経済(けいざい Economy)とは、社会が生産活動を調整するシステムのことである。[1]
世の中にある資源は有限であり、希少性を有する。社会においてはさまざまな財(商品)[2]が生産され、交換・分配などのプロセスを経て消費されるが、資源の希少性ゆえ要求されるすべての商品が供給できるとは限らない。経済はそれらの要求に応じて供給を決定し、実行するシステムである。
目次
1 語源
1.1 economy
1.2 経済
1.3 その他の用法
2 経済体制
2.1 伝統経済
2.2 市場経済
2.3 計画経済
3 経済成長
4 近代経済学的な概念
4.1 経済主体
4.2 市場
4.3 独占
4.4 外部性
5 脚注
6 参考文献
7 関連項目
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"economy"は古典ギリシャ語の οικονομ?α(家政術)に由来する。οικο? は家を意味し、νομο? は法や慣習を意味する。従って、economyの本来の意味は家庭の統治における財の扱い方であるが、近代になってこれを国家統治の単位にまで拡張し、以前の意味と区別して政治経済学political economyという名称が登場する(この名称は後にA.マーシャルによってeconomicsと改められた。経済学を示すこの二つの語は同義である)。
political economyの訳語として経済という語を用いたのは、福澤諭吉である。世の中を治め、人民を救うことを意味する経世済民(若しくは経国済民)を略して「経済」という言葉を作り、これをeconomyの訳語としたのである。ただしこの略語自体は東晋の葛洪によって記された『抱朴子』(ほうぼくし)の記述が起源ともされる。この訳語については、元来のeconomyの意味と異なるとの批判もある。 economyの訳語としては資生も提唱されたが、こちらの語のほうはあまり普及せず、日本のみならず漢字圏のほとんどの国で経済という語が普及している。
効率的な経済活動であることから転じて、商品の購入に際して金銭負担が少なくてすむことを「経済的」「エコノミカル」(Economical)ということがある。使用例としては、飛行機で最も低価格な座席等級が「エコノミークラス」と命名されていること等がある。
経済活動は概ね一定の範囲内で営まれており、いち国家の経済活動を指して日本経済、アメリカ経済、中国経済などと呼ぶ。更に狭い地域や都市を一括りにして九州経済、大阪経済などと呼ぶこともある。
経済体制(Economic system)とは、社会において人々のニーズを満足させるように組織化された供給を指す。[3]経済体制は以下のように大きく区分することが可能である。[4]
伝統経済(Traditional economy)とは生産や分配などの主要な経済活動が慣習や文化によって大きく規定された経済である。集落や村落などの比較的に小規模な集団の経済にしばしば見られる形態であり、生産活動が個人の家柄や集団の文化によって定められているために予測可能性が高く、継続的かつ安定的な供給が維持される。
市場経済(Market economy)とは企業や個人が自己利益を最優先して物財を生産し、市場において分配する形態の経済である。規範や指令もなく、市場における消費の動向によって生産活動が規定される特徴があり、個人の自由度が高く、意思決定が分散的であり、また希少性の変化に柔軟に反応できる長所がある。ただし市場経済の成立には競争性、自由性、完全情報性の条件が必要であり、また市場の失敗という問題点も抱えている。
計画経済(Planned economy)とは中央当局によってあらゆる経済活動が運営されている形態の経済である。指令経済とも言う。産業への必要物資、生産目標、生産割り当てなどが定められ、その計画に基づいて経済活動が遂行される。経済資源や労働力を計画的に運用することができるために特定の産業を集中的に発展させる長所がある。ただし計画経済には需要と生産の不一致、労働へのインセンティブの欠如、巨大な意思決定システムの必要性などの欠点もある。社会主義経済と言う者もいる。
経済成長とは経済規模の増大や生産性の向上などの経済的な能力の伸びを示す概念である。経済成長の定義は一様ではないが、もっとも一般的なのは国民総生産の伸び率によって定義されるものである。個人消費支出や労働者一人当たりの国民総生産などをもとにして測られることもある。 [5]
社会全体を見渡した場合、経済活動の大きな主体は家計、企業、政府の三つがある。