発電ブレーキ
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発電ブレーキ(はつでんブレーキ)とは、電気動力で駆動される車両や機器類におけるブレーキ方式の一種である。鉄道車両や産業機器において広く用いられている。

電気モーターへの送電を止めて通常の駆動を停止し、通常の出力側(車両では車輪)の回転を逆にモーターに入力するかたちで伝達することで、モーターを発電機として作動させる。発生電力を抵抗器に通電して発熱消費させ、モーターに回転抵抗を生じさせて、制動力を得る。ブレーキ力の性能は抵抗器の容量によって変化する。

なお、広義には回生ブレーキもこの範疇に含まれるが、通常「発電ブレーキ」と表現した場合は、前述の抵抗器によるものを指す。


鉄道車両

鉄道車両では、連続勾配区間の降坂時や減速時の強力な制動力確保に適していることから、電車電気機関車に、発電ブレーキがしばしば用いられている。

だが、車載抵抗器の容量によっては制動能力が制限され、またエネルギーを熱として捨ててしまうことは省エネルギーの観点からも得策ではない。1980年代以降現在に至るまで、電車用としては従来の抵抗器式発電ブレーキに代わって、電力回生ブレーキが主流となっている。制御装置の働きで架線第三軌条の電圧より高い電圧の電気を発生させ、それらを通じて他の力行中の車両や、変電所の抵抗器などに送電することで、車載抵抗器よりもはるかに大きな負荷を得て、より強力なブレーキ力を確保するものである。ブレーキエネルギーを他車の走行エネルギーとして再利用でき、省エネルギーの面からも有利である。電力回生ブレーキも発電ブレーキの一種であるが、鉄道技術の狭義の用語としては、抵抗器で電力消費を行う発電ブレーキとは区別されている。

しかし、鉄道用の発電ブレーキは21世紀初頭現在でもまだ広く用いられている。理由としては次のようなケースが挙げられる。

回生ブレーキよりも発電ブレーキの方が回路構成が単純であり、かつては回生ブレーキは製造コストが高価であった。

列車本数の少ないローカル線や路面電車など、他車の負荷が少ない場合では、架線電圧という外部要素に依存する回生ブレーキを使用することは必ずしも適切ではなく、自車単独で安定したブレーキ性能の得られる発電ブレーキの方が望ましい。

急勾配路線では降坂時の安全が最優先され安定したブレーキ性能が要求される。架線事故や集電装置の破損、離線を起こした場合など、回生ブレーキでは失効し、使用不可となる懸念もある。

しかし、実際にローカル私鉄で発電ブレーキ車が多く使われている理由は、単に大手私鉄の払い下げ車が主流である他、回生ブレーキで発生した電力を消費する車両がないことにある。運転本数もまばらである為、急加減速性能も必要とされない。また、東急7000系など、回生ブレーキ車の払い下げを受けた私鉄では、回生ブレーキで発生した電気が変電所に戻らないように回生ブレーキをカットすることが多く、勾配路線用車でもある叡山電鉄デオ900形電車「きらら」のように、回生ブレーキに対応した制御装置と電動機の提供を受けながら、発電ブレーキに改造した例も存在する。

近年では長野電鉄など、譲渡車の回生ブレーキをそのまま使用している鉄道もある。これは変電所に回生ブレーキが発生した電力を吸収する回生電力吸収装置を設置することによって、列車本数の少ない中小私鉄においても回生ブレーキの使用を可能にしたものである。発電ブレーキの抵抗器発熱による搭載機器の劣化を考慮すると、経営基盤の弱体な地方私鉄にとってはメリットにもなる。

また急勾配路線でも、発電制動が継続すると抵抗器の発熱が処理しきれなくなり、過熱、焼損の原因となることから、あえて回生ブレーキとする場合もある(国鉄EF16形電気機関車など)。

JR東日本E127系電車のように、車種によっては発電ブレーキと回生ブレーキ双方を搭載して回生失効対策をとることがある。

なお、交流電化においては比較的回路が簡単で、発生した電力を変電所から送電側に戻すことも容易であるので、交流専用車両では昔から回生ブレーキが用いられることが多かった(国鉄ED78形EF71形電気機関車など。これらは主回路に抵抗器を持たない)。


関連項目

マスター・コントローラー

抵抗制御

・話・編・歴鉄道のブレーキ技術

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車外から車両を止める装置手歯止め - カーキャッチャー - カーリターダー

鉄道用ブレーキシステムメーカークノールブレムゼ - ニューヨーク・エア・ブレーキ ( ⇒en) - ウェスティングハウス・エア・ブレーキ ( ⇒en) - ウェスティングハウス・ブレーキ・アンド・シグナル ( ⇒en) - 三菱電機 - ナブテスコ

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki