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粉ミルク(こなミルク。英語 powdered milk)は、粉乳(ふんにゅう)とも呼ばれ、乳製品の一つで、生乳の水分をほとんど除去して、粉末に加工した食品。
目次
1 概要
2 粉ミルクの種類
3 粉ミルクの製法
4 原料
5 使用
6 母乳との比較
7 歴史
7.1 国際
7.2 日本
8 脚注
9 関連項目
10 参考文献
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乳はタンパク質、ミネラルなどの栄養価に富む食品であるが、生乳の状態では腐敗が早く、また体積が高いため移送、保管が非常に困難である。粉乳は生乳の水分を除去し、粉末にすることで保存性、移送性を高めるために製造される。 水分を除去することで水分活性が低下し、保存が適切であれば細菌が繁殖不可能な状態となるため保存性は飛躍的に向上する。 また、生乳と比較して体積も減少するため、保管、移送にも都合がよい。
工業的には殺菌、均一化、濃縮などの工程を経た後、ドライヤーと呼ばれる設備で熱風による噴霧乾燥を行って製造される。
粉ミルクの種類
全粉乳
原乳を乾燥し、粉末にしたもの。脂質含有が多いため、脱脂粉乳と比べて脂質の酸化による風味劣化が早く、長期保存には向かない。
脱脂粉乳
生乳から乳脂肪を除いてから乾燥させたもの。全粉乳と比較して保存性に優れるため工業的にも広く用いられる。湯を加えて飲用にするよりも、加工乳の原料、加工食品の原料、料理の風味付けに使う方が多い。
調整粉乳
脱脂粉乳から糖分を減らすなどの成分調整をおこなったもの。
乳児用調製粉乳
特別用途食品のひとつで、主に出生から離乳期までの赤ちゃんの育児用として適するように乳の成分を調整したもの(現在、各メーカーはインファント・フォミュラーの授乳目安期間を0?9ヶ月としている)。単に「粉ミルク」というと、この育児用の粉ミルクのイメージが強い。母乳の成分を研究して概ね以下の様な改良が為されている
タンパク質のカゼイン/アルブミン比並びに含有量を母乳に近似させている。
母乳と比較してラウリル酸など低位の不飽和脂肪酸が多い乳脂肪をリノール酸など飽和脂肪酸を含む油脂(ラード、パーム油など)に置換し、ω3/ω6比を母乳に近似させている。
厚生労働省発行のガイドライン「日本人の食事摂取基準」に従いビタミン、ミネラル類の含有量を調整している。
β-カロチン、ヌクレオチド、タウリン、EPA、DHAなど、乳児の発育に有益であるとされる成分を添加している。
生後9ヶ月以降の離乳期に与えるのに適した成分にしたフォローアップミルクも乳幼児用調製粉乳の一種。フォローアップミルクには、従来の離乳食や一般的に与えられる牛乳では不足しがちなビタミン、ミネラルを強化してある。基本的には乳児用調製粉乳とほぼ同じ製法であるが、脂質:タンパク質:炭水化物の比は成人の食事によるものに近づけてある。前者を専門的にはレーベンスミルク、インファントフォーミュラーと呼ぶ。上記の他にアレルギーに配慮し、乳タンパクを大豆タンパクに置き換えた物、乳タンパクをペプチドに酵素分解してアレルギー性を抑えた物も販売されている。また一般に市販はされないが、産婦人科で用いられる低出生体重児用ミルクも存在する。
妊産婦・授乳婦用粉乳
これも特別用途食品のひとつで、出産前や授乳期間中の母親の栄養摂取を目的に成分を調整したもの。カルシウムや鉄分を増強し、母体および胎児の栄養補給に役立つように考えられている。
その他
海外では高齢者向けに成分を調整した製品もある。コーヒーなどの嗜好品に加えるためのクリーマーとして、乳のみから作るものや、植物性脂肪の粉末等を混合した製品がある。乾燥した大豆の粉末なども、豆乳をミルクと考えれば(海外では ⇒en:soymilk と呼ばれる)、粉ミルクの一種と見なせる。
主に乳牛から取った生乳を、ろ過、脱脂、加熱殺菌、成分調整、濃縮、噴霧乾燥、包装、検査などの工程を経て作る。