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この項目では石川達三の小説および1975年の日本映画について記述しています。天文現象の金環食については日食を、1934年の日本映画については金環蝕 (1934年の映画)をご覧ください。
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『金環蝕』(きんかんしょく)は、石川達三の小説、およびそれを原作とした山本薩夫監督の映画。九頭竜ダム落札事件をモデルに、保守政党の総裁選挙に端を発した汚職事件を描いた。1966年刊。映画は1975年公開(大映製作)。
目次
1 あらすじ
2 スタッフ
3 キャスト
4 現実との主な相違点
4.1 実際の九頭竜ダム落札を巡る動き
5 現実に起きたことを匂わす箇所
6 外部リンク
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昭和39年夏、与党・民政党の総裁選挙が行なわれ、現総裁にして内閣総理大臣の寺田政臣と最大派閥の領袖・酒井和明の一騎打ちとなった。数で劣る寺田総理が率いる寺田派は党内切っての実力者で副総理・広野大悟の派閥と協調して必勝を図った。その段階において両陣営とも票集めに10億円以上の実弾を投入した。中には広野派の神谷直吉代議士のように両陣営からちゃっかり戴く者もいた。激烈な選挙は僅差で寺田の三選で幕を閉じた。
それから数日後、金融業を営む石原参吉の元に内閣官房の西尾貞一郎が訪れ、星野康雄官房長官(寺田派)の名刺を持参したうえで秘密裏に資金を用立てて欲しいと告げる。ところが石原はこの申し出を断るものの星野の名刺を持ち去る。金融王として裏の世界を渡り歩いた石原は直感的に星野の周辺に何らかの疑惑があることを思いつき、星野の周辺を洗い出し始めた。その過程で寺田総理の郷里・九州の福流川ダム建設を目論む竹田建設と発注元の電力開発株式会社(小説では電力建設株式会社)若松圭吉副総裁の一派の談合と汚職の存在が浮かび上がる。
そして竹田建設は寺田派の有力献金企業であった。青山組への受注を目論む財部賢三総裁が唯一のネックとなった竹田建設は若松副総裁を中心に財部追い落としを図り電力開発の所轄官庁である通産省の大川大臣により引導を渡され数日後に辞任する。その結果、新総裁に技術畑の松尾芳之助が就任。一気に流れは竹田建設へと流れ、談合の末に福龍川ダム工事を受注する。ここに竹田建設・電力開発・寺田派の汚職構図が完成する。
受注を手放しで喜んだ竹田建設は星野官房長官を通じて多額の賄賂を寺田に渡すが‥‥。
スタッフ
製作:徳間康快、伊藤武郎
監督:山本薩夫
脚本:田坂啓
撮影:小林節雄
音楽:佐藤勝
美術:間野重雄、今井高司
キャスト
星野康雄(官房長官):仲代達矢…黒金泰美がモデル
石原参吉(金融王):宇野重吉…森脇将光がモデル
神谷直吉(代議士):三國連太郎…田中彰治がモデル
寺田峯子(首相夫人):京マチ子…池田勇人夫人・池田満枝がモデル
朝倉節三(竹田建設専務):西村晃…渡辺喜三郎(鹿島建設副社長)がモデル
寺田政臣(首相):久米明…池田勇人がモデル
酒井和明(後継首相):神田隆…佐藤栄作がモデル
大川吉太郎(通産大臣):北村和夫
神原孝(法務大臣):大滝秀治…高橋等がモデル
斎藤荘造(幹事長):中谷一郎…田中角栄がモデル
広野大悟(副総理):河村弘二…河野一郎がモデル
早川義信(衆議院決算委員長):嵯峨善兵
黒尾重次郎(寺田派幹部):外野村晋…前尾繁三郎がモデル
平川光正(寺田派幹部):山本武…大平正芳がモデル
党総裁選議長:花布辰男
決算委員(野次る議員):今井和雄 *ノンクレジット
決算委員(野次る議員):都家歌六 *ノンクレジット
西尾貞一郎(内閣秘書官):山本學…中林恭夫(池田首相秘書官事務取扱)がモデル
内閣秘書官(西尾の同僚):山本清
内閣秘書官(西尾の同僚):小美野欣二
警視庁警備課員(首相夫人警護):田村貫
滝井検事総長:加藤嘉…馬場義続(検事総長)がモデル
刑事課長(法務省):斎藤英雄 *ノンクレジット
財部賢三(電力開発総裁):永井智雄…藤井崇治(電源開発総裁)がモデル
若松圭吉(電力開発副総裁):神山繁…大堀弘(電源開発副総裁)がモデル
松尾芳之助(電力開発後継総裁):内藤武敏…吉田確太(電源開発後継総裁)がモデル