読者参加型ゲーム(どくしゃさんかがたげーむ、読者参加ゲームまたは読者参加企画とも)は、プレイバイメール形式のゲームの一種で、雑誌誌上で読者の参加によってストーリーを展開するゲームの事である。読参(どくさん)などと略されて呼ばれている。
基本的には連載記事の中で基本となるストーリーが展開し、それに沿った選択内容やパラメータを参加用紙(雑誌封入の専用はがきなど)に記述、その内容によって読者の行動が決定し、ストーリー展開によっては読者のキャラクターがストーリーに関わってくることもある。
商業的に展開された大規模多人数プレイバイメールとの違いとして、
専用のプレイング契約を必要とせず、雑誌を購読し、はがきなどの参加用紙を使うことで、誰でも安価で参加できる
参加するために膨大なパラメータや選択肢を記述・選択する必要がなく、基本的に平易な選択肢などが用いられる
といった事があげられる。
また、こうした読者企画を原作として、コンピュータ・テーブルゲーム両媒体において、ロールプレイングゲームなどの形でゲーム化され、さらには漫画・小説(ライトノベル)・アニメなどメディアミックス展開されているケースも多い。
また、定期更新型オンラインゲームは読者参加型ゲームのデジタル版ともいうべきゲームであり、読者参加型ゲームのノウハウの多くが生かされている。
目次
1 歴史
1.1 黎明期
1.2 キャラクター登録型の読者参加型ゲーム
1.3 人気投票型の読者参加型ゲーム
2 The Vot's
3 代表的な読者参加ゲーム
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「雑誌というマスメデイアを使って、世界中の様々な場所の読者同士でゲームを楽しむ」と言う読者参加型ゲームの発想がいつ頃から生まれたのかはっきりしたことは定かではない。日本においては読者参加型ゲームの先駆けになったのは、日本ソフトバンクのゲーム雑誌Beepに1984年から連載された「ヤタタウォーズ」である。これは読者投稿のコーナーにウォー・シミュレーションゲーム的な要素を盛り込んだもので、ゲーム企画というより投稿企画の延長であった。(ジャンプ放送局のレース制にゲーム性とストーリー要を持ち込んだようなもの)
1987年には、アナログゲーム総合誌であったゲームグラフィックス誌で、近代の空中戦をテーマにした「フィクショナル・トルーパーズ」と武装車両によるレースをテーマにした「イングリッズ・レース」の二つの読者参加型ゲームの連載が始まる。これは詳細なルールの元、参加キャラクターを登録し、毎号雑誌を舞台に他の読者と勝負を行って、その結果ポイントなどが加算されていき長期間のポイント合計を競うというものであり、かなり本格的なものであった。また、フィクショナル・トルーパーズでは戦争のマクロな状況が読者たちの戦いによって変動し、その戦史が劇画によって毎号紹介されるという強いストーリー要素をもつゲームであり、「読者たちのゲームの勝敗が架空世界のストーリー展開を作っていく」という読者参加型ゲームの原型を作り出している。
1988年にパソコンゲーム誌コンプティークでロボットバトルものの「ロボクラッシュ」と宇宙戦争ものの「トップをねらえ!」が始まる。特に「トップをねらえ!」は同名のOVAとメディアミックスした内容であり、大きな話題を呼ぶことになる。コンプティーク誌での二つの読者参加型ゲームの成功により、1989年には角川書店はコンシューマゲーム誌マル勝PCエンジンでも読者参加型ゲームが始められた。それがファンタジー世界を舞台にした「水晶の王者」である。それの好評を受け、マル勝ファミコン誌の「ダブルムーン伝説」(1990年連載開始)など、多くのコンシューマゲーム誌で「おまけ企画」として読者参加型ゲームを連載する流れが出来た。
コンシューマゲーム誌で連載された読者参加型ゲームは、折からのコンピュータRPGブームにのってRPG風ファンタジー世界を舞台にした冒険ものが主流であった。読者はRPGのようにキャラクターを作り、毎号雑誌上で紹介される冒険に挑むためにキャラクターの行動を書いて(大抵は用意された選択肢から選ぶ)往復ハガキを出し、その結果、返信ハガキで経験値や入手したアイテムのデータが返って来て、それを使って成長したキャラクターをまた次の応募に使用する、というのが当時の読者参加ゲームのスタンダードであった。(この節以降、このように読者が自分の操るキャラクターを自ら作ってゲームを行う形式の読者参加型ゲームを「キャラクター登録型」と便宜上呼称する)。
キャラクターが冒険に成功するかどうかはキャラクターの能力値から導き出され、それを判定するためのルールは読者参加型ゲームごとに違い、ルールが簡易なものもあればテーブルトークRPGやプレイバイメール並に煩雑なものもあった。各キャラクターの冒険の結果はただの数値だけでなくゲーム世界のストーリーを動かす要因にもなった。用意された選択肢を選ぶだけとはいえ、それを選ぶキャラクターは数百人以上いるのである。当然、相反する選択肢を選んだキャラ同士は戦いが起こることになり、どちらのキャラが勝利したかによって世界の様相は変動していく。ストーリーの変容の中でもっとも活躍したキャラクター(要するに最も高度に判定に勝利したキャラクター)は雑誌上に掲載されるイラストストーリーなどに登場し、ゲームに参加している読者たちの誇りとなった。
この時期の読者参加型ゲームの主流が、RPG風のキャラクター登録型だった理由の一つに、ゲームの多くがコンシューマゲーム誌で連載されていたこともある。一応はコンシューマゲーム誌なわけで、いわゆる「コンピュータゲームに似た空気」が読者参加ゲームには求められたのである。コンプティークで連載されていたロボクラッシュやトップをねらえ!などはRPGというよりシミュレーションゲーム的なノリであったが、当時はコンシューマゲームではシミュレーションゲームというジャンルの認知度が低かったのもコンシューマゲーム誌でRPG風味の読者参加型ゲームが中心になった理由である。
また、コンシューマゲーム誌に限らずこの当時はテーブルトークRPG誌でも盛んに読者参加型ゲームが連載されていたが、こちらはキャラクター登録型が主流なのは変わらなかったが、SF戦記モノや美少女モノなど、当時のRPGの王道であった冒険ファンタジーなノリとはあえて違う方向を目指すことが多かった。