無洗米
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無洗米(むせんまい)は、とぎ洗いすることなく水を加えて炊くだけで食べられるように加工されたのことである。従来の精白では少し残ってしまうをあらかじめ取り去ってあるために、この糠を洗い落とすための研ぎ洗い作業の必要がない。

無洗米の一般家庭への普及は首都圏の生協より広まったとされる。業務用として多くの社員食堂、ほっかほっか亭CoCo壱番屋などの飲食店でも使われている。採用されている理由は洗う時間や使用水量を削減でき、経済的な点が主にある。 以前は、業界内では準無洗米と呼ばれる、無洗米として販売されているにもかかわらず、実際には1〜2回の洗米をしないと美味しく炊き上がらない商品が多く出回るなど、食味に関して問題があるとされ敬遠される事もあったが、現在では水洗い乾燥法・湿式法、BG製法、NTWP製法などの製法で加工された無洗米が主流となってきており、食味的な問題は払拭され、無洗米の生産量は上昇傾向にある。 一方で無洗米という名称、および従来の(研ぐ必要のある)米への固定観念から、無洗米を研ぎ洗いせずに炊くことへの抵抗感も年長者を中心に存在する(名称節も参照のこと)。
目次

1 特徴

2 規格

3 製法

4 歴史

5 名称

6 特許

7 脚注

8 参考文献

9 外部リンク

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特徴

米を洗わないため、洗った際の栄養の流出がなくなる。米を3合洗った場合、とぎ汁の水質汚染の指標を表すBOD負荷量は、通常の精白米6.1〜7.9グラム前後で、無洗米は0.2〜0.5グラム前後と普通の精白米の10%以下しか出ない[1]。しかしBODそのものに対する異論も存在する[2]

洗う手間や時間の省略

節水になる

研ぎ洗いでは重量の3〜4%が捨てられるので、無洗米は輸送・スペースの効率化に寄与する

キッチンシンク、配水管、排水溝などの洗浄作業の軽減

炊飯ごとの味のムラが少ない

米のブランドごとの味の差が縮まる[要出典]

ヌカがないため、酸化が早まる(本来はヌカが酸化し、米自体の酸化を防ぐ)

研ぎ方の指導の必要がない

とぎ汁が出ないため、環境負荷が小さいと言われる。米のとぎ汁に含まれる糠の成分であるリン窒素などは浄化が難しく水質汚染の原因となっているため、無洗米は環境に優しいとされている。糠を再利用できれば優秀な肥料や飼料として用いられる。BG無洗米として精米する際に出る糠を製品化した「米の精」は需要が多いため品不足が続いている[3]。生活廃水からのBOD負荷量は1日1人あたり45グラムであり、割合としては台所からが最も多い[1]。そのためにとぎ汁が最大の汚染原因とされる。しかし現在よりも廃水処理技術や精米技術が劣り、とぎ汁を直接川に流していた時代には水質汚染が海はおろか川にも発生していないこと等から異論も存在する。


規格

「無洗米の信頼を得るため」というふれこみで、2000年10月22日に、BG無洗米を製造している米穀業者らが中心となって特定非営利活動法人全国無洗米協会を設立。BG無洗米としての統一規格を作り、認証を得た無洗米にはキャラクターである「エコメちゃん」の認証マークを交付している。


製法
BG精米製法
1991年、東洋精米機製作所が発表し、当初業務用として販売した。「糠で糠を取る」方法である。白米表面にある「肌ヌカ」と呼ばれる付着糠の粘着性を利用し、くっつけてはがす事で取り除く。BGとはBran(糠)Grind(削る)の頭文字である。従来の精白加工と違い、おいしい部分を残し糠だけを取り去る。製造工程上、薬品などによる化学的な処理を施すことがないため、安全で無駄がない。廃棄物も利用するというゼロ・エミッションの考えのもと、取りさった糠も「米の精」という商品名で肥料・飼料などに用いられる。以前は技術開示がないため様々な風評がささやかれていたが、2004年に無洗米機を一般公開、特許申請を行いほぼ完全に公開した。しかし、実際には未だに東洋精米機の一部技術者以外は各精米工場で稼働している機械のある場所には立ち入りできず[要出典]、未だ不透明な部分は残っている。
水洗い乾燥法・湿式法
水洗いで糠を除去する方法。社団法人 日本精米工業会で実施された「官能食味評価」において最も高い評価を受けたのは、この方式を採用した株式会社クリキ製の機械である。大量の水を使用するために、大掛かりな汚水処理設備が必要である。
NTWP(ネオ・テイスティ・ホワイト・プロセス)加工法
湿式法の一つで、水を使い米表面の糠を軟らかくした後、熱付着剤として加熱したタピオカ(中華料理やデザートに用いる)に糠を付着させて取り除く方法。高級食材であるタピオカの加工コストが高いという欠点がある。また水の乾燥とタピオカの加熱にボイラーが必要になる。
準無洗米
研米機などで糠の一部を取り除いたものだが、多くの糠が残るため、無洗米の定義とは完全には一致しない。そのため、業界ではこう呼ばれる。


歴史

20世紀初頭頃には精米の無洗化処理を目的とした研米機が開発されていた。なめし皮やポリウレタンによる研磨方式、静電気を利用した静電分離方式のほか、精米機に噴風装置を組み込んだものもあった。一部は陸軍で「不洗米」として試用されたが、普及には至らなかった。無洗米は1955年ごろまでは淘(と)がない米という意味で不淘洗米と呼ばれることもあった。栄養学の創設者である佐伯矩が栄養の損失を理由に、「淘洗は精白にも優る米食人の禍根である」と、淘洗(とぎ洗い)を問題視している[4]

1977年サタケが無洗米時代の先駆けとしてクリーンライト加湿精米装置を開発したが、実用に耐えるものではなく、必ずしも無洗米の実現という目的を達成していたとは言えない。

1991年頃に新たな無洗米製造機が開発され、また同時期に東洋精米機製作所が「BG精米製法」を開発し、BG無洗米が登場し普及に弾みが付いた。


名称

「無洗米」という名称について、NHK総合テレビの『お元気ですか日本列島』および同ラジオ第1の『ラジオほっとタイム』内のコーナー『気になることば』2008年2月27日の放送にて「『既洗米』と呼んだ方がいいのではないか」との意見が紹介された[5]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen