粥(かゆ)は、米(うるち米)、粟、ソバなどの穀類や豆類、芋類などを多目の水で柔らかく煮た料理。高齢者を中心に「お粥さん」と呼ぶ者も多い。粥の上澄み液を重湯(おもゆ)という。
目次
1 概要
2 種類
2.1 調理法による分類
2.2 水分量による分類
2.3 具や味付けによる分類
2.4 行事食
3 粥を使う料理
4 商品
5 関連項目
6 文献
//
穀類、水、熱源と鍋ひとつがあれば簡単に調理できる料理である。粥は消化が良く、体も温まることから胃腸が弱っている時や風邪などの病気の際に食べる事が多い。また、離乳食としても用いられる。精進料理の主食としても欠かせない。朝食に食べる人も少なくなく、ホテルのレストランなどでも朝食に出す場合がある。
日本のほか中国や朝鮮半島などにも米などの粥がある事は日本でもよく知られているが、シンガポール、マレーシア、タイなどの東南アジアでも一般的である。また、アジアだけではなくヨーロッパやアフリカにも粥がある。フランスのブルターニュ地方では古くからそば粥が庶民の常食とされていた。中欧や北欧では、最も量の多い食事を昼に食べる習慣があると夕食は粥で軽く済ませることも多い。ドイツでは、オートミール、ソバ、米、セモリナなどの粥を穀物のスープと呼び、バター、砂糖、シナモン、レーズン、果物のコンポート、ナッツなどを加えて食べる。ロシアにもカーシャという粥がある。砂糖を入れて甘く作った牛乳粥は南アジア、西アジア、中近東、ヨーロッパ、北アフリカにかけての広い地域で見られ、例えばスペイン語圏の各国では「アロス・コン・レチェ」として、主に子どもが喜ぶおやつとしてよく食べられている。粥の水分を少なくすればプディング、多くすればスープに近くなる。
中国では全般に用いる「粥(ジョウ zh?u)」の他、米のものを「大米粥(ダーミージョウ d?m?zh?u)」、「稀飯(シーファン x?f?n)」、「糜(ミー m?)」なととも呼ぶ。三分粥のような薄いものは汁物扱いで「米湯(ミータン m?t?ng)」、「撩命湯(リャオミンタン li?om?ngt?ng)」などと呼ぶ地域もある。地域によって、どの程度まで煮込むかの違いもあり、広東省では半分形が無くなる程度まで煮込むことも多い。中国の粥は種類が多く、さまざまな具を入れるものもあり、健康的なイメージもあるため、日本でも主力商品として出す食堂がある。中華粥の場合、日本の粥より米が原型を残していない場合が多い。
江戸時代に引越し蕎麦の風習が始まるまでは、引越しの際には粥を近所に配っていた。
調理法による分類
入れ粥
一度通常の水分量で炊いたご飯に、ご飯の倍程度の量の白湯を加えて炊きなおして作る粥。余りご飯を粥にして食べる場合などの調理法で、易しく作れるがおねば(粘り気のある汁)が出易く、炊き粥にくらべると味が落ちる。
炊き粥
生米から炊いて作る粥で、米と水の分量比により呼称が異なる。後述する茶粥の場合はかき混ぜても米が崩れにくいが、白粥の場合は炊くときにかき混ぜると米が崩れ、おねばが出て味が落ちるのであまりかき混ぜない方がよい。吹きこぼれない程度の強火で、米が自然に対流するように炊くのが良いといわれる。
(注:同じ呼称でも米と水の分量比が異なったものが複数存在するようである。詳しい人による詳細を希望)
全粥
米の5倍量の水で炊く。
七分粥
米の7倍量の水で炊く。
五分粥
米の10倍量の水で炊く。
三分粥
米の20倍量の水で炊く。
具や味付けによる分類
白粥(しらがゆ)
米を水で炊くだけで、具を入れていないもの。味も付けないことが多いが、少量の塩を加える場合がある。漬け物、梅干し、塩辛、しらす乾し、佃煮、落花生など、さまざまなものを付け合わせに食べる事が多い。
黒米粥(くろまいがゆ)
黒米を水で炊いたもの。
茶粥(ちゃがゆ)
米をほうじ茶で炊いたもの。
牛乳粥(ぎゅうにゅうがゆ)、ミルク粥(ミルクがゆ)
米を牛乳で炊いたもの。甘くするとライスプディングになる。
霰粥(あられがゆ)
米の粥の上に出汁を張り、鯛などの魚の切り身を乗せたもの。
芋粥(いもがゆ)
米の粥に山芋またはサツマイモを入れて煮た粥。
中華粥(ちゅうかがゆ)
中国風の米の粥。白粥の他、鶏や干し貝柱(茹でたホタテガイやタイラギの貝柱を天日乾燥したもの)などの出汁で炊くことが多い。水分量は五分粥と同程度。具入りのものも各種あり、魚、カキ、牛肉、鶏肉、するめ、もやし、落花生、皮蛋、鶏卵などさまざまなものを用いる。