食肉(しょくにく)とは人間が食用に供する動物組織である。本記事では食肉について概括的に述べる。
肉食に関する文化や歴史については肉食を、生体組織としての筋肉については筋肉を、用語としての肉については肉を、それぞれ参照されたい。
目次
1 概要
2 定義
2.1 広義の「食肉」
2.2 狭義の「食肉」
3 食肉となる動物
3.1 肉畜
3.2 食鳥
3.3 その他
4 食肉の生産
4.1 肥育
4.2 と畜
4.3 解体
4.4 熟成
5 成分と機能
5.1 主な成分
5.2 栄養学的な特徴
5.3 官能特性と成分
5.4 機能性
6 流通
6.1 流通形態
6.2 輸送
7 格付
7.1 日本
7.2 アメリカ合衆国
7.3 オーストラリア
8 加工
9 調理
9.1 加熱調理
9.2 調味
9.3 生食
9.4 主な肉料理
10 食肉に関する科学技術
11 関連項目
12 脚注
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食肉という場合、狭義では動物の筋肉のうち食用に供するものを指すが、広義では筋肉以外の可食部も含む。本項目では主に狭義の食肉について述べている。
動物組織のうち、食用に供する部位を広義の「食肉」と呼ぶ。広義の場合は骨格筋に限らず、内臓なども含む。この場合の「動物」には魚類および昆虫は含まれないのが通常だが、魚肉についてはさらに広く食肉に含む場合がある。また、日本食品標準成分表においては昆虫である「いなご」「はち」も「肉類」に分類している。
狭義の「食肉」では、基本的に動物の骨格筋を指し、それ以外の可食部とは区別する。骨格筋以外の可食部を畜産副生物のうちの可食臓器類と呼ぶ(後述)。
「筋肉」と「食肉」
と畜直後の筋肉は、死後硬直のため硬い食感となり、そのまま食用に供することはできない。このため一定の熟成(後述)を経て解硬させてから食用とする。このように熟成による解硬プロセスを経たものについて、生体内の筋肉と区別する意味で特に食肉と呼ぶ場合がある。
食肉に付随する組織の取り扱い
骨格筋とは言っても、通常は骨格筋中の血管および神経組織や、骨格筋に付随する皮下脂肪組織および筋間脂肪組織も狭義の「食肉」に含むものとして取り扱われる。精肉の段階で骨がついている場合(骨付きの鶏もも肉やスペアリブなど)もあるが、このような場合の定義づけについては判然としない。
畜産副生物
動物組織のうち、枝肉および原皮以外の産物を畜産副生物と呼び、そのうち食用に供するものを可食臓器類と呼ぶ。いわゆる臓物と伝統的に呼ばれてきたものである。実際には頭肉や横隔膜(ハラミ・サガリ)のように骨格筋でありながら、これまでの商慣行で内臓の一部とされてきたことから臓物・副生物に分類されているものもある。このような部位は、科学的には食肉に分類されるが、商取引上は可食副生物として流通する。
肉用の家畜は肉畜と呼ばれ、一般に牛、豚、馬、山羊および綿羊を指す。肉用の家禽は食鳥と呼ばれる。
他にクジラ類、カエル、昆虫も食用となる動物であり、食品成分表では肉類に含まれるが、昆虫が食肉と呼称されることはほとんど無い。
一般に牛、豚、馬、山羊および綿羊を肉畜と呼ぶ。詳細はそれぞれの記事(牛肉、豚肉、馬肉、山羊肉、綿羊肉)を参照のこと。
食用に供する家禽を食鳥と呼ぶ。一般的ににわとり、あひる、七面鳥を指すが、その他の家禽であっても食用に供する場合は食鳥と定義される。