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自己血糖測定システム
血糖値(けっとうち)は、血液内のグルコース(ブドウ糖)の濃度である。健常なヒトの場合、空腹時血糖値はおおよそ80-100mg/dl程度であり、食後は若干高い値を示す。
ヒトの血糖値は、血糖値を下げるインスリン、血糖値をあげるグルカゴン、アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモンといったホルモンにより、非常に狭い範囲の正常値に保たれている。
目次
1 血糖調節メカニズム
2 高血糖
2.1 尿糖
3 低血糖
3.1 低血糖症の分類
3.1.1 空腹時低血糖
3.1.2 食後低血糖
3.1.3 反応性低血糖症
3.1.4 無反応性低血糖症
3.2 ヒト以外の動物における低血糖症
4 関連項目
5 出典
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血糖値は、通常の状態では血糖を下げるインスリンと血糖を上げるグルカゴンの作用によって調節されている。食事後血糖値が上昇すると、グルコースはGLUT2トランスポーターまたはGLUT1トランスポーターを通って膵臓のランゲルハンス島β細胞に流入する。グルコキナーゼ(膵β細胞と肝臓にしか発現しない)の作用によりグルコースがグルコース6リン酸になると、細胞内にカルシウムイオンの流入が起こりインスリンが放出される。
インスリンの血糖降下作用は三つの経路による。
インスリンは肝臓でのグリコーゲン合成を促進し、糖新生とグリコーゲン分解の双方を抑制する。
インスリンは骨格筋と脂肪組織でのグルコース取り込みを促進する(グルコーストランスポーターの動員による)。
インスリンは膵α細胞に入って直接グルカゴンの産生を抑制する。
詳細は糖尿病を参照
血糖上昇に対する防御機構を、動物はほとんど備えていない。たとえばヒトの場合、糖がたっぷりの清涼飲料水を毎日大量に飲むだけで容易に糖尿病性ケトアシドーシスのような重篤な疾患を起こしうる(ペットボトル症候群)。
血糖値が高くなったとき、それを調節するホルモンはインスリンだけである。このたった一つの調節メカニズムが破綻した場合、糖尿病を発症することになる。低血糖における四重の回避メカニズムとは対照的である。破綻の仕方には二種類ある。
インスリンの分泌が低下した場合
インスリンは出ているものの、それによる血糖降下作用がうまくいかなくなった場合(インスリン抵抗性が出現している場合)
血糖値がおよそ180mg/dlを越えると、腎臓の尿細管でグルコースの再吸収が追いつかなくなり尿に排出されるようになる。つまり尿糖は糖尿病の原因ではなく結果である。例として、スクロース(ショ糖)180g程度以上を一度に摂取すると健常人であっても一過性の糖尿を生ずる。これは食品成分表のコーラ・缶コーヒー等に示される量を基にすると2.5リットル前後(約1100kcal)に相当する。
極度に食事を取らなかったり、糖尿病の薬を飲みすぎたり、特別な病気があると低血糖症を引き起こしやすい [1][2][3]。また、前記のような状態で激しい運動を行った時にはより起こりやすくなる。
人体には低血糖に対し数段階の回避システムが用意されている。
血糖値が約80mg/dLを下回ると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌が極端に低下する。
約65-70mg/dLに低下すると、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴン、アドレナリンが大量に放出され始める。
約60-65mg/dLに低下すると、三番目の血糖値を上げるホルモン、成長ホルモンが放出される。
最後に60mg/dLをきるようになると、最後の血糖値を上げるホルモン、コルチゾールの分泌が亢進する。
血糖値が50mg/dlを下回ると、大脳のエネルギー代謝が維持できなくなり、精神症状をおこしはじめ、さらには意識消失を引き起こし、重篤な場合は死に至る。しかし上記のような回避システムが血糖値50mg/dLにいたるのを防いでいるため、通常は意識に異常をきたすには至らない。そのかわりとして、アドレナリンが大量放出されることに伴い交感神経刺激症状があらわれる(低血糖発作の症状はこれによる)。例としては、大量の冷や汗、動悸、手足のふるえ(振戦)、そして「死ぬかもしれない」という恐怖感などである。
これらの低血糖回避メカニズムは、脳が低血糖状態を検出し、血糖を上げるホルモンを動員するよう命令することで開始される。糖尿病治療中やインスリノーマなどの疾患で低血糖症を頻発すると、あまりに頻繁に低血糖状態を脳が検出するために、ある程度の低血糖症では回避システムが働かなくなってしまう。より正確に言うと、脳内の低血糖を感知する領域では細胞外のグルコースをそのまま取り込むことによって血中グルコース濃度をGLUT1トランスポーターがモニターしており、低血糖を頻繁に起こすとこのGLUT1トランスポーターの転写が低下し調整不足をおこす。