった)」「ウマく勝つ」と言われるなど、タブー意識も軟化傾向にある。[要出典]
馬肉の切り身がサクラの花びらを想像させることから、サクラ肉(桜肉、さくら肉とも)という俗称があり、「桜鍋」などと用いられる。地方によってはけとばしと呼ぶところもある。
日本以外で馬肉食が一般的な国はフランスである。フランスでは、「仔牛のステーキ」が馬肉であることもある。他に、オーストリア、イタリア、スイス、ベルギー、ルーマニア、アイスランド、カザフスタン、マルタ、モンゴル、オランダ、ノルウェー、スロベニア、スウェーデン、カナダのケベック州などがある。こららの国や地域では、食用の馬肉が生産され、ソーセージなどに加工するなどして消費されている。世界の馬肉産業に強いのはベルギー系である。
アメリカでは馬肉食は忌避されている。第二次世界大戦中に、牛肉価格の高騰のためニュージャージー州で食用馬肉の販売を一時的に合法化したが、戦後禁止された。またハーバード大学のFaculty Clubでは、1983年まで100年以上、メニューに馬肉があった。しかし、「馬は開拓時代からの数少ない文化」とする動物保護団体等の活動が盛んで、2006年9月7日、下院は、食用を目的とした馬の屠畜を禁止する法案を可決した。さらに2007年1月、テキサス州では屠畜生産停止の裁判所仮命令が発令され実質的生産停止された。背景には、アメリカ人自身が馬肉を食さず、産業への影響が少ないといった国内事情がある。米国の馬の食肉処理工場はテキサス州に2カ所、イリノイ州に1カ所あり、フランスとベルギーの会社が所有している。動物愛護協会によれば、全米で毎年、約9万頭分=18,000トン=6,100万ドルの馬肉が生産されている。アメリカ馬肉の主要輸入国は、フランス、ベルギー、日本などである。また、イギリスでは、食用馬肉の屠殺と消費は法律で禁じられていない。しかし、1930年代以降、戦時中の食糧難の時期を除き馬肉食はタブーとなっている。フランス料理店用と、一部のサラミソーセージの原料用に、フランスから輸入されているのみである。
なお、英語で「馬を食べる」(eat a horse)といった場合、(丸々一頭食べられるほど)空腹であるという意味で、あくまで比喩表現である。
馬肉には、栄養価が高く食べても太りにくいことと低アレルギー食品であることから、食肉のチャンピオンとでも言える部分がある。
牛豚鶏などの畜種より、低カロリー、低脂肪、低コレステロール、低飽和脂肪酸、高たんぱく質。
ミネラルとしても牛肉や豚肉の3倍のカルシウム。鉄分はほうれん草・ひじきより豊富で、豚肉の4倍・鶏肉の10倍に及ぶ。
豊富なビタミン(A・B12・E)
牛肉の3倍以上のグリコーゲンを含む。
ペプチド、リノレン酸等も多く含まれる。
低アレルギー性食品である。
女性や高齢者、疲れ気味の人々にも適した食材として注目されつつある。
特にフランスでは医者が病人に対して、馬肉の食事を勧めるほど実績と信頼を得ているのである。[要出典]
基本的に馬は体温が高く、その筋肉中には寄生虫等の非常に少ない動物である。ただし内臓処理の雑な業者、生産の馬肉には、交差汚染により極まれに寄生虫が存在することがある。腸内にいる種類としては葉状条虫、馬回虫、馬円虫、頚部糸状虫等がいるがいずれも人への感染報告はない。極々まれに水や全畜種に感染するクリプトスポリジウムも確認されたことはあるが、他の生肉と比すれば問題の少ない食肉といえる。
なお日本の乗馬及び競馬に携わる人の中には馬肉を食べる事を忌避する人達が少なからずいる。しかし、競馬雑誌の競走馬の異動欄には、現役を引退する馬の異動先が記されている。地方競馬への移籍や種牡馬・繁殖入りの他に乗馬になる馬がいる。