通貨バスケット制は自国の通貨を複数の外貨に連動したレートにする固定相場制のことである。
外貨の構成比率は貿易比率によって決めるのが一般的である。1985年をピークに採用国数は減少傾向になった。その後、メキシコ通貨危機やアジア通貨危機が発生したため、近年見直されつつある。先進国等、経済規模が大きい国では主に変動相場制が用いられており、そのレートは比較的大きく変動している。そのため貿易比率がある程度分散している場合、一国の通貨に連動する体制を取ったのでは他の貿易相手国との為替レートが大きく変動してしまう。それをある程度緩和できるというメリットがある。近年では2005年に中華人民共和国が採用した。ただし、通貨危機に耐えられるのは自由変動相場制かカレンシー・ボード制だけであるという考えもある。
デメリット
通貨の構成比の計算方法や、市場介入が複雑になる。ただし、固定相場制を導入している国は経済規模が小さい場合が多いので市場介入は一つの通貨に対してのみで良いと思われる。介入が小規模の場合、外貨間のレートに及ぼす影響は限定的だからである。実際にシンガポールでは米ドルにのみ介入を行っているようである。
透明性が損なわれる。通貨バスケットの計算方法を公表すると透明性が得られると思われる。チリ(1999年9月3日に変動相場制に変更)では実際に公表されていた。しかし、不透明である方が投資家からの攻撃を受けにくいとの指摘もある。
通貨バスケット制を用いている国
シンガポール
ロシア
中華人民共和国
参考文献
⇒財務省委嘱調査・研究会
カテゴリ: 通貨制度
更新日時:2007年11月7日(水)03:59
取得日時:2008/07/05 13:48