競輪選手(けいりんせんしゅ)とは、公営競技の競輪において、賞金を獲得するプロの選手である。
日本のプロスポーツとしては最大規模となる3,500名程度(2006年12月末で3,598人、2008年2月現在で3,531人)の選手が存在し、現在は選手の実力に応じてS級とA級の二層(下述)に区分されており、トップレベルの選手になると年間に1億円以上の賞金を稼ぐ者も存在する。
目次
1 競輪選手になるには
2 競輪選手の生活
3 競輪選手の収入
4 選手のクラス分け
4.1 S級特別昇級(昇班)制度
4.1.1 仕組み(セカンド・ファイナルの両ステージは3日間トーナメント)
4.1.2 特別昇級の特典
4.2 歴史
4.2.1 S級S班の概要
5 競技で活躍した競輪選手
5.1 世界選手権自転車競技大会で優勝した競輪選手
5.2 オリンピック自転車競技で活躍した競輪選手
5.3 その他のオリンピック競技で活躍した競輪選手
6 選手寿命
7 日本競輪選手会
8 女子競輪選手
9 余談
10 脚注
11 関連項目
12 外部リンク
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競輪選手になるためには、日本競輪学校に入学し、国家試験である選手資格検定に合格する必要がある[1]。その資格検定合格後に選手登録され、晴れて競輪選手となれる。
日本競輪学校の受験方法などについては日本競輪学校の項目に詳しい。
まず、葉書にてJKA(旧・日本自転車振興会)より斡旋通知(各競輪場からのレース参加要請)を受ける。その時点で「参加」「不参加」の意思表示をしたのち、参加の場合は斡旋された競輪場へ前検日(開催前日)に赴く。その日のうちに身体・車体など各種検査を受けて「異常なし」と判断されれば、競走に参加できる。
八百長防止のため、前検日に競輪場入りしてから帰宅するため競輪場を離れるまで[2]、選手全員が競輪場併設の選手宿舎に隔離状態にされ、外部との接触や連絡はたとえ身内でも一切禁止となり(近親者の急逝など余程の特別な事情がある場合は施行者側職員が立ち会う)、携帯電話や通信機器も前検日に競輪場に必ず預けなければならない[3]。
基本的には開催初日から最終日まで毎日1走[4]し、帰宅の際、競輪場から賞金・手当を支給される。ただ、レースで失格処分を受けたときは、開催途中であっても即日競輪場から斡旋・参加の契約を解除され、競輪場から“追放”される。
競走のない日は、主に非開催日の競輪場や街道で練習を行ない、次の参加レースに備える。この生活を月に2〜3回ほど繰り返しているが、競輪は基本的に365日全国どこかの競輪場で開催されているため、競輪選手にお盆や正月はあってないようなものである。
短期間に失格を繰り返したり、多くの警告を受けるなどした選手は、日本自転車振興会から出頭を命じられ、制裁の程度により日本競輪学校または日本サイクルスポーツセンターにおいて3泊4日または5泊6日の特別訓練を課せられる。特に悪質とされた選手については黄檗宗大本山において5泊6日の厳しい「お寺での修行」(通称・お寺行き)が命じられ、お寺での宿泊中は座禅を組んだり周辺の掃除などを課せられるため練習は全く行えず、選手からも恐れられている。なお、この「お寺行き」などについては、競輪業界を描いた漫画『ギャンブルレーサー』に非常に詳しい描写がある。
選手の収入は競走での賞金に依るものだが、レース毎、着順毎に賞金が定められているため、当然にGIレースの決勝戦ともなると、賞金総額が数千万単位と格段に大きくなる。しかし途中棄権の場合は9着賞金(棄権が自分1人の場合)から20%がカットされ、失格になった場合はそのレースの賞金は支払わない。
この他、額は多くないが、レース中に雨や雪が降れば「(通称)雨敢闘手当」、正月三が日に競走に参加すれば「(通称)正月手当」(実際には年末年始の特定開催となる)が支給される。また、これ以外に失格・棄権関係なく「競走参加手当」(日当)および競輪場までの「交通費」が支給される。
これらはかつては全て選手個々に現金で支給されていた。従って当時は窓口に札束が大量に並べられることも珍しくなかったといい、実際吉岡稔真は『別冊宝島』の企画で植木通彦と対談した際[5]、自宅近くで行われる競輪祭において、「いつも賞金の札束をそのまま車のトランクに積んで帰っている」と語ったことがある。ただ大量の現金を持ち歩くことは無用心でもあるので[6]、最近は殆どの選手が銀行振込での受け取りを選んでいる。