織機
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伝統的な織機を使うコンヤ(トルコ)の女性。垂直織機はおそらく最初に発明されたものである。腰機を使って布を織るバングラデシュの女性

織機(しょっき、おりき、英語:loom)とは、を使ってを織る機械のこと。機(はた)とも。

仕組みは、縦糸を並べておいてぴんと張り、そこに横糸を繰り返し通すという単純なものであるため、全世界で広く織機は存在する。その大きさや種類は手で持てるサイズの小さなものや、腰で固定する簡単なものから、大きな固定式の機や機械式の織機までさまざまである。

織機は一般に、縦糸が床に対して水平に張られる水平織機(水平機、すいへいばた)と、縦糸が床に対して垂直に張られる垂直織機(竪機、たてばた)にわけられる。また人力で織る手機(てばた、手織り機)と、機械の動力で織る力織機(りきしょっき)がある。

人類が布を織り始めた頃は手作業で糸を通しており、紀元前8000年には手織りの布があったものと見られる。初期の織機は、編み物作りの過程で誕生したものと推測される。
目次

1 織機の基本動作

1.1 準備作業と後始末


2 織り機の種類

2.1 経糸おもり織機

2.2 地機

2.3 フレームのある機

2.4 腰機

2.5 足踏織機

2.6 リジッドヘドル織機

2.7 タペストリー織機

2.8 力織機

2.9 ジャカード織機


3 画像集

4 関連項目

5 参考文献

6 外部リンク

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織機の基本動作水平織機の仕組み。左右の二本のビームの間に経糸が張られている。中央部は横糸を通すための器具類緯糸を通す器具、シャトル (shuttle) 。杼(ひ)、あるいは梭(おさ)とも呼ばれる

織物」は縦に張り渡した糸、「経糸(たていと、warp)」に、横方向の糸、「緯糸(よこいと、woof、weft)」を交差させて作るものである。織機はこれを行うための機械である。経糸はビーム(beam)と呼ばれる横棒二本の間に張られ、その間に緯糸を通すための(ひ、シャトル、shuttle)、経糸の間にシャトルが一気に通る隙間(杼口、ひぐち、shed)を開けるための綜絖(そうこう、ヘドル、heddle)、綜絖を固定するシャフト(綜絖枠、shaft)、シャフトを上下させ経糸を開口させる踏み板(ペダル、pedal / treadle)、経糸を横幅どおりに配置し通った横糸を打ち込むための、櫛の目が並んだような形態の筬(おさ、リード、reed)などが配置されている。

次の3つが、織機の基本的な動作となっており、これを何度も繰り返して織物は完成する。
ペダルを踏み、経糸を上下に分けて、その間を一気に緯糸が通ることができるよう開口する。

開口した経糸の間に、杼(ひ、シャトル)につないだ横糸を入れて反対側へ届かせる。

通った緯糸を筬(おさ、リード)で手前へ打ち、経糸と緯糸を組み込む。

また経糸を開口する際、経糸と横糸が交互に組み合わさるように(平織)、経糸が1本おきに上下するのがもっとも単純なパターンであるが、斜文織朱子織、その他複雑な模様を織るには、1本1本の経糸の上下をより細かくコントロールする必要がある。こうしたことから織機は複雑高度化してきている。

その他の動作には、織り終わった布を手前のクロスビーム(cloth beam、千巻、布巻)が巻き取る動作、巻いてある経糸を奥の経糸ビーム(warp beam、緒巻、男巻、経糸巻、千切り)が送り出す動作がある。


準備作業と後始末

織る前には、準備作業として次のような作業を行う。
整経(せいけい、warping): これは、数百本におよぶ経糸を、整経台に順番どおり巻いてゆき、20本などごとに糸でまとめてばらつかないようそろえてゆく作業である。

仮筬(かりおさ、pre sleying): 整経台から外した経糸の束を筬に一本ずつ通して筬の幅にそろえ、経糸を通した筬を織機の筬枠にはめる。

ビーミング(beaming): 経糸を経糸ビームへ、平行に、均等な力で、ゆるまないように巻いてゆく。

綜絖通し(そうこうとおし、threading): 綜絖をシャフトに並べて織機にはめこみ、組織図(設計図)の通りに経糸が緯糸と織り込まれるよう、経糸を一本一本綜絖の目に通してゆく。

筬通し(おさとおし、sleying): 仮筬のときと同様、経糸を筬に通す。

タイアップ(tie-up): 組織図どおりに布が織れるように、綜絖と踏み板(ペダル)を連結する。

経糸結び(たていとむすび、tying): 経糸の束を張りを確かめながらクロスビームに結ぶ。

緯糸巻き(よこいとまき、winding): 緯糸の一方を小管(こくだ、ボビン)に紡錘型に巻き、巻いたボビンを杼(シャトル)の中にセットする。

これらが終わった後に織り始めを行い、織り終われば両端を切断し、端の経糸を数本ずつ巻いてフリンジにするなどの始末を行う。


織り機の種類


経糸おもり織機壁からぶら下げた竪機で布を織る19世紀の北米先住民、ホピ族の男性

人類最初の織機はおそらく垂直織機(竪機)で、二本の立ち木の間に水平に渡した棒からたくさん経糸を垂らし、それぞれの経糸(または経糸の束ごと)に石などの重りをくくりつけて地面まで届くように張った「経糸おもり機(Warp-weighted loom)」である。布は現在の竪機とは違い上から下に向かって織られていた。緯糸は手指で経糸の間に縫われて入れられていたが、後には木切れを使って通すようになり、この木切れが杼(ひ、または梭/おさ、シャトル、緯糸を織り込むための器具)となった。

初期のおもり機では、一本の緯糸を通すのに経糸を一本ずつ持ち上げたり押したりして糸の通る隙間を作る必要があり、非常に時間と手間がかかった。やがて、経糸をぴんと張らせるための水平の丸棒(開口棒、ロッド、rod)を使って経糸を開口させて緯糸が通るための隙間(杼口、shed)を作るための工夫が生まれた。一本のロッドが奇数番目の経糸を持ち上げ、その下方にある別のロッドが偶数番目の経糸を押し下げることで、緯糸やシャトルが一気に通るための隙間を作れるようになった。さらに改良が進んだ古代ギリシャの機では、織り終わった布を巻き取るためのビームが作られるようになり、長い布が織れるようになった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki