肝硬変
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出典検索?: "肝硬変" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2017年6月)

肝硬変

肝硬変に合併した肝細胞癌。
概要
診療科消化器学, 肝臓学
分類および外部参照情報
ICD-10K70.3, K71.7, K74
ICD-9-CM571
DiseasesDB2729
eMedicinemed/3183 radio/175
Patient UK肝硬変
MeSHD008103
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肝硬変(かんこうへん)は、肝細胞が繰り返し大量に死んで減少し、その補修の際に線維組織によって置換(線維化)された結果、肝臓が硬く変化し、さらに線維組織によって残存している肝細胞まで締め付けられ、本来は滑らかな肝臓の表面がデコボコに変形した状態である。肝硬変になると、肝臓に残存する肝細胞の数が限られる上に、硬くなった肝臓への血流量は減少するために、肝機能は低下する。ただし、生体の恒常性は保てる程度の肝機能低下で済んでいる代償性肝硬変と、もはや生体の恒常性を保ち切れないほどに肝機能低下が進んだ非代償性肝硬変がある。いずれにしても、肝硬変は慢性肝疾患の終末像で不可逆的な病変であり、治癒は望めず、その先に待っているのは肝不全に引き続いてのである。なお、肝硬変になると、肝臓がんも発生しやすい状態となる他、様々な合併症も出現してくることが普通であり、合併症によって死亡することもある。したがって、肝硬変になる前に、肝硬変を引き起こす原因を取り除く治療を行って、肝硬変を予防することが重要である。肝硬変になっていなければ、肝臓は再生能力が高い臓器であるため治癒も望める。肝硬変になってからの治療は、線維化した細胞は正常な肝細胞に戻る事はないため、残存する肝機能を可能な限り長く維持し、合併症の出現を防止する、延命治療が中心となる。
疫学

ウイルス性肝炎B型肝炎C型肝炎など)、アルコール性肝疾患原発性胆汁性胆管炎原発性硬化性胆管炎鉄の過剰による臓器損傷[1]自己免疫性肝炎ウィルソン病などの慢性肝疾患が原因となり、あるいはこれらの疾患が進行した終末像である[2]。2002年現在、日本には約40万人の肝硬変患者がおり、60%がC型肝硬変、15%がB型肝硬変、12%がアルコール性肝硬変である[3]。かつては日本でも日本住血吸虫の有病地において、虫卵と栄養不良を原因とする肝硬変もみられた。最近ではメタボリックシンドロームに関連した非アルコール性脂肪性肝炎 (NASH) が原因として注目されている。
症状・所見肝硬変になった肝臓の顕微鏡写真。トリクローム染色(英語版)によって線維組織を青く染めてある。肝細胞が線維組織によって締め付けられている様子が見て取れる。アルコール性肝硬変になった肝臓の顕微鏡写真。トリクローム染色によって線維組織を青く染めてある。こちらも肝細胞が線維組織によって締め付けられている。さらに、過度の飲酒者にありがちな脂肪肝の所見である脂肪空胞(赤く見える肝細胞の中に見える丸く抜けた白い場所)も見える。

肝硬変であっても、代償性肝硬変の段階であれば、肝臓などに異常所見はあっても、患者にはほとんど症状が出ないこともあれば、食欲不振、易疲労感(疲れやすくなる)と言った、幾つかの症状が見られる程度であったりすることもある。肝臓は能力に余裕のある臓器であり、たとえ肝細胞が少々減少したり、機能低下したりしても、ある程度はホメオスタシスを保てるためである。しかし、肝機能の低下が限界を超えて、非代償性肝硬変に進行すると、患者は多彩な症状に襲われる[4]

肝硬変が進行すると、体重減少、手掌紅斑(palmer erythema、掌の小指側の紅潮)が見られる場合もある。腹部超音波検査などで肝硬変に至った肝臓を見た場合、本来は比較的滑らかな表面をしているはずの肝臓は、表面に凹凸が見られるようになる。肝硬変はヒト以外の動物にも起こり得る病変であり、動物種によって肝臓の形状にこそ違いはあるものの、肝硬変になると肝臓の表面に凹凸が現れるのは共通である。なお、肝硬変に至ったヒトの肝臓は、左葉が腫大し、右葉が萎縮した形状に変化しているのが観察される。場合によっては、鳩尾(みぞおち)付近に、硬く変形した肝臓を、皮膚の上からでも触知可能なこともある。また、肝臓が硬く変化したために、特に門脈から肝臓への血液が流入しにくくなるため、門脈圧亢進症が起きてくる。脾臓からの血液は門脈へと流れ込むようになっている関係で、門脈圧亢進によって脾腫と呼ばれる状態になることもある。その上、門脈に溜まった血液は、硬くなった肝臓を迂回して心臓に戻るべく挙動するため、痔核食道静脈瘤メデューサの頭と呼ばれる腹部静脈の怒張、クモ状血管腫(vascular spider)が見られることもある。さらに、門脈から血漿成分が血管外に出るなどして、腹水を生じ、腹部が膨満することもある。肝機能の低下に伴って、肝臓で合成されるアルブミンなどの血漿タンパク質の合成量が減少してくると、血液の正常な浸透圧を維持できなくなり、血液からは水分が血管外へと出てゆきやすくなるわけだが、これも腹水を増加させ、胸水まで見られるようになる場合もある。血液からの血管外へ水分が出やすくなったことに伴って浮腫が見られるようになり、特に下肢の浮腫は目立ってくる。肝硬変に伴う血液の異常はこれに留まらない。脾腫に伴って、脾臓の機能が亢進するために、赤血球破壊の亢進や血小板の分布異常[5][6]などにより惹起される、汎血球減少症を来たすこともある。赤血球の破壊亢進によって、貧血ビリルビンの大量遊離が起きてくる。さらに、血小板の分布異常によって生じる循環血液内の血小板減少に加えて、肝臓による血液凝固因子の合成量も低下するために、出血傾向となり、鼻血歯茎からの出血量増加、皮下出血に伴う紫斑(purpura)、消化管からの出血によるタール便(tarry stool)などが見られることもある。そして、これらの出血によって、貧血はさらに悪化する。また、食道静脈瘤の破裂などに伴う消化管出血は、しばしば大量出血を引き起こし、これによって死亡する場合もある。消化管出血による死は免れても、吐血下血、酷い匂いのタール便、貧血の悪化などに苦しむことになる。

他にも、肝機能の低下に伴って、ビリルビンの処理や排泄も滞り、眼球の結膜が黄色くなるといった黄疸が現れてくる。黄疸が酷くなると、皮膚は黄褐色になったり、ややどす黒い色調を示すようになる。これに対して、肝臓自体は胆汁の鬱滞によって緑色を帯びてくることがある[7]。また、胆汁として排泄されるべき物の排泄が上手くゆかなくなったことで老廃物が全身を巡り、結果として、患者は全身の痒みなどを訴えることもある。肝臓における女性ホルモンの処理能力も落ちるため、男性の場合は女性化乳房や精巣の萎縮などが起こることもある。その他の物質を肝臓で処理する能力も落ち、タンパク質の代謝の結果生ずるアンモニアの処理が滞ったことや、主に肝臓で代謝される芳香族アミノ酸の処理も滞ったことなどが原因で、肝性脳症を合併し、羽ばたき振戦(flapping tremor)が現れたり、見当識障害などが出ることもあれば、昏睡状態に陥る場合もある。なお、肝不全が原因で死亡することもある。その上、肝硬変になった肝臓は肝がんを発症しやすい状態にあり、しばしば肝がんを合併し、肝がんも死因となり得る。
検査
血液検査

肝硬変に至った肝臓は、すでに肝細胞の数が減少していることもあり、何らかの原因で新たに肝細胞が破壊されたことによって血中に遊離してくるALTASTは、軽度の上昇に留まっていることが多い。


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