純資産(じゅんしさん、net worth, net asset)は、勘定科目の区分の一つ。会社の資産総額から負債総額を差し引いた正味の資産を指す。
資本(しほん)あるいは(広義の)自己資本(じこしほん、ownership equity)、(広義の)株主資本(かぶぬししほん、shareholder's equity)とする呼び名もあるが、日本では、2006年の会社法の施行および関連する会計基準の公表以降、純資産の呼び名が定着しつつある。
目次
1 概要
2 純資産の分類
2.1 代表的な勘定科目
3 関連項目
4 参考
5 外部リンク
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1949年に公表された企業会計原則では、会社の資産のうち出資者に帰属する部分を「資本」と定義していた。しかし、例えば少数株主持分は、負債ではないが出資者に帰属するともいえない。そのため、貸借対照表上では、少数株主持分は「負債の部」と「資本の部」の中間に置かれていた。また、新株予約権も同様であるが、これも貸借対照表上では負債として計上されていた。
2006年に施行された会社法および会社計算規則において、会社の資産総額から負債総額を差し引いた正味の資産が「純資産」であると定義された。またその前後に公表された会計基準において、貸借対照表でそれまで「資本の部」と表記されていた部分が「純資産の部」と表記されるように改められ、少数株主持分や新株予約権なども純資産の部に含まれて記載されることが定められた。以降、日本では「純資産」の定義と呼び名が定着しつつある。
財務会計の目的を会社の財産計算に置く静態論(資産負債アプローチ)の立場からは、資産総額と負債総額とをそれぞれ算出し、差額により純資産の額が求められるものとしてとらえられる。これに対し、財務会計の目的を会社の収益力の算定に置く動態論(収益費用アプローチ)の立場からは、純資産は会社が株主から調達した資金としてとらえられる。会社から見て、負債には利子が発生し、純資産には発生しないことから、「純資産のコストはタダである」といった誤解が生じやすい。しかし、純資産は株主がリスクプレミアムを期待して出資している資金であるのだから、その資本コストは負債よりも大きいことを認識する必要がある。
純資産は、貸借対照表上では負債とともに貸方に記載される。純資産の部は、出資者(株主)に帰属することが明確な(狭義の)株主資本と、株主資本以外の項目に区分される。
株主資本は、資本金に属するものと、剰余金に属するものとに区分される。
資本金は、出資者が拠出した資金のうち、商法の規定により会社の事業継続の元手として会社内部に維持拘束されるものを指す。
資本剰余金は、出資者が拠出した資金のうち、資本金には含まれないものを指す。
利益剰余金は、会社が拠出資本を用いて事業を行ったことで得られた利益からなる。
利益準備金は、利益剰余金のうち、商法により積み立てが規定されている。
任意積立金は、商法にはよらず、定款や株主総会の決議により剰余金の中から積み立てられる。
自己株式は、会社が株式市場から買い入れた株式で、株主資本をその分減少させたものとみてマイナスの株主資本として計上する。
新株予約権や少数株主持分は株主資本には該当しないが、純資産には含まれるものとして純資産の部に記載される。
純資産の部の変動状況は株主資本等変動計算書として表示される。
代表的な勘定科目
(狭義の)株主資本
資本金
資本剰余金
資本準備金
利益剰余金
利益準備金
任意積立金
繰越利益剰余金
自己株式
評価・換算差額等
新株予約権
少数株主持分
関連項目
資本
貸借対照表(借方【資産】/貸方【負債 - 純資産】) - 損益計算書(借方【費用】/貸方【収益】)
参考
⇒会社計算規則第108条(純資産の部の区分)
企業会計原則 ⇒第三 貸借対照表原則 四 貸借対照表科目の分類 (三)資本(ただし、企業会計基準委員会が2005年(平成17年)12月9日に公表した「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」により事実上、置き換えられている。「資産の部」が「純資産の部」に変更になった等。)
外部リンク
⇒企業会計基準委員会 「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」
カテゴリ: 勘定科目
更新日時:2008年7月5日(土)00:48
取得日時:2008/10/11 09:56