硝酸 硝酸(しょうさん、nitric acid)は窒素のオキソ酸で、化学式 HNO3 で表される。代表的な強酸の1つで、様々な金属と反応して塩を形成する。有機化合物のニトロ化に用いられる。 五酸化二窒素(無水硝酸、N2O5)を水に溶かすと得られる、一価の強酸性の液体で、金属と反応して硝酸塩(水に可溶)を作る。任意の割合で水に溶け、通常「硝酸」という場合には水溶液を指す。濃度の低い硝酸を希硝酸という。希硫酸とは異なり、濃硝酸は水素よりイオン化傾向の小さい金属を溶かすことが可能である。白金、金を溶かすことはできないが、濃硝酸と濃塩酸を混ぜて王水を作るとこれらの金属も溶かすことが可能になる。また、アルミニウム、クロムなどは不動態が作られるため完全には溶けない。濃硝酸と濃硫酸の混合物である混酸を用いたニトロ化合物の合成などから爆薬が作られ、他にも染料、肥料などの製造に用いる。 強酸化剤で、木炭の粉末とともに熱すれば木炭は酸化して二酸化炭素となる。 二酸化窒素や四酸化二窒素を吸収させて発煙硝酸や赤煙硝酸とし、ロケットエンジンの推進剤の酸化剤として用いられる。有機系の燃料と混合するだけで点火する。 硝酸に触れるとキサントプロテイン反応によって皮膚が黄変する。 光に弱く、長時間光を浴び続けると分解する。 4HNO3 → 4NO2 + 2H2O + O2 そのため褐色瓶中で保管する。 古くは8世紀ごろアラビアにおいて緑礬 FeSO4・7H2O または明礬 KAl(SO4)2・12H2O と硝石 KNO3 とを混ぜて蒸留によってつくられた。17世紀にはいってヨハン・ルドルフ・グラウバー
一般情報
IUPAC名硝酸
別名
分子式HNO3
分子量63.01 g/mol
組成式
式量g/mol
形状無色液体
CAS登録番号7697-37-2
SMILES[N+](=O)(O)[O-]
性質
密度と相1.4 g/cm3, 液体
相対蒸気密度(空気 = 1)
水への溶解度混和
への溶解度g/100 mL ( ℃)
への溶解度g/100 mL ( ℃)
融点−41.6 °C
沸点121 °C
昇華点°C
pKa−2
pKb
比旋光度 [α]D
比旋光度 [α]D
粘度
屈折率
出典 ⇒ICSC
目次
1 性質
2 歴史
3 工業的製法
3.1 オストワルト法
4 硝酸イオン
4.1 硝酸塩
5 生態系における硝酸
6 硝酸にまつわるエピソード
7 参照資料
8 関連項目
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2004年度日本国内生産量は 630,290 t、消費量は 331,347 t である。ヴィルヘルム・オストヴァルト考案のオストワルト法による生産が一般的である。
アンモニアを白金触媒の存在下で 900 ℃ 程度に加熱すると一酸化窒素が得られる。 触媒にはこのほかにCuO-MnO2系や、Fe2O3-Bi2O3系などの金属酸化物触媒も、かつては用いられたことがあったが、触媒活性で劣っていたり、反応中に触媒が微粉化してしまうため、現在では、白金に少量のロジウムを加えた金網状の触媒が用いられている。 そのほかに粘土によっても酸化に成功した事例もあるが、収率は半分以下である。4 NH3 + 5 O2 → 4 NO + 6 H2O
一酸化窒素は空気中の酸素と反応し二酸化窒素となる。2 NO + O2 → 2 NO2
二酸化窒素を水[温水]と反応させると硝酸と一酸化窒素が発生する(一酸化窒素は最初のサイクルに戻る)。(冷水との反応は二酸化窒素を参照せよ)3 NO2 + H2O → 2 HNO3 + NO
全体として、NH3 + 2 O2 → HNO3 + H2O