積分
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数学において積分(せきぶん、integral)あるいは積分法(せきぶんほう、integration)とは、図形の面積体積などといったものを求める方法である求積法の一種で、面積や体積などを微小な要素の集まりとして計算する方法である。

実用的には、測量計算で多く利用されるほか、ダムや放水路の放水時間を積分して放水した体積を求める場合もある。また、航空機の慣性航法装置では、加速度を積分して速力を算出し、速力を積分して移動距離を算出する。

積分法にはリーマン積分 (Riemann integral)、ルベーグ積分 (Lebesgue integral) などがあるが、本項では主にリーマン積分を中心に概説する。
目次

1 歴史

2 定義

2.1 区分求積法

2.2 リーマン積分


3 リーマン積分の例

3.1 リーマン積分不可能な関数

3.2 広義リーマン積分


4 積分法に関する公式

5 その他の積分

5.1 リーマン・スティルチェス積分

5.2 ルベーグ積分

5.3 ルベーグ・スティルチェス積分

5.4 リーマン型積分


6 関連項目

7 参考文献

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歴史

図形の面積や体積の求積法は、特殊なものに限れば古代からいくつも知られており、その起源は定かではないが、積分法の起源としては古代ギリシアの数学書ユークリッド原論にもある取り尽くし法(積尽法、窄出法、method of exhaustion)などの幾つかの技法に求めることができるだろう。取り尽くし法はある領域の面積を無数の三角形で覆い尽くすことによって求めようとするものである。古代ギリシャでは、三角形を最も基本的な図形と捉えていたため、このような三角形による求積法が盛んであった。しかしたとえば、放物線(古くは抛物線とも)がある弦によって切り取られる面積を計算するような場合でさえ、いくらやっても三角形で覆い尽くすことはできないため、実際には殆どの領域で無限和の計算をすることになる。この困難に対してアルキメデスは、今で言う ε-δ 式の論法によりこの問題を回避したようである。

時代が下り、17世紀になってライプニッツニュートンらにより微分法が発見されると、極めて技巧的な手段に頼っていた求積法は、原始関数と微分積分法の基本公式による一般的な方法で解かれることになる。18世紀にはベルヌーイらやオイラーなどによる無限小解析の発展・整備によって計算技巧は大いに発達したが、19世紀に入るとフーリエ級数の厳密な研究などを通して、初めて積分自体の意味を問わなければならない情況が生じるようになった。実際、積分の厳密な定義は、リーマンによって論文「任意関数の三角級数による表現の可能性について」(1854年)の中で最初に与えられた。

20世紀に入ってすぐ、やはりフーリエ級数についてなど様々な解析学上の問題に刺激されて、ルベーグは、面積や体積とは何かということに就いて深く考察することにより測度論を展開し、現在ルベーグ積分論と呼ばれているものをつくった。リーマン積分可能な関数(但し広義積分は含めない)はルベーグ積分可能であるという意味では、ルベーグ積分はリーマンのそれの一般化になっている。ルベーグが測度論を用いて展開したルベーグ積分は、彼の測度論がもつ極限との親和性と抽象性から、確率論ヒルベルト空間論、調和解析など極めて広範な応用をもち、これらは物理学や工学などで基本的な道具として用いられることとなる。

ルベーグ積分以後も更なる一般化がされた積分法が幾つか存在する。


定義

ここでは一変数の実連続関数についてのみ扱う。


区分求積法

ここで、f(x) を区間 [a, b] で定義された実数値連続関数とする。簡単にするため、f は非負値しかとらないと仮定する。すると、集合 S = Sf = {(x, y) | x ∈ [a, b], 0 ? y ? f(x)} は x-軸と f の間の領域となる。素朴な直感的な定義では、この集合 S の面積の大きさを f の積分といい

と記す。この記法はライプニッツによるものであるが、この記法は以下に示すような区分求積の概念を端的に表しており、置換積分の公式などに見られるような優秀性を持っている。

集合 Sf の中に微小な短冊形の長方形を敷き詰め、その長方形の面積の総和によって Sf の面積を確定する方法を区分求積法という。


リーマン積分

区間 [a, b] の分割 Δ に対して、各微小区間 [xi−1, xi] から任意に点 ξi をとって作った和?f(ξi)δxi
Δ

(δxi = xi − xi−1) を、関数 f(x) の分割 Δ に関するリーマン和という。これは微小な長方形の総和である。このリーマン和が δx = max{xi+1 − xi} → 0 の極限で分割 Δ の取り方に依らずある一定の有限な値に収束するならば、その極限値を以って

を定め、関数 f のリーマン積分と称する。またこのとき、f は(区間 [a, b] で)積分可能あるいはリーマン可積分であると云う。

このことをより詳しくみるために、以下のようなことを考えよう。

に対して Sf を囲む次のような 2 つの長方形の集合

を考える。但し、a = p0 < p1 < … < pn = b とする。これらの長方形集合に含まれる長方形の面積の総和は、明らかに

であって、

を満たす。この時、分割 Δ に対する総和 sΔ の上限 s, SΔ の下限 S が存在して(それぞれ上積分、下積分ともいう)


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki