焼く(やく)、または焼き(やき)とは、調理技法の一種で、本来は熱媒を利用せず、火で直接食品を加熱する調理法であり、加熱調理の技法としては人類最古のものと思われる。
英語では" ⇒Roast", " ⇒Bake", " ⇒Toast", " ⇒Grill"など複数の言葉で表されている調理技法が、日本語の和語ではすべて「焼く」というひとつの動詞で一括している。
現在においては、特殊な道具や調理器具を用いて加熱する場合にも用法が広がっており、日本でも「焼く」の定義は細分化されている。それぞれの定義については下記を参照のこと。
調理技法
直火焼き (じかびやき)
直火焼きとは、食材を直接火、もしくは高温の物体に近づけて、炙り、加熱、調理する方法である。主に魚類や肉類を串などで保持できるようにして、塩や香辛料を振りかけて加熱する場合に使用されることが多い。この方法を利用した主な料理は焼き鳥、ケバブ、焼き魚など。直火焼きの場合、熱源となる燃料の違いによって、炭火焼き(すみびやき)、ガス火焼き(がすびやき)、電気焼き(でんきやき)などと呼び分けられる。串に刺した場合、串焼きと呼ばれることが多い。
バーナー焼き (バーナーやき)
これも直火焼きの一種であるが、熱源を手で持って、食材の上から炙り、加熱する方法である。主に表面だけを加熱する場合に用いる点が技法上異なる。この方法を利用するものとして焼き豆腐がある。
グリル、あぶり焼き (あぶりやき)
これも直火焼きに近いが、熱源と食材の間に鉄格子(グリル)や金網などを置いて、それに食材を乗せて加熱することをいう。この場合も、熱源の違いによって炭火焼き、ガス火焼き、電気焼きなどと呼び分けられる。金網に乗せて加熱する場合は、網焼き(あみやき)と呼ばれるが、串に刺した食材を網にの上で焼く場合もあり、その場合は串焼きと呼ばれる。家庭のガス焜炉には「グリル」が付いていることが多いが、この場合は鉄格子の上に食材を置くものの、ガスの熱源は食材の上にあるのが普通で、実際には直火焼きが行われる。熱源が上方にあるので、天火焼き(てんぴやき)ともよばれる。
オーブン焼き (オーブンやき)、窯焼き (かまやき)
オーブン、窯、ロースターどの密閉可能な調理器具を使用し、中の加熱空気を熱媒として食材を加熱する方法である。主な料理はピザ、ラザニア、グラタン、クッキー、パン、カスタードプリンなど。熱源が上方にある場合、天火焼き(てんぴやき)ともよばれる。
鉄板焼き (てっぱんやき)
鉄板焼きは、鉄板という器具を熱媒として、その上に食材を乗せて加熱する方法である。フライパンやホットプレートなどを使用した場合もこの加熱法に含まれる。主な料理はステーキ、お好み焼きなど。鉄板を用いても、食材をかき混ぜながら加熱する場合は炒める、炒めとも呼ばれる。しかし、焼きそばをはじめ、焼くという呼び方をしている例も少なくない。鉄板焼きに類似のものに、素材の異なる熱媒を用いた石板焼き(せきばんやき)、溶岩焼き(ようがんやき)、陶板焼き(とうばんやき)などがある。韓国料理のビビンバには、石を碗状にくりぬいた容器で焼く石焼きビビンバ(トルソッピビンパプ)という変種がある。熱媒の熱は、片側から食材に伝わるのが基本であるが、蓋をして、蒸し焼きを併用する場合もある。
挟み焼き (はさみやき)
挟み焼きは、鉄板などの器具を加熱し、食材を上下から挟んで焼く調理法。器具の形状で食材をかたどる場合も多い。ワッフル、日本におけるパニーニ、たい焼き、イカ焼きが一例。加熱方法には主にガスか電気が用いられる。
蒸し焼き (むしやき)
食品を密閉容器に入れ、加熱する。焼きながら蒸す。焼いた後に蒸すなど、いずれにせよ、蒸すことで食品の芯まで熱を通す。日本においては、焼き餃子に用いられる。熱した灰や消し炭に食材を埋める方法、地面に穴を掘ったり、鉄釜を用意したりして、強熱した石を入れた後、食材を入れて密封する方法、熱した鉄板の上に食材を置いて蓋をする方法などがある。中国杭州料理の「叫化鶏」(ジャオホワジー)は、鶏を丸ごとハスの葉で包み、泥で覆って、穴の中で蒸し焼きにしたのが始まりといわれている。ウム料理も蒸し焼きといわれる。
石焼き (いしやき)
食品を熱した石で加熱する調理法。石焼き芋が一例。
焼き上がりを確認する一般的な方法には以下のようなものがある。
調理物に電子式温度計を差し込んで確認する方法
調理物に金串を差し込んで下唇に当てることで確認する方法
調理物に前もって松葉を差し込んでおき、その色の変わり具合で確認する方法
カテゴリ: 調理法 | 動詞
更新日時:2008年5月13日(火)09:00
取得日時:2008/08/25 11:51