腫瘍学(しゅようがく, Oncology)は癌(がん)や肉腫等の「腫瘍」に関する医学の研究分野。
ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。免責事項もお読みください。
目次
1 語源
2 腫瘍学概略
3 腫瘍の診断
4 腫瘍の分類
4.1 組織学的分類
4.2 病期分類
4.2.1 TNM分類
5 術後検診
6 終末期医療
6.1 WHO方式癌疼痛治療ガイドライン
7 倫理上の問題
8 腫瘍学研究と進歩
9 代替治療
10 関連項目
11 References
12 外部リンク
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Oncologyの語はギリシャ語の"onkos"(塊、物体、腫瘍という意味)の語に"study of"を意味する接尾語の"-ology"を付けたものである。
欧米では腫瘍学を専門にしている医師を"oncologist"と呼ぶ。外科手術を行う腫瘍医をsurgical oncologist、放射線治療を行うものをradiation oncologist、抗癌剤による化学療法を専門とするものをmedical oncologist、心理社会学的療法を用い患者をサポートするものはpsychosocial oncologistと呼ぶ。一方、日本においては、腫瘍学という診療科が存在するのは数少なく、各診療科がそれぞれ行っているのが現状である。米国では腫瘍科といった場合は、主に悪性腫瘍の診断と化学療法を専門とし「腫瘍内科」という語に相当する(前述のごとく、外科的治療と放射線治療は別の専門科となる)。
腫瘍学で扱う事柄を次に示す:
がんの診断
非外科的治療法(例えば化学療法、放射線療法あるいはその他の療法 - 日本国では"集学的治療"(multidisciplinary therapy)という語が好んで使用される)
治療が成功したがん患者のフォローアップ(術後定期健診)
終末期患者における疼痛緩和治療
がん治療を取り巻く倫理上の問題
がん検診
集団検診
患者親族への疫学調査(特に乳がん)
日本には存在しないが、米国のoncologistは時として、理学療法、精神カウンセリング、臨床遺伝学など、患者の集学的治療のコーディネートを行う役割を果たす。一方、oncologistはがんの生理学的性質を知るために、病理学者と連携して治療を行う。外科手術、放射線治療を行わない臨床腫瘍医は抗癌剤治療が治療選択の主体となる。
日本ではoncologistがこのようなコーディネートを行うという形式ではなく、数人の外科医、放射線治療医などを中心としたチーム医療が行われるのが通常であり、専門医の少ない小規模施設では外科医が中心となることが多い。これは日本においてmedical oncologist(腫瘍内科医)、radiation oncologist(放射線腫瘍(治療)医)の専門医が極端に少ないからである。日本放射線腫瘍学会認定医は約500人しかいない。また薬物療法を専門とする日本臨牀腫瘍学会専門医も認定制度が開始されたばかりにすぎない。精神カウンセリングを担当する者に至っては、臨床現場にほとんど存在していないのが実情である。
今までの診療の歴史からみて、もっとも重要な診断手段は症状や不定愁訴(疲労、体重減少、原因不明の貧血、あるいは他のがんに付随した症状)である。しばしば健康診断によって局在性の悪性腫瘍が発見される。
診断方法を次に示す。
X線撮像
CTスキャン( ⇒CT Scanning)
MRIスキャン( ⇒MRI Scanning)
放射性トレーサー( ⇒nuclear medicine)を使用したシンチグラフィー
PET(Positron emission tomography)
病理組織検査(Biopsy) - 細針吸引細胞診(fine-needle aspiration), 検査手術(exploratory surgery)
血液検査( ⇒Blood tests) 診断としては稀であるが、腫瘍が局在化性か転移性かを識別する助けになる。
腫瘍マーカー( ⇒Tumor markers) 特殊な血液検査によって、ある種の腫瘍の存在を示唆することができる。
診断だけにとどまらず、これらの診断結果(とくにCT像)は手術可能性、例えは腫瘍を全摘出可能か否かの決定にしばしば使用される。
一般的に(Biopsyによる)組織検査は厳密ながんの型判定の基本であると理解されている。組織検査が不可能な場合は、(検査判定なしなので)対症療法が取りうる手段となる。
時として、原発がんが見つからず、このような場合は"原発巣不明"と呼ばれる。特殊な画像診断(18F-FDG PET)は対症療法での特定の際に役に立つ。
OJPC福祉犬育成協会白浜育成センターの佐藤悠二と明海大学の外崎肇一によれば、ガン患者の呼気特有の臭気を嗅ぎ分け得る「ガン探知犬」の訓練に成功したが、実用化はまだされていないという。
診断の結果は分類され、治療方針に反映される。大別すると組織学的分類と病期(ステージ)分類とがある。前者については、癌は転移するので発見された組織の正常細胞とはその特性が異なる場合があるので癌細胞の組織学的分類は治療方針立案のよりどころの一つとなる。言い換えるならば、組織学的分類は原発癌に関する分類ともいえる。
後者に関しては現在の病態を把握することが目的であり、その把握によって採りうる治療方法の選択や患者の予後についての判断基準となる。
大まかに言って
固形癌
悪性腫瘍
癌腫
肉腫
脳腫瘍
造血器がん
白血病
リンパ腫