重い電子系
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重い電子系(おもいでんしけい、英:Heavy Fermion)とはランタノイドアクチノイドの化合物において、金属的な電気伝導を示すにもかかわらず、電気伝導を担う電子有効質量が、自由電子質量の数百倍〜千倍も「重く」なっていると考えられる一連の物質群のことである。

有効質量の増大は電子間斥力の効果(電子相関)に由来するものであり、数百倍〜千倍もの大きい有効質量は、ランタノイドイオンアクチノイドイオンの持つ局在性の高いf電子間の強い斥力に起因するものと考えられている。このため、重い電子系は強相関電子系の重要な研究対象の一つとして、現在も盛んに研究されている。

有効質量が大きいこと自体も重要な研究対象であるが、それに加えて、重い電子系物質群の多様な物性が興味を惹いている。有効質量が大きいということは、電子については、遍歴性よりも局在性が強くなっていることを示している。電子の局在性が強まると、電子の持つスピンの自由度が顕れて来て、系は磁性を示すようになる。実際、重い電子系の中には、低温で磁気秩序を示すものがある。多くは反強磁性秩序であるが、強磁性秩序やその他の磁気秩序を示すものもある。重い電子系状態からこれらの磁気秩序状態への変化や、各々の状態の関係などが研究されている。また、電子間斥力が非常に強いにもかかわらず、クーパー対が形成されて超伝導を示す物質もあり、そのクーパー対の形成機構の解明も続けられている。他にも、低温で半導体的・絶縁体的な電気伝導を示す物質群もあり、重い電子系の中でも、特に、近藤半導体、または、近藤絶縁体と呼ばれている。 カテゴリ: 固体物理学

更新日時:2008年1月20日(日)11:31
取得日時:2008/08/19 16:51


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki