芝(しば)とは、1種類あるいは数種類の芝草を人工的に群生させ、適宜刈り込み等の管理を行い、地表面を緻密に被覆するような生育を維持させ、ある程度の広がりをもち、運動や休養や鑑賞や保安の目的に利用されるイネ科の多年草の総称である。芝草とも呼ぶ。複数の種類がある。シバ属のシバ (Zoysia japonica Steud.) という和名の植物もあり、これも芝として利用されるが、シバ属以外の植物にも芝として使われるものは多い。
また、芝草が密集して生えているおり、絨毯のように一面に生えている状態を指して芝生(しばふ)と呼ぶ場合がある。
日本においては、大きく分けて日本芝と西洋芝に分けられ、そこからさらに夏型芝や冬型芝に分けられる。日本芝は夏型芝のみであるが、西洋芝は夏型と冬型の両方の種類がある。
目次
1 日本における芝の歴史
2 日本芝
3 西洋芝
3.1 夏型芝
3.2 冬型芝
4 芝の規格
5 芝の張り方
6 芝生の管理
7 日本の芝産地
8 公園への利用法
9 サッカー場への利用法
10 競馬場への利用法
11 野球場への利用法
12 ゴルフ場への利用法
13 脚注
14 関連項目
15 外部リンク
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万葉集や日本書紀の和歌に「芝」の記述が見られるものが、日本の歴史上確認されている中で最も古い。ここでの芝は、おそらく自生する日本芝の一種の野芝である。一方で、平安時代に書かれた日本最古の造園書「作庭記」には、「芝をふせる」という記述が見られるために、芝が造園植物材料としてこの時代には認識されていたものと思われる。また、明治時代に入り諸外国との交流が活発化すると、各地で西洋芝が導入された。
日本芝は、日本に自生している植物である。高温多湿に適応した芝で、生育適温が23℃〜35℃と高い。そのため、通常の管理をしていれば、日本の夏でも耐えることができる。しかし、気温が23℃以下になる11月から3月の冬季には、生育が停止し、葉に黄変が見られるようになる。日本芝は、栄養体繁殖(張芝)により繁殖させることも特徴で、その成育形態はランナーが伸びることによる節間伸張である。
中芝 …………………………葉幅3.6mm以上
大高麗芝 …………………………3.3〜3.6mm
高麗芝 ……………………………2.7〜3.2mm
姫高麗芝 …………………………1.7〜2.5mm
エメラルドゾイシア …………………2.1mm前後
朝鮮芝 ……………………………1.2〜1.6mm
ノシバ
山芝や地芝や砂芝とも呼ぶ。北海道北部以外の日本全土に分布・自生しており、平野や海岸によく見られる。アスファルトの隙間から生えている芝はこの芝であることが多い。飛行場や法面の植栽もこのノシバである。草丈10cm以上で、草幅は概ね4mm程度である。最大の特徴は葉の硬さであり、日本芝の中ではもっとも固い。座ったときに「ちくちく」すれば、ほぼノシバに間違いないだろう。5〜6月に花茎を出し開花する。休眠は日本シバ中でもっとも早い10月〜11月である。この芝は、節間が粗く繁殖方向が直線的で伸びが速いために、緻密な芝になりにくい。
コウライシバ
本高麗とも呼ぶ。本州から九州に分布しており、生育適温は30℃と高い。草丈は約7.4cmで葉長は4.5〜11cmである。コウライシバの代表的品種である。耐寒性は、大高麗に比べ劣るために、北海道では生育しない。耐隠性・耐湿性に強く踏圧にも耐えるので公園の広場やサッカー場やゴルフ場のフェアウェイなどでよく使われる。沖縄諸島の隆起サンゴ礁の海岸では、岩の上にコウライシバを中心とした芝が自生している。この芝は、本コウライと呼び他のコウライ系の芝と区別することがある。
ヒメコウライシバ
コウライシバよりもさらにきめ細かい。ゴルフのグリーンに利用される。
ビロードシバ
非常にきめが細かいために、観賞用として用いられることが多い。
西洋芝は、日本芝より多くの刈り込みを必要とすることが特徴で、7月と3月〜11月を除いて刈り込みを必要とする。西洋芝は、病害に対する抵抗力も弱いために、農薬の散布を必要とする。このことが、西洋芝を使用したゴルフ場による環境破壊へつながっている側面もある。冬型芝は、夏の暑さを乗り切ることも難しく、病害虫の発生にも充分に気を遣わなければならない。
夏型芝は、日本芝の性質とほぼ同じである。
バーミューダグラス類
日本芝に近い性質を持ち、草丈は20〜50cmでランナーで繁殖する。日本芝より休眠期間は短く他の西洋芝より葉は細かく濃緑色で鮮やかである。耐潮性に富み海浜公園などにも適する。日本ではギョウギシバとも呼ぶ。
ティフトン419
米国のティフトン農業試験場において品種改良でつくられた種類であり、改良バミューダの一種である。暑い地方のサッカー場やラグビー場などでよく使われている。
西洋芝(冬型芝)は、生育適温が16℃〜24℃で1℃〜7℃の低温まで耐えることができる。冷涼な気候を好み、日本での生育適地は北海道である。日本には明治以降に芝生の植栽材料として輸入された。もともとは牧草から転葉したイネ科植物である。繁殖は播種(種まき)により行う。