ベジタリアニズム(vegetarianism)とは、健康、道徳、宗教等の理由から動物性食品を排する主義・思想のことである。日本語では菜食主義と訳されることが多い。単に植物性食品を食べるだけに限らず、考え方の違いにより様々な分類がある。ベジタリアニズムを実践する人のことをベジタリアンという。
目次
1 概要
2 名称
3 種類
4 動機
4.1 宗教・思想
4.1.1 奨励する宗教・宗派
4.2 健康
4.3 環境保護・動物の権利・人道主義
4.4 メディア・ファッション
5 日本
5.1 近代以前
5.2 日本の近代化と食文化の変化
5.3 現代日本における「菜食主義」のイメージ
5.4 健康ブーム
6 著名なベジタリアン
7 脚注
8 関連項目
9 参考文献
10 外部リンク
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アメリカ栄養士学会の定義によると『ベジタリアンとは、動物性食品を避け、穀物、豆類、種実類、野菜、果物を中心に摂る人』である。中には肉類は摂らずに乳製品を摂ったり、魚類は食べるベジタリアンもいる。世界的なベジタリアンの増加に伴い詳細に名称の定義がなされている(#種類)。
国によってはベジタリアニズムはポピュラーな選択肢である。インドでは国民の31%がベジタリアンである[1]。その他にアジアでは台湾が10%と多い。欧州ではイギリスが最も多く、2000年の調査では国民の9%がベジタリアンである。アメリカ大陸では、2000年の調査では、合衆国の成人の約2.5%が肉類や魚類を一切摂らず、ベジタリアンとしての食生活を維持している。同年の調査でカナダでは成人の約4%がベジタリアンである。
元々ベジタリアンという言葉は、1847年9月30日の英国ベジタリアン協会[2]の設立の際にラテン語 Vegetus(活気のある、生命力にあふれた)をもとに英語の野菜 (Vegetable) の単語とかけて作られた言葉である[3]。それだけでなく、禁酒も含んだ食生活全般の節制を指した。当初は、この活力ということが強調され倫理的側面を持っていなかった。後にベジタリアン協会は、動物実験や動物を殺傷して生産される絹や革製品に反対するなど、社会全般の改革運動を奨励するようになる [4]。日本では明治時代に菜食主義と訳された。
紀元前のギリシャではオルペウス教の輪廻思想によって、動物と人間は同等である為に菜食を実践した。当時、菜食主義者は古代ギリシャの哲学者で菜食主義者であったピュタゴラスにちなんで、ピュタゴリアンと呼ばれていたが[5]、野菜のベジタブルと語呂の良いベジタリアンがこれに取って代わることになった。
精進料理は倫理的な戒律を守るという意味が元である。
可食物による主なベジタリアンの表名前獣肉魚肉卵乳製品蜂蜜
ラクト・オボ・ベジタリアン××○○○
ラクト・ベジタリアン×××○○
オボ・ベジタリアン××○×○
ヴィーガン×××××
ペスクタリアン[6]×○○○○
⇒国際ベジタリアン連合によると、厳格なベジタリアンは、鳥獣の肉、卵、魚介類及びそれらの副生成物(ラード、ヘット、ゼラチン、肉エキス、鰹節・鰯・エビ等の出汁、魚を殺傷して得た魚卵等を含む)が含まれるものを口にしない人々と定義されている[7]。またベジタリアンの中には食物の選択にとどまらず、開発に動物実験を要した薬品や化粧品などの使用を避け、動物を殺傷して得られた製品(皮革製品・シルク・ウール・真珠・珊瑚等)を身につけないといった習慣を選び、動物の搾取を極力避ける者もいる。