蒲鉾(かまぼこ)は、主としてスケトウダラなどの白身魚のすり身を主原料とし、塩分を加えて加熱することにより、木の板(臭みのないモミ、シラベなどの木が好まれる)の上にゲル化させて製造した魚肉練り製品。カニカマ(かに風味かまぼこ)など、形状や食感などを類似させ練り上げた蒲鉾のことを「風味かまぼこ」と呼ぶ。紅白の板蒲鉾
目次
1 食べ方
2 製法
3 形態
4 歴史
5 産業
6 主な蒲鉾産地
7 言葉
8 関連項目
9 外部リンク
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加熱済の食品なので、薄切りにしてそのまま食べるのが普通である。人によっては少量のわさびや醤油をつけて食べる。これを板わさと呼び、居酒屋の他に蕎麦屋でも提供される。また、切り分けるだけで調理の手間がかからないため、朝食に用いられることも多い。軽く火を通して焦げ目を付けたものは生とは違った味わいがあり、酒の肴にするのも良く、また、茶碗蒸しに彩として入れることもある。
原料はスケトウダラ、(グチ)イシモチ、ニベ、イサキ、オオギス、ムツ、ハモ、サメ、イトヨリダイなどである。
板付き蒲鉾では白身魚の白身の部分のみを使用し、赤身や血合い肉は用いない。捌いた魚の身を水で晒し、身の血液や脂肪を取り除く。この身を石臼などですり潰し、砂糖、塩、みりん、卵白を加えて練り合わせる(本来、塩を加えて練ることで自然に粘り気が生じるのだが、後の整形をしやすくするために増粘安定剤などの食品添加物を加えることもある)。
板付き蒲鉾は練り合わせた身を「手付包丁」というへら状の道具を用いて「かまぼこ板」に半円状に盛りつける。近年量販店などで市販されているものはベルトコンベア上で機械的に盛りつけられることも多い。その後、蒸す又は焼くことによって熱を通す。加熱方法の違いにより、以下のように呼び分けられる。
蒸しかまぼこ - すり身を蒸して加熱したもの。
焼抜かまぼこ - 蒸さずに板の下からあぶり焼きにして加熱したもの。「焼通しかまぼこ」という名称で呼ばれる地域もある。
板に盛りつけず、そのまま成形し、蒸し・焼きの他に茹で・揚げ等で加熱されるものがある。茹でたものはがはんぺんやつみれに、揚げたものが薩摩揚げ(西日本では天ぷらとも呼ばれる)などとなる。これらも広義の蒲鉾の一つといえよう[要出典]。
かまぼこの歯応えは「足(あし)」と呼ばれ、かまぼこの商品価値を左右する。この「足」は魚肉の筋原繊維を構成するミオシンのS-S結合(ジスルフィド結合)が関与している。
板(蒲鉾板、あるいは空板(からいた)と呼ばれる)の上に半円形にすり身を盛り付けて作った「板蒲鉾」が一般的であるが、地方によって特色がある。
細工蒲鉾
細工蒲鉾(鯛蒲鉾)鯛や水引などの形に蒲鉾を整形したもの。結婚式の引出物など冠婚葬祭の引出物として作られている。本格的なものは、鯛型で実物大程度の大きさがある。また、松竹梅の形にし、縁起物としても作られている。島根の大社地方を中心に古くから作り伝えられてきた細工蒲鉾は、婚礼(披露宴)の引出物として有名である。他に富山県や舞鶴市のものが知られる。
はべん
富山県で作られるかまぼこの総称。板状にしたすり身をだし巻き卵のように巻いて作った物が主流であり、板付きのものはほとんど見られない。種類としては、昆布を巻き込んだ「昆布巻」(こぶまき)、鳴門巻きに似た「赤巻」(あかまき)などがある。
笹かまぼこ
笹かまぼこ伊達家の家紋「竹に雀」その形状から、元は「木の葉かまぼこ」「手のひらかまぼこ」「平かまぼこ」「ベロかまぼこ」などと呼ばれていた。仙台市一番町に1935年(昭和10年)創業した阿部蒲鉾において、旧仙台藩主伊達家の家紋「竹に雀」の笹に因んで「笹かまぼこ」と呼ぶようになってから、旧仙台藩地域で次第に名称が統一されていったという。現在では「笹かま」との省略形でも通用する。支店経済都市である仙台市の仙台駅で土産品としての地位を確立したため、全国的には「仙台市の特産品」との認識もあるが、名称の由来からも「旧仙台藩の特産品」であり(→仙台参照)、特定第3種漁港(全国的重要漁港)を擁する気仙沼市・石巻市・塩竈市のほか、宮城県内の太平洋沿岸の港町でも生産は多い。なお、阿部蒲鉾との違いを出すため、現在も「手のひらかまぼこ」の商品名を用いる企業もある。現在の製法は、笹形の木枠あるいは鉄製枠にすり身を入れておおよそを成型し、贈答品などではその後手で細かな成形をする工程を入れて、竹串に刺して焼いて作られる。