章動
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地球の自転(R)、歳差(P)、章動(N)の概念図

章動(しょうどう、nutation)とは、物体の回転運動において、歳差運動をする回転軸の動きの短周期で微小な成分をさす。


天体における章動

天文学においては、章動とは惑星自転軸に見られる微小な運動の一種である。 春分点歳差を引き起こす潮汐力の強さが時間とともに変化するため、歳差の速度が一定でないことが原因で起こる成分である天文章動と、惑星の自由回転運動による成分である自由章動(極運動)から成る。

地球の場合、潮汐力の主要な源は太陽である。これらの天体が互いの位置関係を絶えず変化させるために、地球の自転軸に章動をもたらす。地球の章動のうち最も大きな成分は18.6年周期の変動である。これは月の軌道(白道)と黄道との交点が歳差によって黄道上を一周する周期に等しい。章動にはこれ以外にも主要な周期成分があり、高精度の天文計算を行う際にはそれらの効果も考慮する必要がある。

章動の値はふつう、黄道に平行な成分と垂直な成分に分けて表される。黄道に沿った方向の成分は黄経の章動 (nutation in longitude) と呼ばれ、黄道に垂直な方向の成分は黄道傾斜角の章動 (nutation in obliquity) と呼ばれる。これらの値は、地球上での観測から天体の見かけの位置を計算する際に重要になる。

章動は1728年イギリス天文学者ジェームズ・ブラッドリーによって発見されたが、その理論が発表されたのはそれから約20年後であった。

惑星の動力学は非常に良く分かっているので、章動の値は数十年以上の期間にわたって数秒角の精度で計算することができる。地球の自転にはもう一つ、極運動と呼ばれる擾乱も存在するが、こちらは数ヶ月先までしかその値を計算することができない。これは極運動が自由運動による成分のほかに海流大気循環、地球の核の運動など急速かつ予測困難な変動による影響を受けるためである。

地球の自由運動による極運動は1756年レオンハルト・オイラーによって地球を剛体と仮定して305日周期と予測されたが、地球の弾性体としての性質のため実際に観測されたのは428日周期であった(チャンドラー極運動)。


外部リンク

極運動と木村のZ項、 ⇒チャンドラー極運動の謎 ? 日本測地学会 CD-ROMテキスト測地学Web版
カテゴリ: 天体力学 | 地球科学

更新日時:2008年10月8日(水)17:22
取得日時:2008/10/13 00:40


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki