雅楽(ががく)は、日本、中国、朝鮮半島、ベトナムの伝統的な音楽の一つ。
以下、宮内庁式部職楽部に伝わる日本の雅楽(重要無形文化財)を中心に述べる。
目次
1 概説
2 歴史
3 雅楽の曲の分類と演目
4 唐楽・高麗楽
4.1 演奏形態
4.2 楽曲の様式
4.3 曲の調子
4.3.1 渡し物
4.4 舞楽の種類
4.4.1 左方と右方
4.4.2 平舞
4.4.3 走舞
4.4.4 武舞
4.4.5 童舞
4.4.6 女舞
4.5 有名曲
4.5.1 唐楽(左方)
4.5.2 高麗楽(右方)
4.5.3 雑楽
4.6 番舞一覧
5 雅楽に使われる楽器
5.1 三管の説明
5.2 三鼓の説明
5.3 使われる楽器
6 装束、仮面、化粧
7 伶楽 (一度廃絶し、近年復元された雅楽)
7.1 復元された楽器
8 近代における雅楽の派生
9 現代雅楽
10 雅楽にまつわる言葉
11 雅楽を鑑賞する機会
12 関連項目
13 外部リンク
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雅楽の原義は「雅正の楽舞」で、「俗楽」の対。国内の宮内庁式部職楽部による定義では、宮内庁式部職楽部が演奏する曲目の内、洋楽を除くもの、とされる。多くは器楽曲で宮廷音楽として継承されている。現在でも大規模な合奏形態で演奏される伝統音楽としては世界最古の様式である。ただし、雅楽本来の合奏形態としては、応仁の乱以降、徳川幕府が楽師の末裔(楽家)をあつめて再編するまでは、100年以上断絶していたので、平安時代の形態をどこまで継承しているかは疑問である。
篳篥のカタカナで記されている譜面を唱歌(しょうが : メロディーを暗謡するために譜面の文字に節をつけて歌う事)として歌うときにハ行の発音をファフィフフェフォと発音するなど16世紀以前の日本語の発音の特徴もそのまま伝えられており、全体的にもかなり忠実に再現されているのではないかということが推測される。
楽琵琶の譜面のように漢字で記されるものは、中国の敦煌で発見された琵琶譜とも類似点が多く、さらに古い大陸から伝わった様式が多く継承されている。
最も重要な史料としては、豊原統秋(1450~1512)が応仁の乱により雅楽等の記録が散逸することを憂えて著した『體源抄』(たいげんしょう)があげられる。笙の楽家の統秋が、笙を中心とした雅楽、舞楽についての記録をまとめたもので、古い時代の雅楽についての貴重な記録である。日本三大楽書の一。13巻22冊。永正9年成立。
10世紀以前に中国、朝鮮半島、南アジアから伝わった儀式用の音楽がもとになっている。中国において雅楽ya-y?eといえば儀式に催される音楽であったが、現在日本の雅楽で演奏されている曲目のなかで中国から伝わったとされる唐楽は、唐の燕楽という宴会で演奏されていた音楽がもとになっているとされる。日本と同様に中国の伝統音楽をとりいれたベトナムの雅楽(nh? nh?c)や韓国に伝わる国楽とは兄弟関係にあたる。楽曲のカテゴリーとしても、唐楽、高麗楽、林邑楽(チャンパの音楽)等、国際色豊かな名前が伝わっており、大陸の音楽伝来以前からの日本古来の音楽の要素も含まれている。
近代以前においては、最古の様式を伝える四天王寺の天王寺楽所(がくそ)(大阪)、宮中の大内楽所(京都)、春日大社の南都楽所(奈良)が三方楽所とされた。これらの楽所は近代になると東京に呼ばれ、現在の宮内庁の楽部の基礎となるが、それぞれの楽所の伝統はそれぞれの地で続いている。
その他にも民謡や声明とも相互に影響がみられ、日本独自の様式が作られてきた。現在、100曲ほどが宮内庁式部職楽部に継承されている。