飛地(とびち、飛び地)とは、国家、都道府県、市町村、市町村の中の町や大字(おおあざ)等の行政区画の一部分が、別の国家や行政区画内に飛び離れて存在するもののこと。
目次
1 概説
2 飛地ができる要因
3 国家の飛び地
3.1 過去に飛地だった地域
4 行政区画の飛び地
4.1 日本
4.1.1 市町村合併(平成の大合併)による飛地事例
4.1.1.1 既合併・既編入
4.1.2 合併によるその他の飛地
4.1.3 合併以外の事情により発生した飛地
4.1.4 過去に飛地だった地域
4.1.4.1 合併により解消された飛地
4.2 日本以外
4.2.1 過去に飛地だった地域
5 参考文献
6 外部リンク
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ある形態を飛地と見なすか見なさないかが、微妙な状況も多々見られる。多くの場合、それは陸地が水面によって分断されている場合である。たとえば、行政区画のごく一部が河川で分断されていて橋などで連絡していない場合飛地として扱うかは意見の分かれるところである。日本では島を含めないが、国家の飛地では島を含める場合もある。
ある行政区画が、同じ陸地に2つ部分に分かれて存在している場合、その両方が海または同一の湖沼に面していても飛地と呼ぶのが普通である。しかし、トルコのイスタンブールなどのように、それらが海峡を介して非常に近接している場合には、飛地と呼ばないことがある。また、飛地が植民地である場合には、領土という観点では飛地であっても、飛地と呼ばないのが普通である。
日本では、住居表示の実施、土地区画整理等に伴う行政区画の変更、市町村合併などにより、飛地は次第に解消される場合もあるが、合併交渉の破綻により細分化される事例もある。
封建制下においては、同一の君主の所領が各所に分散していることは珍しくなかった。国民国家形成の際に旧来の領邦の境界を引き継ぐこともあり、その際に領土や行政区画に飛地が残ったという事例がヨーロッパ・インド・日本に多い。
その他の要因としては以下のようなものがある。
河川の流路変更に因るもの。
入植地(新田など)。
集落ごとの入会地設定やため池の設置などに因るもの。
隣接しない市町村の合併に因るもの
領土の買収に因るもの(アメリカ合衆国アラスカ州等)
貿易拠点として確保(スペインのセウタ等)
防衛拠点として確保(イギリスのジブラルタル等)
国家の飛び地
アゼルバイジャン:ナヒチェヴァン自治共和国
北東にアルメニア、南西にイラン(東アゼルバイジャン州、西アゼルバイジャン州)が隣接
アメリカ合衆国:アラスカ州
東にカナダユーコン準州、東南にブリティッシュコロンビア州、西にベーリング海峡
アメリカ合衆国:ロバーツ岬、先端部だけがアメリカ領、ワシントン州に属する。これはアメリカとカナダ(当時はイギリス植民地)が北緯49度を国境線と決めたため、49度線を南に飛び出した岬の先端部分のみがアメリカ領。
アメリカ合衆国:ミズーリ州レッドレイク・インディアン居住区
周囲はカナダとウッズ湖。
アラブ首長国連邦:ナフワ
周囲はオマーン(マダ)
なお、この連邦内東部には、各首長国の領域が混在しており、フジャイラやラアス・アル=ハイマ首長国の主たる領域が分断されている等、「飛地」がいくつか存在する。
アンゴラ:カビンダ
北にコンゴ共和国、南東にコンゴ民主共和国が隣接、西は大西洋。内陸国だったコンゴ民主共和国(当時はコンゴ国際協会)に海への出口(回廊)としてコンゴ川下流部が与えられたため、飛地となった。