議院内閣制
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赤が議院内閣制をとる立憲君主国。オレンジが議院内閣制をとる共和国

議院内閣制(ぎいんないかくせい、Parliamentary System)とは、議会政府内閣)が分立してはいるが、政府は議会の信任に拠って存在するとする制度。

議会は二院制の場合には主に下院の信任が必要とされ、一方で内閣は連帯責任による議会の解散権をもつことによって、制度上議会と内閣との間に相互関係を築いている政治統治体系をいう。
目次

1 概要

2 分類

3 一元主義型議院内閣制

4 二元主義型議院内閣制

5 議院内閣制の現状

6 議院内閣制に関する議論

7 現在議院内閣制を採用する主な国家

7.1 君主国

7.2 共和国


8 脚注

9 関連項目

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概要

歴史18世紀に英国で誕生し、立憲君主制の標準的制度としてヨーロッパ日本に広まり、英国植民地からの独立国を中心に多くの新興独立国にも取り入れられた。


1715年 ウォルポールがイギリス最初の首相に任命される。(二元主義型議院内閣制)1832年 庶民院(下院)でホイッグ党が多数であったが、国王がトーリー党の首相を任命しようとする。→失敗、一元主義型議院内閣制へ移行。


原則合議制の原則分担管理の原則首相主導の原則


分類
一元主義型議院内閣制
内閣が専ら議会にのみ責任を負い、国家元首君主大統領)には責任を負わない。
二元主義型議院内閣制
内閣が国家元首君主大統領)と議会の2者に責任を負う。

一般的な議院内閣制は一元主義型議院内閣制を指し、これが議院内閣制の標準とされる。二元主義型議院内閣制は今日では変則とされるが、初期の議院内閣制は二元主義のものであった。近年では、半大統領制の下で二元主義型議院内閣制が復活している。

特にイギリス等では一元主義・二元主義の境界は曖昧で、現在でもイギリス議会は伝統的に議会における首相指名選挙というものは行われず、辞職する首相の助言に基づき国王が次期首相を任命するという形式になっている。また大臣の議会に対する責任は、連帯ではなく単独で国王を輔弼することである。このため議会での政府の施政方針演説は首相ではなく国王が行う(ただし単に用意された原稿を読むだけである)。だが実際の運用はほとんど以下の一元主義型議院内閣制の説明と変わらない。


一元主義型議院内閣制

修飾語なしに議院内閣制を論じるときに想定される標準的制度である。この制度の場合、大統領や君主などの元首は儀礼的な役割しか持たず、内閣が実際の行政権を持つのが普通である。

一元主義型議院内閣制を採用している国家は、英国(#イギリス参照)、フランス第三・第四共和制、日本ドイツスペインスウェーデンオランダなどが挙げられる。以下この項では主として日本を念頭に解説する。

一元主義型議院内閣制では、議会が首相の任命に同意し[1]、首相が内閣の他の大臣を指名する。

内閣は議会に対して連帯して責任を負い、分裂した状態で議会に対することはない。重要問題で首相と他の大臣が対立した場合(閣内不統一)、大臣が閣内にとどまったまま首相に対する反対派となることは許されず、首相に従うか辞任して反対派になるかを選ぶことになる。辞任を通じて議会内の多数派に変動がおき、結果的に内閣が倒れることは許容される。

内閣は議会の明示的あるいは暗黙的な多数派に依拠しなければならない。議会は、内閣不信任決議を行うことによって、いつでも内閣を変えることができる。[2] このとき内閣は不信任決議に従って総辞職するか、議会の多数派を再形成するために議会を解散するかを選択する。解散の後、選挙を経て新たに作られた議会の勢力により内閣の命運が決まる。選挙で多数派形成に成功すれば不信任された首相が引き続き政権を担当し、失敗すれば再任をあきらめ別の首相が任命されることになる。


二元主義型議院内閣制

二元主義型議院内閣制は、君主や大統領等が裁量権を持つが、その補助的な役割として首相が存在し行政権が与えられて内閣が存在する制度である。半大統領制等の場合において見られる。

二元主義型議院内閣制を採用している主な国家には、英国(イギリス参照)、大正デモクラシー期の日本、ワイマール時代のドイツ、オルレアン朝と第五共和制のフランスなどが挙げられる。

二元主義型議院内閣制では、君主または大統領が首相を指名し、首相が他の大臣を指名する。多くの場合、首相または内閣(あるいは双方)は議会からの信任をも必要とする。首相の解任権限は君主または大統領が実質的にも保持し、しかも議会も不信任決議によって内閣を退陣させることができる。内閣全体に対してではなく個別の大臣に対しても不信任決議を出せる制度もある。議会の解散権は内閣ではなく君主または大統領が持つ。それゆえ、不信任された内閣はその時点で君主または大統領に見捨てられることが多く、解散を通じて乗り切ることは少ない。

二元主義型議院内閣制は議会権力の勃興期に現われ、君主が自己の好む首相の擁立に失敗して議会に屈服したときに一元主義型議院内閣制に移行した。 後には、組閣をめぐる議会内の取引に政局が左右されることを避け、一人の元首によって政治的安定を確保するために導入された。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen