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請負(うけおい)とは、民法の典型契約の一種であり、当事者の一方(請負人)が相手方に対し仕事の完成を約し、他方(注文者)がこの仕事の完成に対する報酬を支払うことを約することにより成立する、諾成・双務・有償の契約をいう。なお、営業として行われた作業又は労務の請負は商行為となる( ⇒商法502条5号)。
民法について以下では、条数のみ記載する。
目次
1 民法での構成
2 下請負
3 仕事の目的物
4 請負人の報酬請求権
5 請負人の担保責任
6 請負人の不法行為責任
7 注文者の解除権
8 注文者の不法行為責任
9 関連項目
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請負人は履行補助者を用いて仕事の完成に当たらせてもよい。これを下請負人という。
完成した仕事の目的物につき請負人は注文者に対し契約により引渡し義務を負っている(ただし代金と同時履行)が、代金が支払われるまでの所有権の帰趨については、請負人と注文者どちらに帰属するか争いがある。
判例は、特約が存在するときはそれにより、特約が存在しないときは、材料を負担したのがどちらかで区別し、請負人が負担した場合については請負人帰属説に立つ。これは請負人の報酬請求権の保全のためと説明されるが、同時履行の抗弁権で十分であるとしてこれに反対し注文者帰属説をとる見解も有力である。これと関連して、建物の建築の途中で仕事が中断した場合、建前の所有権の帰趨が問題になることもある。
報酬は仕事の目的物の引渡しと同時履行の関係に立つ( ⇒633条)。ただし、報酬請求権は仕事が完成した後にはじめて発生する(633条、 ⇒624条1項、 ⇒632条)。
請負人の担保責任
瑕疵修補請求権( ⇒634条1項)
仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を請求することができる(ただし、瑕疵が重要でなかったり、修補に過分の費用を要するときは、この限りでない)。
損害賠償請求権(第634条2項)
上述の瑕疵修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすることもできる。
解除権( ⇒635条1項)
注文者は、目的が達することができないとき契約を解除できる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。
存続期間( ⇒637条、 ⇒638条)
瑕疵の修補又は損害賠償の請求及び契約の解除は、仕事の目的物を引き渡した時から1年以内(第638条1項)。建物その他の土地の工作物については、その工作物又は地盤の瑕疵について、引渡しの後5年。石造、土造、れんが造、コンクリート造、金属造その他これらに類する構造の工作物については、10年(638条2項)。なお、期間は、消滅時効の期間内に限り、契約で伸長することができる( ⇒639条)。
担保責任の制限(民法第636条)
⇒634条、 ⇒635条の規定は、仕事の目的物の瑕疵が注文者の供した材料の性質又は注文者の与えた指図によって生じたときは、適用しない。ただし、請負人がその材料又は指図が不適当であることを知りながら告げなかったときは、この限りでない。
担保責任免除の特約( ⇒640条)
⇒634条、 ⇒635条の規定による担保責任については、特約で免除することもできるが、請負人が知りながら告げなかった事実については、担保責任を負担する。
⇒709条の要件を満たすとき、請負人は注文者又は第三者に対して不法行為責任を負う。 また、 ⇒717条1項で土地の工作物の占有者又は所有者が不法行為責任を負う場合は、請負人が717条3項の「損害の原因について他にその責任を負う者」にあたり、占有者又は所有者に求償請求される可能性もある。
請負人が仕事を完成しない間は、注文者は、いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる。( ⇒641条) 注文者について破産手続が開始されていた場合について、 ⇒642条。
使用者責任( ⇒715条)の規定と異なり、請負人は注文者の指揮命令に服するわけではないので、注文者は原則として請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。ただし、注文又は指図についてその注文者に過失があったときは、この限りではない( ⇒716条)。