『近代能楽集』(きんだいのうがくしゅう)は、三島由紀夫作の戯曲集。
「邯鄲」(かんたん)、「綾の鼓」(あやのつづみ)、「卒塔婆小町」(そとばこまち)、「葵上」(あおいのうえ)、「班女」(はんじょ)、「道成寺」(どうじょうじ)、「熊野」(ゆや)、「弱法師」(よろぼし)、の8編からなる。 これら8作品は、昭和25年から昭和35年にかけて『新潮』や『声』などといった雑誌に発表された。 この戯曲は全て能の謡曲を原作とした翻案作品であり、能を世界に紹介した、という点においてその功績は大きい。 また、「源氏供養」(げんじくよう)という9作目も発表されたが、後に三島自身が自分の意思で廃曲と言い、この作品集から除外した。
中でも「卒塔婆小町」への評価は高く、「葵上」と並んでたびたび上演される2作品となっている。なお、「班女」は、海外での人気は高いが、日本ではあまり上演されていない。 近年、美輪明宏演出によって「卒塔婆小町」、「葵上」が上演された。また、蜷川幸雄演出による「卒塔婆小町」、「弱法師」の2作は、ロンドン、ニューヨークでも上演された。(三島は、生前この作品のニューヨーク公演を望んでいたが、実現されなかった。)
三島が能楽集の中より「卒塔婆小町」「葵上」「斑女」の三本を構成・加筆して、ひとつの作品にした『Long After Love』という戯曲がある。 カテゴリ: 日本の戯曲 | 三島由紀夫
更新日時:2008年9月16日(火)23:20
取得日時:2008/10/11 05:11