現像
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現像(げんぞう、英:Develop )とは、銀塩写真において、撮影された写真映画フィルムや印画紙を薬品で処理して映像潜像)を出現させることをいうが、広義には定着までの工程を指す場合もある。また、ネガフィルムの現像と印画紙へ拡大して焼き付ける引き伸ばしまで、暗室操作を含めていう場合もあるが、これは誤用である。

デジタルカメラではこうした操作は全く無用になり、現像、引き伸ばしなどの言葉は死語になりつつあったが、近年のデジタル一眼レフカメラの普及に伴い復活しつつある。

フィルムの感光剤としては主に臭化銀が使われている。臭化銀に光があたると一部が分解しになる。 すなわち感光したフィルム上には、像の形になるようにこのような銀を含む臭化銀の結晶ができている。これを潜像という。また感光した臭化銀中に含まれている銀を潜像核という。潜像に含まれている銀は極微量であるから目で見ることは不可能である。これを目に見える量まで増やしてやるのが現像である。
目次

1 フィルム現像の工程

1.1 (狭義の)フィルム現像

1.1.1 発色現像


1.2 現像停止

1.3 定着

1.3.1 漂白・定着


1.4 水洗

1.5 乾燥


2 現像に使う薬品

2.1 単体の薬品

2.2 処方


3 現像方法

3.1 小型タンク現像

3.2 パトローネを直接使う現像方法

3.3 皿現像

3.4 写真用現像機の種類

3.4.1 シネ現像機

3.4.2 吊り型現像機



4 その他

4.1 RAW現像

4.2 印刷原板・半導体・電子回路


5 関連項目

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フィルム現像の工程

(狭義の)現像から定着までの工程はフィルムにまだ感光する能力が残っているため暗室で行なう必要がある。


(狭義の)フィルム現像

感光したフィルムを還元剤(現像主薬、メトールやハイドロキノンが用いられる)を含む薬品に浸すことによって臭化銀を銀に変化させる。この時潜像核の銀のところから還元反応が進行していくため潜像核を含む臭化銀の結晶だけが還元されてすべて銀となり、光が当たらなかった潜像核を含まない臭化銀の結晶はそのまま残る。このようにして目に見える量まで銀の量が増幅される。現像主薬の還元力はアルカリ性で強く酸性で弱くなる。そのため現像液には助剤としてアルカリ性の塩が添加されている。
現像の進行は現像薬の量(濃度)、配合と温度によって影響される。従って適切な現像を行なうためには、現像薬と温度の厳格な管理が必要となる。


発色現像

カラー写真の場合は現像主薬として芳香族ジアミンなどが用いられる。この芳香族アミンが臭化銀を銀に還元すると同時に酸化される。酸化された現像主薬は、カプラーと呼ばれる化合物と反応し各色の色素を形成する。このカプラーがフィルムに乳剤に含まれ塗布されている方式を内式という。カプラーを現像液に含ませる場合を外式と言う。


現像停止

長時間現像液にフィルムを漬けていると、ついには光が当たらなかった臭化銀までもが還元反応をはじめてしまう。そこで、化学変化を止めるための処理を行なう。通常は弱酸性の現像停止液に漬けることで現像主薬の還元力を落とすことで行なう。現像停止液には通常は酢酸を薄めて使うが、臭気が強く嫌われる。クエン酸を使用する方法もあり、また1分ほどの流水水洗でも十分である。


定着

現像しただけでは感光しなかった部分に感光剤がそのまま残っている。この部分は光を当てるとまた感光してしまう。そこで、感光しなかった部分の感光剤を除く処理が定着である。感光剤の臭化銀は水にほとんど溶けないが、チオ硫酸塩の水溶液には錯イオンを形成して溶解する。そこでこれを定着液として用いフィルムを浸漬することによってフィルム上から未反応の臭化銀が除去される。なお定着液に溶解した銀はDPE店などではフィルムメーカーが回収してフィルムに再利用されている。なお個人で現像処理を行った場合に出る廃液(特に定着液)は銀が多量に溶解しているが、これらは下水と混ざると不溶性の硫化銀になり、泥滓(スラッジ)となる。硫化銀の泥滓はリサイクル使用が困難であるので、資源価値がなくなり、また下水処理施設によっては泥滓は処理が困難な場合があるが、それ以上の害はないと思われる。


漂白・定着

カラー写真の場合には、必要なのは現像主薬とカプラーが反応して生成した色素だけであり、還元で生成した銀が残っているとモノクロ写真のようになってしまう。そこで現像で生成した銀も未反応の臭化銀も両方とも溶解させてしまう。このためにはチオ硫酸塩(ハイポ)とフェリシアン酸塩(赤血塩)の水溶液が漂白定着液として用いられる。かつてはフェリシアン酸塩(赤血塩)が使われたがシアン公害の問題により現在は Fe(III)EDTA(エチレンジアミン四酢酸鉄)等が使われている。赤血塩はチオ硫酸塩と混ぜると保存性が著しく悪く、漂白と定着は別個に行なわなければいけなかった。しかし鉄(III) の EDTA を含むポリカルボン酸アミン類錯体が漂白剤として使われるようになり、漂白と定着を一浴で済ませる Blix (Bleach + Fix) 処理が可能になった。


水洗

 定着が終わったフィルムから薬品を取り除く。この時、薬品を取り除くことを促進する薬品を使う場合がある。


乾燥

 水洗が終わったあとは水分を取り除く。


現像に使う薬品

 現像に使う薬品にはいろいろあるが、ここでは白黒フィルム用の代表的な物を説明する。


単体の薬品

メトール(Metol, N-methyl-p-aminopenol hemisulphate)現像主薬。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki