財政(ざいせい)とは、国家や地方公共団体がその任務を遂行するために営む経済行動で、総体収入の取得のための権力作用と、取得した財・役務の管理・経営のための管理作用とがある。これらの現象を学ぶ学問が財政学である。
目次
1 機能
2 日本国憲法上の財政
3 国の財政
4 財政用語
5 地方財政
6 地方財政用語
7 財政の歴史
8 関連項目
9 外部リンク
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経済学では、経済循環における1つの経済主体である政府の経済的行動として「財政」を定義している。財政には以下のような機能を有する。
資源配分機能
財政は、その活動により市場を通じては供給が過少になりがちな公共財を必要量供給できる。公共財にはインフラストラクチャーや学校教育、国防などがある。
所得配分機能
仕組みにも寄るが、累進課税や失業給付制度により所得格差の緩和が可能になる。
需要創出効果財政赤字の経済学的な効果としてマクロ経済学の立場からは乗数効果による有効需要の創出があげられる。ヨーロッパでは財政赤字に対して規制をおこなっている。恣意的な財政政策による需要調整に対しては、有効であるとする立場、無効であるとする立場などがある。
財政政策は有効
経済は、もし財政が存在しなければ非常に不安定であり、恐慌や、不況に見舞われることがある。その際に財政は、自由に歳出を伸ばすことによって財政赤字を生み出し、有効需要を創出する。その後に景気回復が起こった場合に税収が多くなることを期待して赤字財政とすることは経済安定効果の面からも正当化されるという主張がある。公債はそのような意味での経済安定効果を持つと考えられてきた。
財政政策は無効
一方ではマネタリストなどが恒常所得仮説により、そのような効果を持つことはないと批判している。この学派によれば財政政策よりも金融政策の方が有効な景気対策である。一方、シュンペーターの経済学では、景気変動はただ景気の波によるのであって、自由競争による創造的破壊こそが有効な景気変動への対策であるとされている。
財政の経済安定化機能(ビルト・イン・スタビライザー)
さらに財政自体の効果として経済の自動安定化機能がある。
日本国憲法上の財政
財政民主主義(日本国憲法第83条)
租税法律主義(第84条)
国費負担と国の債務負担(第85条)
予算の作成と国会の議決(第86条)
内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。
予備費と国会の事後承諾(第87条)
予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。
すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない
皇室財産・皇室費用(第88条)
公共財産の支出・利用の制限(第89条)
決算・会計検査院・収入及び支出に対する事後のコントロール(第90条)
内閣の財政状況報告(第91条)
財政用語
財政法
国庫支出金国が地方公共団体に支出する資金で使途を特定している。使途を特定されない地方交付税と対比される。名目は、国庫補助金・国庫負担金・国庫委託金。ひも付き補助金ともいわれる。
地方譲与税国税として徴収した特定の税金を、地方公共団体に譲与するもの。地方道路税の全額、道路整備の財源として譲与される。特別トン税の全額、徴収地の地方公共団体に譲与される。石油ガス税の半額、道路整備の財源として譲与される。
支出負担行為契約の締結、職員の任命など支出の原因となる行為のことで、戦後設けられた。
財政投融資国の財政資金による投資および融資のこと。資金源は、資金運用部資金(郵便貯金や厚生年金,国民年金)、産業投資特別会計、簡易保険、等である。運用先は、対民間投融資、政府事業建設投資、地方公共団体への貸付または地方債の引受等である。
詳細は地方財政を参照
地方財政用語
一般財源使途が特定されない財源。地方税、地方譲与税、地方特例交付金、地方交付税の合計。反対語は特定財源。
自主財源地方公共団体自身で調達した財源。反対語は依存財源。
経常収支比率(経常的経費に計上された一般財源)/(経常一般財源+減税補填債+臨時財政対策費)地方公共団体の財政の弾力性の指標である。