加速器(かそくき)とは、荷電粒子を加速する装置の総称である。原子核/素粒子の実験に用いられるほか癌治療などにも応用される。
原子核/素粒子の加速器実験には加速された粒子を固定標的に当てるフィックスドターゲット実験と、向かい合わせに加速した粒子を正面衝突させるコライダー実験がある。
高エネルギーの電子は軌道を曲げると光を発する(これをシンクロトロン輻射という)ので、大強度の高エネルギー光線を得る目的で電子シンクロトロンを用いる場合がある。このような施設を放射光施設と呼んでいる。
目次
1 加速方式から見た加速器の種類
1.1 静電加速器
1.1.1 コッククロフト・ウォルトン型
1.1.2 バンデグラフ型
1.2 線形加速器
1.3 円形加速器
1.3.1 サイクロトロン
1.3.1.1 古典的なサイクロトロン
1.3.1.2 AVFサイクロトロン
1.3.2 シンクロトロン
1.3.3 ベータトロン
1.3.4 リングサイクロトロン
2 加速粒子から見た加速器の種類
2.1 レプトンコライダー
2.2 ハドロンコライダー
2.3 重イオンコライダー
3 加速器開発の歴史
4 用途
5 世界のおもな加速器研究施設
5.1 日本
5.1.1 基礎的分野
5.1.2 産業応用分野
5.1.3 医学応用分野
5.2 アメリカ合衆国
5.2.1 国立施設
5.2.2 私立施設(NSFやDARPAの支援を受ける)
5.3 ヨーロッパ連合
5.3.1 ドイツ
6 関連項目
7 参考文献
8 外部リンク
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電極間に直流高電圧を付加し、その電位差により荷電粒子を加速する装置。連続ビームを得られるのは静電加速器のみである。加速エネルギーの上限は付加することのできる電圧の大きさに依存する。最大加速電圧はバンデグラフ型の場合で数十MeVであり多くの場合原子核/素粒子実験で必要とされるエネルギーを達成できない。そのため後述する線形加速器や円形加速器の入射加速器として使用されることが多い。直流高電圧を作り出す方法により以下の2つのタイプに分類される。
ダイオードとコンデンサーを用いた倍電圧整流回路を用いて高電圧を得る方式、アーネスト・ウォルトンとジョン・コッククロフトが確立した。加速エネルギーは数百keV〜数MeV程度。
絶縁物のベルトに電荷を乗せて電極に運び高電圧を得る方式。1930年にVan de Graaffにより実用化された。加速エネルギーは10MeVほど。
バンデグラフの派生版としては、電荷移送ベルトの代わりに金属円筒を絶縁性プラスチックでつないだペレットチェーンを用いたペレトロンが存在する。加速エネルギーは20MeVほど。
また、加速粒子として負イオンを用いて正電極に向けて加速し、正電極内で炭素膜などで電子を剥ぎ取って正イオンにし、接地電極に向けて再度加速することで、高電圧を2重に利用する効率の良い加速が可能となる。これをタンデム加速器という。