ロッテルダム港(オランダ)シアトル港(アメリカ合衆国)リスボン港(ポルトガル)
港湾(こうわん)とは、港・湊(みなと)とも呼ばれ、天然の地勢(島嶼・岬など)や人工構造物(防波堤など)によって風浪を防いで、船舶が安全に停泊することのできる水陸交通の結節点となる機能を持つ場所・施設を指す。港湾には、物流・旅客輸送が円滑に行われるために各種の港湾施設が整備され、ポートオーソリティ(港務局)・地方自治体などの組織によって管理・運営されている。
目次
1 歴史
2 機能
3 分類
3.1 主要な分類
3.2 日本における分類
4 管理・運営
4.1 港湾管理者
4.2 関係機関
4.3 関係事業者
5 構成・施設
5.1 港湾の構成
5.2 港湾施設
6 関連項目
7 参考文献
8 外部リンク
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島・岬や湾入などにより遮蔽された地形は、しばしば、天然の良港と呼ばれる。近代に入ってからは、防波堤・岸壁といった構造物や掘り込み式港湾などの建設技術が著しく向上し、天然の地形に恵まれない場所でも大規模な港湾が造られている。英語のHarbourは、古英語の軍隊 (here) をかくまう (beorg) に由来しており、船舶が安全に停泊できる港という避難港的な意味合いが強い。そして、港湾として求められる最も重要な機能でもある。
旅客の乗降や貨物の荷役・保管といった水陸輸送の転換機能、すなわち、ターミナル機能も港湾の重要な機能である。そのため、港湾には、船舶の係留のみならず、貨物の荷さばき・保管、旅客の乗降、港湾から後背地への陸上輸送などのための施設が整備されている。英語・portの語源は、古代ローマのラテン語の運ぶ (portare) である。そして運び入れたり運び出す場所をport(門)と呼ぶようになり、都市・国家間の輸送の門である港湾の意味に転じた。すなわち、port には水陸輸送の転換場所という意味合いが強い。
これらの他の港湾の機能としては船舶へ水・燃料・食糧・船用品などを補給する運行援助機能などがある。
シンガポール港のコンテナターミナル(シンガポール)避難港として発展したベルゲン港(ノルウェー)
港湾は機能・用途・運営主体・規模・法令などによって分類することができる。代表的な分類としては、用途による分類がある。港湾の用途に応じた分類であるが、出入港する船舶種類に応じた分類であるとも言える。用途による分類の概略を以下に示す。
種類内容主な入港船舶
商港外国貿易・内国貿易による貨物取扱いを主とする港湾貨物船、コンテナ船など
工業港工業地域に接し原料や工業製品の取扱いを主とする港湾タンカー、原料輸送船など
漁港水産物の取扱いを主とする港湾漁船など
フェリー港車両・旅客を運送するフェリーが出入港する港湾フェリー
マリーナ趣味・娯楽・観光目的の船舶が停泊・発着する港湾ヨット、プレジャーボート、遊覧船など
軍港軍事的な性格を持った港湾軍艦など
避難港小型船舶が強い風浪から避難するための港湾小型船舶など
また、港湾の立地・地形に着目した分類もある。港湾の多くは海洋に面している海港・沿岸港であるが、河口や河川・湖に建設された港湾も少なくない。概略は以下のとおり。
種類内容港の例
海港・沿岸港海洋に面した港湾多数
河口港河口に位置する港湾ルアーブル港、酒田港
河川港・河港河川に面した港湾ロッテルダム港、ロンドン港、旧伏見港、上海港、ハンブルク港