電子レンジ(でんしレンジ、英:microwave oven )は、電磁波(電波)により、水分を含んだ食品などを加熱する調理機器である。
目次
1 概要
2 歴史
2.1 原理の発見
2.2 製品化
2.3 市場の反応
2.4 自動販売機への内蔵
2.5 2000年代の状況
3 種類
4 利用にあたっての注意
4.1 設置
4.2 利用できる食器・できない食器
4.3 調理
4.4 用途外の利用
5 その他
6 脚注
7 関連項目
8 外部リンク
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電子レンジは電磁波の持つエネルギーで食品などを加熱調理する装置(調理器具)である。電力を消費する調理器具としては他に電気コンロがあるが、電気コンロがジュール熱で発熱体を熱して発生する赤外線で食品を加熱するのに対し、電子レンジでは食品内部の分子にエネルギーを与えて加熱する点で決定的に異なる。このため電磁波が透過するガラスや陶器は直接的には加熱されない。
原理としては、マイクロ波が照射されると、極性をもつ水分子を繋ぐ振動子が振動エネルギーを吸収して振動をし始め、エネルギー準位を上げていく。すると、いわゆる、結合の手(振動子)を放して蒸発することになる。電子レンジはこの性質を利用している(マイクロ波加熱)。
電磁波の発生源としては、マグネトロンという真空管の一種が使われている。
利用する電磁波は、周波数2.45GHzのマイクロ波で、出力は家庭用で500-1000W(100V、10A) 程度、コンビニエンスストアなどにある業務用では1500-2000W(200V、10A) 程度ある。この周波数はISMバンドと呼ばれ、無線LANなどでも利用されている特別の周波数であり、電子レンジを動作させると、無線LAN、更にはアマチュア無線にも(発振周波数の直下がアマチュア無線の2.4GHzバンド)影響を与える場合が多い。
かつては、「チーン」という初期型の調理完了を知らせる音(発条式タイマーと打ち子式ベルの組み合わせによる)から、電子レンジで調理することを俗にチンすると表現することもあり、これを載せている国語辞典もある。中国語では、類似の擬音語による表現もあるが、「回す」を意味する「轉 ジュアン zhu?n」という動詞が電子レンジで加熱するという意味にも使われている。
ちなみに現代では、安い価格帯の単機能電子レンジでしか「チン」の音が出ず、多くの製品では電子ブザーによる甲高い断続音が一般的となっている。
電子レンジは、先進各国で約半世紀の間に爆発的に普及したが、その発端は全くの偶然であった。
マイクロ波は通信などで用いられてきたが、これを加熱に使用するという着想は、まったくの偶然から生まれた(→セレンディピティ)。
発明者はアメリカ合衆国のレイセオン社 (Raytheon) で働いていたレーダー設備設置技師パーシー・スペンサー (Percy Spencer) で、ポケットの中の食べかけのピーナッツ・クラスター・バーが溶けていたことから調理に使用可能であることが判明したとされる。
最初に電子レンジで調理した食物は、慎重に選ばれた結果、ポップコーンであった。2番目は鶏卵だったが、これは爆発により失敗した。
レイセオン社はマイクロ波による調理について1946年に特許をとり、1947年に最初の製品を発売した。高さ180cm、重量340kg。消費電力は3000Wだった。この製品は大変に売れ行きがよく、他社も相次いで参入した。
日本での商品化は、1962年にシャープが業務用に出したものが第一号といわれ、1964年開通の東海道新幹線のビュッフェ車にも備え付けられた。[1]
一般家庭向けに発売されたのは、1965年が最初といわれている。[2][3]1971年、ナショナルから発売された家庭用電子レンジ「エレック」NE-6100。