階級(かいきゅう)とは、度合いに応じて区分された段階や等級のこと。
社会 - 特定の社会、組織の内部において存在する順位等級のこと。本項において解説する。
統計学 - データをある一定の範囲に分ける(度数分布)時の各区間
生物学 - 動植物の分類の各階層
警察官、消防吏員等公務員の階級(階級 (公務員)参照)
スポーツ - 体重別の区分のこと。(体重別階級を参照)
特定の身分・職業・学歴・財産などの条件によって集合し形成された社会集団のことも階級と言い、組織の内部における職務上の等級のことは職階、社会の内部で形成された序列の等級のことは階層ともいう。
職階と社会的な階級は別ではあるが、歴史的経緯や慣習としてその境界が時として曖昧になるため、ここでは並列に述べる。なお、社会学、歴史学などの分野では「階級」と「階層」は対自的な階級意識の有無により明確に区別されて使用されるが、ここでは特に区別しない。
目次
1 社会階級
1.1 概況
1.2 社会階級による区別と差別
1.3 イギリス
1.4 ドイツ
1.5 インド
1.6 タイ
1.7 アメリカ合衆国
1.8 オーストラリア
1.9 日本
1.9.1 現況
1.9.2 歴史
1.9.2.1 明治以前
1.9.2.2 明治時代以降の身分構造
2 階級呼称
2.1 日本の教育機関における階級的呼称と学術上の階級的称号
2.1.1 学位と称号
2.2 日本の伝統宗教における聖職者の階級
2.2.1 神道の神職の階位等
2.2.2 仏教の僧侶の階位等
2.3 技能における階級(段位・級位と称号)
3 関連項目
4 外部リンク
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世界中のほとんどの社会では、社会の発展に伴う貧富の差や権力の分化により、歴史的に何らかの階級(階層)制度が存在してきた。戦前までの日本においても、法律によって認められた階級(階層)制度があったし、現在も社会的な慣習や、経済的な格差などに起因する階層意識は存在する。
社会的な階級のほとんどは、人の出自した人種や門地、所属する宗教や信奉する思想など、様々な指標に基づいて振り分けられるもので、他者に認められることによって成立する。歴史的にみれば、階級は、生まれや家柄によって固定され、一生涯の間には大きく変動することが少ないものが多かったが、現代の社会では一代の社会に対する貢献や、比較的自由に行われるようになった階級をまたぐ婚姻、改宗などによって変動しうるものである。
また、近代以降、資産による階級格差は世界的な資本主義経済の発展の中で拡大を続けてきたが、経済の発展は同時に、貴族のような歴史的な階級であっても資産の裏付けがなくしては優位の階級としての地位を保てず、新たに企業家や、高級官僚のような新興階級に交代してきた。近代の社会では、経済界や官界において高位を得るには出自のみならず高い教育を受けることが望まれるようになり、世襲の財産や地位それ自体よりも、高い教育を施す資力を持つという意味において、資産階級の実質的世襲が実現しているとの指摘もある(階層再生産論)。
階級による区別・差別は、主に次のとおり分けられる。これらは、法律により定められている場合と、社会に受け入れられた慣習としてに行われているものに分けることができる。
社会的な名望(名士としての扱い)
社会の中で受ける待遇(権利、権限や、各種の待遇の差)
社会に対する威信、信用(投資、結婚、就職などの局面における優遇または差別的扱い)
職業上得られ、職階に基づいて受ける階級的な扱いは、本来は職業、職務に基づき、職業、職務の範囲の中でしか認められないものであるが、実際には(1)のような名望を伴い、さらには(3)のような威信さえも伴う階層上の特典となることもある。
世界的に見て、(2)による区別・差別は職階に起因する待遇・権限上の格差を除いて撤廃される傾向があるが、(1)については名誉に伴うものとして歓迎されることが多く、また(3)は根強く残る傾向にある。もっとも(1)については、従来は世襲によって継承されるものであったが、現在は世襲されないことがかえって好ましいと考えられることもある。
イギリスは歴史的に階級社会であるとされる。
地主・貴族を中心とする上流階級、実業家・専門職などの中流階級、そしていわゆる労働者階級に大別されるが、個々の階級内においても上層・下層の区別が存在すると言われる。