糠(ぬか)とは、穀物を精白した際に出る果皮、種皮、胚芽などの部分のことである。
イネ科植物の果実は穎果と呼ばれる形態で、表面を一体化した果皮と種皮で硬く覆われている。これを除去する過程が精白で、この際得られる穎果の表層部分が糠である。日本では、一般に米から出るものがよく知られるため、「米糠」のことを単にこう呼ぶ場合が多い。他に、大麦の糠は「麦糠」、小麦の糠は「ふすま(?)」という。多くの穀物では穎果の外層が胚乳よりももろいため、精白に際して表面に衝撃を与える(搗精)ことで糠が微細片となってはがれるのでこれをふるいわけて分離する。小麦の場合は胚乳が穎果の外層よりももろいため、穎果全体を粉砕して製粉するときに細かく砕けず粗大片として残るふすまをふるいわけて分離する。
単品では使用されることが少ないが、油分が多いことから油(米ぬか油)を絞ったり、栄養価が高いことから漬物の一種であるぬか漬けの「ぬか床(ぬかみそ)」にも使用される。精白せずに玄米や全粒粉といったかたちで、糠ごと穀物を食べることもある。また、タケノコの調理をする際に行う下ゆでの際にあく抜きのために使用する場合がある。
福岡県北九州市の小倉・門司地区や行橋市など旧小倉藩に属する地域では、鰯や鯖などの青魚をぬか床(糠味噌)その他の調味料で煮るぬか炊き(北九州では「じんだ煮」と称する。「じんだ」はぬかみその意の古語が方言化したもの)がポピュラーな郷土料理となっている(→鰯のぬか炊き)。現代では「ぬかみそ」と言えばぬか床のことであるが、古来は大豆や麹などと合わせて醸造された「ぬかみそ」が現代の味噌のように直接食用とされていた。「ぬか炊き」はその名残である。
日本では合成洗剤が普及するまで、米糠は洗剤としても広く用いられていた。米糠に含まれるγグロブリンというタンパク質が界面活性剤の役割を果たしているとされている。布袋に包んで、柱や床を磨き上げるなどの掃除にも利用された。
キノコ栽培の重要な資材にもなっている。
主な成分
フィチン酸抗がん作用・抗腫瘍作用、尿路結石や腎結石の予防、歯垢形成抑制の効果などがあるとされる。
イノシトール脂肪肝や高脂血症、セロトニン異常に起因するうつ病、パニック障害、強迫神経症に有効とされる研究結果もある。
フェルラ酸米糠に特有である。紫外線吸収、酸化防止機能があり、食品や化粧品に用いられる。
γ-オリザノール米糠に特有である。コレステロールの吸収を抑える作用、更年期障害などの不定愁訴に効用があるとして医薬品として用いられる。また、紫外線防止のために化粧品に用いられる。
食物繊維
ビタミンB1
ビタミンB6
ビタミンE
ミネラル
鉄
マグネシウム
マンガン
関連項目
精米機
糠床
漬物床
カテゴリ: 穀物加工品 | 米
更新日時:2008年6月20日(金)22:32
取得日時:2008/09/26 12:54