← 1族 →
周期
11
H
23
Li
311
Na
419
K
537
Rb
655
Cs
787
Fr
第1族元素(だいいちぞくげんそ)とは、周期表において第1族に属する元素。水素・リチウム・ナトリウム・カリウム・ルビジウム・セシウム・フランシウムがこれに該当する。このうち、水素を除いた元素についてはアルカリ金属 (alkali metals) といい、単体では最外殻s軌道電子が自由電子として振舞うため金属的な性質を示す。
周期表の一番左側に位置する元素群で、価電子は最外殻のs軌道にある電子である。s軌道は1電子のみが占有する。
目次
1 アルカリ金属
2 性質
3 単体金属
4 水素化物
5 酸化物
6 ハロゲン化物
7 註・出典
8 関連項目
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第1族元素の中において、元素の持つ化学的性質の共通部分について与えられた名称がアルカリ金属である。言い換えると周期表の族は電子構造の共通性に着目した区分であるため(他の元素族でも同様であるが)同じ族の元素であっても完全な共通性が存在するわけではない。典型元素の単体においては周期が小さいほど共有結合性が強く、周期が大きいほど金属結合性が強い。この典型元素の性質は第1族元素においては水素のみが共有結合性を示し他は金属結合性を示すといったあらわれ方をしている[1]。
第1族元素に属する元素の多くが化学的性質に基づく分類である「アルカリ金属」に属する為、第1族元素をアルカリ金属と言い換えることはかなり歴史的にも古くからおこなわれてきた。その為、広義には第1族元素とアルカリ金属とは同等とみなされることが多い。しかし、分類の着目点が電子構造の違いか代表的な化学的共通性質かという違いがあるため、厳密には第1族元素の区分とアルカリ金属の区分とは合致しない。とは言え水素とアルカリ金属とで共通の化学的性質や物理的性質が存在し、全く別の集団であるということでもない。
第1族元素がアルカリ金属と呼ばれるようにリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムは性質が非常に似通っている。一方水素はアルカリ金属元素とは性質が著しく異なる。
両者の違いは電子配置の閉殻構造の有無に起因する。アルカリ金属元素の場合、一価の陽イオンが生成すると閉殻構造の寄与により非常に安定化する。一方、水素の陽イオンであるプロトンはむき出しの正電荷である為、電子を核から引き放なす為のイオン化エネルギーが非常に大きく、閉殻構造が無いため安定化の寄与が存在しない。このs電子の振る舞いの違いが水素では共有化合物としての性質を与え、アルカリ金属元素には金属としての性質を与えている。
また、仕事関数が小さいという特徴がある。
水素
1Hリチウム
3Liナトリウム
11Naカリウム
19Kルビジウム
37Rbセシウム
55Cs
電子配置1s1[He]2s1[Ne]3s1[Ar]4s1[Kr]5s1[Xe]6s1
第1イオン化エネルギー
(kJ?mol−1)1312513.3495.8418.8403.0375.7
電子付加エンタルピー
(kJ?mol−1)−−−−46.8845.51
電子親和力
(kJ?mol−1)72.7759.6352.87−−−
電気陰性度
(Allred−Rochow)2.200.971.010.910.890.86
イオン半径
(pm, M+)−4 (2配位)73 (4配位)
90 (6配位)113 (4配位)
116 (6配位)152 (6配位)
165 (8配位)166 (6配位)
175 (8配位)181 (6配位)
202 (12配位)
共有結合半径
(pm)37134154196211225
van der Waals半径
(pm)120182227275244−
融点
(K)14.025453.69370.87336.53312.46301.59
沸点
(K)20.268161511561032961944
還元電位 E0 (V, M+/M)0−3.040−2.713−2.929−2.924−2.923
以下では、主にアルカリ金属の性質について述べる。水素の性質については、記事 水素 に詳しい。
アルカリ金属は、比較的融点も低く、比較的柔らく軽い金属である。Li、Na、Kは比重が1以下で水に浮く。いずれも反応性は高く、周期表の周期が大きくなるほど、解離エネルギー(解離エンタルピー)が低減するため、激しく反応する傾向が見られる。また、いずれも酸化還元電位が非常に低いため、塩を還元して単体金属とするには溶融塩を電気分解することで生産される。
いずれのアルカリ金属元素単体も水、あるいは空気中の酸素と反応する為に、それらを避けるためにミネラルオイルの中に保存される。オイルを拭って放置すると出火するので取り扱いは考慮する必要がある(危険物3類)。
アルカリ金属元素は、いずれも炎色反応を示す。
リチウムナトリウムカリウムルビジウムセシウムフランシウム
深紅色黄色紫色深赤色青紫色未確認
セシウムのみは励起に必要な高温を得るために、酸水素炎で観察する必要がある。
アルカリ金属の中でもリチウムは特徴的である。リチウムのみが熱時に単体窒素 N2 と直接反応して、リチウム窒化物を生成する。