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能(のう)は、鎌倉時代後期から室町時代初期に完成を見た、日本独自の舞台芸術の一種である「能楽」の一分野である。現在では日本における代表的な伝統芸能として遇され、歌舞伎に並んで国際的に高い知名度を誇る。重要無形文化財。無形文化遺産保護条約に基づく「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に掲載されており、2009年9月に予定される初の登録での世界無形遺産への登録が事実上確定している。厳島神社の能舞台能(翁奉納 春日神社 (篠山市)
目次

1 概要

1.1 能における死者

1.2 即興芸術としての能

1.3 幽玄と妙


2 能の技法

2.1 舞

2.2 謡

2.3 囃子

2.4 型

2.5 能面

2.6 装束

2.7 作リ物、小道具


3 職掌

3.1 シテ方

3.2 ワキ方

3.3 狂言方

3.4 囃子方


4 歴史

4.1 能の起源

4.2 観阿弥・世阿弥の登場

4.3 織豊期の能

4.4 江戸期の能

4.5 近代

4.6 戦時中の能

4.7 戦後


5 流派

5.1 座付制度

5.2 現存する流派


6 書物

6.1 世阿弥の著作

6.2 型附


7 戯曲

7.1 上演形式

7.2 番組

7.3 省略形の上演形式

7.4 主な曲目


8 参考文献

9 脚注

10 関連項目

11 外部リンク

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概要能舞台

舞台中央にいるのがシテ、一番手前で背を向けているのがワキ、その奥が地謡、シテの後に囃子方(向かって右から、笛、小鼓、大鼓、太鼓)、後見が座っている。

能は、俳優(「シテ」)の歌舞を中心に、伴奏である地謡(じうたい)や囃子(はやし)などを伴って構成された音楽劇・仮面劇である。舞と謡を担当し、実際に演技を行うのがシテ方、ワキ方および狂言方であり、伴奏音楽を担当するのが囃子方(笛方、小鼓方、大鼓方、太鼓方)である。

能は、シテ方が中心となって行われるため、ワキ方囃子方狂言方を総称して「三役」と呼ぶ。


能における死者

能の特徴は数多いが、中でも重要なのは「死者」が能の中心となっているという点である。八世観世銕之丞は能の大きな特徴として「死者の世界からものを見る」という根本的な構造を指摘している。すなわち、能においては多くの場合、亡霊や神仙、鬼といった超自然的な存在が主役(シテ)であり、常に生身の人間である脇役(ワキ)が彼らの話を聞き出すという構造を持っているのである。これについて銕之丞は、観阿弥世阿弥金春禅竹らによって猿楽が集大成された室町期は戦乱の時代であり、死が人々にとって極めて身近なものであったことを、こうした構造の理由に挙げている。[1]

梅若猶彦もこのような死者による語りの構造を重視し、能はこのような構造を持つことで、能独自の美の世界の構築を可能としていると指摘している。梅若はその例として、「実盛」のシテである斉藤実盛の亡霊がワキの夢の中に登場し、己の死に様を語りながら、己の生首を洗うという場面を挙げている。この場面ではシテ演じる実盛の亡霊には首が付いているのであるが、同時に実盛の亡霊は切り落とされた自分の生首を手に持っているのである。このような不条理な演出が可能となっている理由として梅若は、能が一般に「ワキの夢の中でシテが夢を見ている」という難解な構造を持っていることを指摘し、「死者による語り」という能の基本構造が、こうした他に例を見ない物語世界の構築を実現していると論じている。[2]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki