転載(てんさい)とは、他人の著作物を複製して、もともと公開されていた場所とは別の場所に公開すること。公表された著作物を他の新聞紙若しくは雑誌その他の刊行物に載せること。
コンピュータネットワークが発達・普及した現在では、ソフトウェア、電子テキスト、画像データなどの電子著作物で行われることが多い。なお、著作権者に無断で行うことは複製権や公衆送信権などの侵害となる。
目次
1 著作権法と転載
1.1 出典
1.2 著作権法
2 コンピュータネットワーク上の転載
2.1 起源
2.2 現在
2.3 長所と短所
2.4 転載の原則
3 転載が行われている雑誌
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日本の著作権法では、著作権者の許可なしに自由に転載してよい著作物は、
説明の材料として使う場合に限定して「国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が一般に周知させることを目的として作成し、その著作の名義の下に公表する広報資料、調査統計資料、報告書その他これらに類する著作物」(著作権法32条2項)
「新聞紙又は雑誌に掲載して発行された政治上、経済上又は社会上の時事問題に関する論説(学術的な性質を有するものを除く)」(著作権法39条1項)
のみである。
また、これら2種類の著作物においても、著作権者が“転載禁止”の意思を表している場合には、転載はできない(著作権法32条2項および著作権法39条1項の但書き)。(引用は、引用として正当であれば、著作権者の意思による制限を受けない)
出典
『Q&A 引用・転載の実務と著作権法』北村行夫、雪丸真吾編 中央経済社 2005年 ISBN 4-502-92680-9 P106-108 引用と転載
著作権法
⇒著作権法( ⇒社団法人 著作権情報センター)
パソコン通信(BBS)において、公開されているフリーソフトウェアなどを他のBBSの加入者にも利用できるようにコピーしていたのが始まりである。
当時のネットワークはごく限られた範囲でしか相互接続されていなかったため、自分が加入していないBBS上の情報は基本的に見ることができなかった。そこで、複数のBBSに加入している人間が一方のBBSから情報を取り出し、他方のBBSに書き込むという行為を行うようになった。これはボランティアとして行われ、草の根BBSなどの非営利・小規模BBSの多くでは公開されている著作物のほとんどが転載によるものであった。
現在では、インターネットによって相互接続されていることが当たり前となり、大規模なダウンロードサイトも出現して誰でも利用できるようになったため、以前のようにソフトウェアが転載されることは少なくなっている。
ただし、企業や学校が、外部ネットワークへの通信量を低減するために、組織内に設置したファイルサーバなどに転載を行い、組織内での利用はそちらを参照させるケースがある。
近年では画像を掲載できる掲示板システムが複数登場しているが、有名な画像掲示板に公開されていた画像は別の画像掲示板に転載されていることが多い。
著作物の作成者が自らのホームページなどで著作物を公開し、ダウンロードサイトなど別の場所でも公開されているといった場合は、著作者による複数サイトでの公開であるため、転載ではない。
また、引用と誤って使用している人が多い。「転載」と「引用」は、似ているが、法律上は別物である。
著作者の立場からは、転載によって自分の著作物がより広い範囲に知られることとなり、活躍の場が広がる。また、商業活動をはじめるきっかけになることもある。
その反面、著作者は自分の著作物がどこに転載されているかを知ることができず、バージョンアップなど修正を加えた場合も転載先の内容が更新されるとは限らない。また、悪質な転載者によってコンピュータウイルスを埋め込まれたり、著作者の表示を書き換えられるなどの問題が起きることがある。
転載は他人の著作物を、著作者の関与しない場所に複製する行為であり、手順を誤ると著作権侵害となることがある。そのため、転載する際には以下の項目を守る必要がある。
転載を許可されている著作物のみを転載する
市販されている商業用ソフトウェアなどは、通常、転載は許可されていない
オリジナルの内容を改変しない
ソフトウェアや画像ファイルの加工を行わない
圧縮ファイルに含まれているファイルはすべて一緒に転載する。また、オリジナルに含まれていないものは何も追加しない
圧縮形式やファイル名を変更しない
転載元を明示する
また、以下の事項を守ることが推奨される。
再転載をしない
転載された内容がオリジナルと同一であることは必ずしも保証できないため、転載元からオリジナルを取得して行うべきである
転載が行われている雑誌
ビジネスホテルチェーン東横インにある客室雑誌たのやくは転載記事のみで作られているが、出版元の許可を得ているため問題ない。実用新案も取得している。
カテゴリ: 著作権法 | World Wide Web | パソコン通信 | インターネットの文化 | 情報社会
更新日時:2008年1月19日(土)16:37
取得日時:2008/07/24 07:22